世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
ヴァンガードトータル株式市場ETF(VTI)
Admiral™Sharesミューチュアルファンドとしても利用できます。
製品概要
- CRSP US Total MarketIndexのパフォーマンスに連動しようとします。
- 大型株、中型株、小型株のエクイティは、成長と価値のスタイル全体に分散しました。
- パッシブ運用されたインデックスサンプリング戦略を採用しています。
ファンドはフルインベストメントです。 - 費用が少ないため、ネットトラッキングエラーが最小限に抑えられます。
(注) パッシブ運用
- パッシブ運用とは、投資信託などの運用手法による分類のひとつで、運用目標とされるベンチマーク(日経平均株価やTOPIXなどの指標)に連動する運用成果を目指す運用手法のことをいいます。一方、ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用手法のことを「アクティブ運用」といいます。一般に、投資対象がほぼ同じファンドの場合、アクティブ運用よりもパッシブ運用のほうが、投資戦略の立案やその戦略に基づく投資対象の選定などをすることなく、機械的に運用できる分、販売手数料や信託報酬などのコストは少なく済みます。
⇒ 私は1980年代に証券会社の知り合いから、「証券会社の投資信託だけは買ってはいけない。あれは証券会社だけ儲かって、個人投資家は損をするから」と、アドバイスを受けました。当時はインデックスファンド、パッシブファンドというものがなく、投資信託は全て、現在のアクティブファンドで、高コスト商品でした。現在の低コストインデックスファンドは非常に良心的です。低コストのインデックスファンドを見分ける基準は、信託報酬が0.2%(税抜き)以下のものです。人気のあるインデックスファンドは0.1%程度です。
- パッシブ運用には、大別して、完全法とサンプリング法の2つの手法があります。
- 完全法は、株式運用でよく採用される手法で、対象とする市場インデックスの構成銘柄の全銘柄をインデックスと同じ構成比率で保有します。
- サンプリング法は、対象とする市場インデックスの主要な特徴を反映する代表的な銘柄を選んで投資します。
ETFの概要
- 資産クラス:国内在庫-一般 ⇒ 国内というのはアメリカの国内です。
- カテゴリー:ラージブレンド
- IOVティッカーシンボル:VTI.IV
- 経費率:2021年4月29日現在 0.03% ⇒極めて低い
- CUSIP:922908769
- ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ
価格と利回り
市場価格:2021年7月9日現在 $ 225.84 $ 2.80↑ 1.25%↑
基準価額:2021年7月9日現在 $ 225.88 $ 2.83↑ 1.27%↑
30日間のSEC利回り:2021年6月30日現在 1.20%B
プレミアム/ディスカウント:-$ 0.04
リスクの可能性
リスクレベル4
中程度から積極的なファンド
中程度から積極的と分類されるバンガード ファンドは、幅広く分散されていますが、実質的にすべての資産を普通株で保有しているため、株価の大きな変動の影響を受けます。 これらのファンドは、長期的な投資期間 (10 年以上) を持つ投資家に適している可能性があります。
パフォーマンス
平均年間収益 2021年6月30日現在
1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定(2001年5月24日)来 | |
トータル・ストック・マーケットETF | 44.32% | 18.75% | 17.90% | 14.70% | 8.80% |
スプライストゥ・トータル・ストック・マーケット・インデックス(ベンチマーク) | 44.35% | 18.76% | 17.91% | 14.71% | 8.82% |
10,000ドルの仮想成長 2021年6月30日現在
⇒ 2011年6月30日に1万ドル投資していたら、38,434.82ドルに成長してはずだということです。10年で約4倍というのは、高すぎます。その理由は、2008年のリーマンショックから十分に株式市場が立ち直っていなかったこと、ギリシャ、イタリアの国債リスクが取りざたされていたので、10年前の株式が低かったことがあると思います。2021年現在が高いかどうかは、今後5年、10年経たないと判明しないでしょう。
ポートフォリオ構成 株式セクターの構成比率
トータル・ストック・マーケット ETF | CRSP US Total Market Index (Benchmark) | |
素材 | 2.3% | 2.2% |
一般消費財・サービス | 15.9% | 15.9% |
生活必需品 | 4.9% | 4.9% |
エネルギー | 2.8% | 2.8% |
金融 | 12.0% | 12.0% |
ヘルスケア | 13.0% | 13.0% |
資本財・サービス | 14.2% | 14.3% |
不動産 | 3.5% | 3.5% |
情報技術 | 25.5% | 25.5% |
コミュニケーション・サービス | 3.1% | 3.1% |
公益事業 | 2.8% | 2.8% |
特徴 2021年5月31日現在
株式数:3791
純資産総計:1.2兆ドル
上位10銘柄の純資産:22.4%
外国の持ち株:0.1%
上位10銘柄 2021年5月31日現在
ランク 銘柄 パーセンテージ
1 Microsoft Corp. 4.40%
2 Apple Inc. 4.40%
3 Alphabet Inc. 3.20%
4 Amazon.com Inc. 3.20%
5 Facebook Inc. 1.80%
6 Berkshire Hathaway Inc. 1.20%
7 JPMorgan Chase&Co。1.20%
8 Tesla Inc. 1.10% ⇒ テスラが少し落ちました。
9 ジョンソン・エンド・ジョンソン1.00%
10 UnitedHealth Group Inc. 0.90%
(注)ユナイテッドヘルス・グループは、アメリカ合衆国ミネソタ州のミネトンカに本社を置くマネージド・ケアを提供する企業です。2018年時点で、フォーチュン500ランキングにおける総売上が大きな米国企業の第5位で、ユナイテッドヘルス・グループはヘルスケア製品と医療保険サービスを提供しており、2017年の収益が2010億ドルという世界最大のヘルスケア企業です。