◎今日のグラフ:利回りと実質利回り
三菱UFJ 銀行定期 |
変動金利型10年満期 国債 |
日本生命財形貯蓄予定利率 | 小規模 企業共済予定利率 |
国民年金基金 予定利率 |
1306 5年トータルリターン |
SPY 5年トータルリターン |
0.01% | 0.05% | 0.70% | 1.00% | 1.50% | 10.14% | 13.33% |
金融政策決定会合
日本銀行は、7月30~31日の金融政策決定会合で、0.1%だった長期金利の上限を0.2%に上げました。主な金融商品の利回りはどうなっているでしょうか。
銀行預金金利
棒グラフの一番左は、三菱UFJ銀行定期の金利で0.01%です。次に政府が発行している変動金利型10年満期国債0.05%です。
変動金利型10年満期国債
変動金利なのでインフレ時にはある程度の金利上昇が実現しますが、当面は金利上昇が望めません。現在の金利は0.05%です。
財形予定金利
日本生命財形貯蓄予定利率は以前は1.0%でしたが、最近0.70%に引き下げました。富国生命は新規の財形申し込みを停止しました。数年前まで富国生命の予定利率は1.5%で、インフレ率も低かったので、サラリーマンの貯蓄商品としては一考の価値があったのですが、インフレ率が上昇し、予定利率が低下してきたので、検討する必要はなくなりました。
小規模企業共済
小規模企業共済は、小規模企業の経営者や役員が廃業や退職時の生活資金などのために積み立てる制度で、予定利率は1%です。
国民年金基金
国民年金基金は、国民年金(老齢基礎年金)とセットで自営業者などの老後の所得保障の役割を担うものです。予定利率は、1.50%です。
1306
1306は、TOPIX連動型上場投資信託のETFで、5年間の年平均利回りは10.14%です。
SPY
SPYはアメリカSPDRのS&P500のETFで、5年間の年平均利回りは13.33%です。
三菱UFJ 銀行定期預金金利 |
変動金利型 10年満期国債金利 |
日本生命 財形貯蓄 予定利率 |
小規模 企業共済 予定利率 |
国民年金 基金 予定利率 |
1306 5年トータル リターン |
SPY 5年トータル リターン |
-1.09% | -1.05% | -0.40% | -0.10% | 0.40% | 9.04% | 12.23% |
消費者物価見通しは、+1.1%
7月末の金融政策決定会合で、政策委員の2018年消費者物価見通しの中央値は、+1.1%でした。そうすると、上記の利回りから1.1%を引いた数字が、実質の利回りになります。
銀行預金、国債、財形、小規模企業共済は実質マイナス金利
実質利回りの棒グラフで、赤くなった商品が、買うと損をする商品です。三菱UFJ銀行と日本生命の財形は民間ですが、国債と小規模企業共済は政府の商品です。「この商品を買うと損をしますよ」と言いながら政府が販売しているのは、いかにも奇妙です。
日米の企業と、日本政府・日銀の対比
1306は東証一部上場企業、SPYはアメリカの主要500社のインデックスファンドです。日本とアメリカの上場株式会社が株主のために、どれほど頑張っているかがよく分かります。それに比較して、日本政府、日本銀行のしていることは、あまりに顧客のことを考えていない対応だと思います。このような状態がいつまでも続いていいとはとても思えません。