VTの現状:SPDR S&P/ASX 200 ETFの分配金

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year2020」 に投票しました。

スタッフの皆さん、いつもお世話になり、ありがとうございます。


オーストラリアのETFである SPDR S&P/ASX 200 の分配金支払いのお知らせが、野村證券から届きました。

交付日 株価 配当等の単価 分配率
2018/07 58.68 0.384273 0.65%
2018/10 54.93 0.93093 1.69%
19/1/17 52.29 0.544021 1.04%
19/4/19 59.56 0.704357 1.18%
19/7/17 62.74 0.768196 1.22%
19/10/17 60.31 0.821673 1.36%
20/1/16 62.11 0.600703 0.97%
20/4/17 49.72 0.472397 0.95%
20/7/16 60.11 0.10966 0.18%
20/10/13 59.65 0.429682 0.72%

年間分配率1.61%に下落

昨年10月の分配率1.36%から、今年は0.72%に下落しました。年間の分配率も昨年の2.84%から1.61%へと大きく下落しました。2000年代初め、オーストラリアは、観光、天然資源の中国への輸出などで、我が世の春を謳歌していたのですが、状況は一変しました。当時私は、新大陸であるオーストラリアはアメリカと並んで極めて有望だと思っていました。そのため、豪ドルMMFもかなりの金額を保有していました。しかし、その後は利回りが悪くなったので、現在はほとんど持っていません。ETFのASX200は300万円ほど持っていますが、高かった分配金も急落しました。あまり期待せずに持ち続けるしかなさそうです。

新型コロナショックの回復は不十分

基準価格の最近5年間の動きをチャートで見ましょう。5年前は50豪ドルで、新型コロナウイルスの直前には66豪ドルまで上がりましたが、現在は56豪ドルで停滞しています。

中国とオーストラリアの不仲

新型コロナウイルスの起源に関する国際調査を巡り深刻化した中国とオーストラリアの対立は、収まる兆しが見えないことも一因でしょう。中国が経済報復ともいえる措置を取ったことに対し、豪州側は閣僚級での対話を呼びかけたのですが中国側は応じませんでした。一方、最大の貿易相手国である中国との関係悪化は豪州経済には打撃で、豪州は先端技術協力や安全保障面でインドとの関係強化を図っているとされています。

日本も同じ問題を抱える

オーストラリアの姿勢については、日本にも同じ問題があるわけで、今後どのようにして、アメリカと中国に向かうかを決めなければいけない時期がやって来ます。アメリカは同盟国であると同時に、自由で民主的な国ですが、アジアの一員として、中国とは付き合わざるを得ません。インド、東南アジアの経済力が増していくにしたがって、中国との貿易は相対的に小さくなるでしょうが、それまでにはかなりの時間を要しそうです。

ASX200の主要データを確認しましょう

  • 設定日  08/27/2001 ⇒ 1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))等と同じ時期で、19年経過しました。
  • 資産総額  ( 10/27/2020)  36.71 億 AUD ⇒ 1兆円に入っていませんが、オーストラリアが大きなエリアでないことを考えると、適度な大きさのETFと言えるでしょう。
  • 経費率  0.13% ⇒ SPDRはバンガード社と違って、あまりコストは低くありません。
  • 1年トータルリターン  -7.24% ⇒ 観光、資源とも中国相手のウエイトが大きいので、オーストラリアのこの後に要注目です。
  • 3年トータルリターン 4.70%
  • 5年トータルリターン 6.59%

投資信託組入れ上位銘柄

名称 ファンドの割合(%)

シー・エス・エル

7.78

オーストラリア・コモンウェルス銀行

7.13

BHPグループ

6.02

ウエストパック銀行

3.93

ナショナルオーストラリア銀行

3.65

ANZ銀行グループ

3.23

ウェスファーマーズ

3.09

ウールワース・グループ

2.84

マッコーリー・グループ

2.66

トランスアーバン・グループ

2.21

VTのポートフォリオ

私はVTの地域別構成比率を参考にして、世界のETFを保有しています。VTの地域別構成比率は以下の通りです。

地域 構成比率
北米 60.0%
欧州 16.5%
太平洋地域 12.2%
新興市場 10.9%
その他 0.3%
中東 0.1%
  • 北米:S&P500のETFであるSPYとVOOを保有しています。
  • 欧州:VGKを保有しています。
  • 太平洋地域:日本の代表的ETFである1306と、オーストラリアのASX200を保有しています。
  • 新興市場:VWOを保有しています。
  • ETF以外では、先進国のインデックスファンドである野村つみたて外国株投信を保有しています。
  • 最近10年間はアメリカの株価上昇が顕著なので、欧州、太平洋地域、新興市場に投資したファンドが、全体のリターン上の足を引っ張っている形になっています。

国別の構成比率は以下の通りです。

米国 57.4%
日本 7.4%
中国 4.9%
英国 3.8%
スイス 2.6%
カナダ 2.6%
フランス 2.5%
ドイツ 2.5%
オーストラリア 2.0%
台湾 1.8%
韓国 1.5%
オランダ 1.1%
インド 1.1%
スウェーデン 1.0%
香港 0.9%
デンマーク 0.6%
イタリア 0.6%
スペイン 0.6%
ブラジル 0.6%
フィンランド 0.4%
南アフリカ 0.4%
サウディアラビア 0.4%
ベルギー 0.3%
シンガポール 0.3%
ロシア 0.3%
タイ 0.3%
マレーシア 0.3%
ノルウェー 0.2%
メキシコ 0.2%
インドネシア 0.2%
アイルランド 0.1%
ポーランド 0.1%
オーストリア 0.1%
ニュージーランド 0.1%
フィリピン 0.1%
アラブ首長国連邦 0.1%
チリ 0.1%
トルコ 0.1%
イスラエル 0.1%
その他 0.1%
カタール 0.1%
クウェート 0.1%
合計 100.0%