VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF:2022年2月

名著「敗者のゲーム」を描いたチャールズ・エリス氏が最近のインタビューで、以下のように話しています。

「もし世界中の株よりも別の指数に連動する投信の方が良いと確信する理由があるなら、その投信を保有すればよい。だが、最初は最も保守的に、世界中の株の指数に連動する投信から始めることを勧める。もちろんS&P500でも良い。ただしS&P500の構成銘柄の一部は割高になっており、下落するかもしれないと多くの人が考えているのではないだろうか。小型株の指数に連動する投信の方が良いかも知れないし、欧州株の指数に連動する投信の方が良いと考える人もいるかもしれない。私見だが、これから少なくとも10年にわたり投資するにあたっての特段の方針がないのなら、世界中の株の指数に連動する投信を選び、保有コストを下げることに注力すると良い。」

全世界に低コストで投資できる投信は、具体的に言えば、

  • 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • SBI-SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
  • SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド

があり、ETFでは、本日のテーマであるVTが該当するでしょう。

ウォーレン・バフェットはS&P500を推奨していますが、チャールズ・エリスは全世界株式を推奨しています。

私(江戸庄蔵)は、VTの世界シェアを参考にして、日本株を少し多めに、新興国株を少し少なめのポートフォリオにしています。

VTデータの翻訳

世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。

製品概要

  • 外国株と米国株の両方に投資します。
  • FTSEグローバルオールキャップインデックスのパフォーマンスを追跡しようとします。これは、確立された市場とまだ発展途上の市場の両方をカバーしています。
  • 成長の可能性は高いですが、リスクも高いです。 株価は、米国や国際的な株式ファンドよりも上下に変動する可能性があります。
  • 長期的な目標にのみ適しています。

ETFのデータ

  • 資産クラス:国際/グローバルストック
  • カテゴリー:ワールドストック
  • IOVティッカーシンボル:VT.IV
  • 経費率:2021年2月26日現在  0.08%
  • CUSIP:922042742
  • ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ

価格と利回り

  • 市場価格:2022年2月18日現在  $ 100.25
  • NAV:2022年2月18日現在  $ 100.19
  • プレミアム/ディスカウント: $ 0.06

価格と利回り

  • 市場価格:2022年1月14日現在  $ 106.09
  • NAV:  2022年1月14日現在  $ 106.10
  • プレミアム/ディスカウント:-$ 0.01

リスクの可能性

リスクレベル4

中程度から積極的なファンド

中程度から積極的と分類されるバンガード ファンドは、幅広く分散されていますが、実質的にすべての資産を普通株で保有しているため、株価の大きな変動の影響を受けます。 これらのファンドは、長期的な投資期間 (10 年以上) を持つ投資家に適している可能性があります。

パフォーマンス 平均年間収益 2022年1月31日現在

⇒ VOO、SPYなどのS&P500インデックスに比べると低いですね。

1年間 3年間 5年間 10年間 2008年6月24日設定以来
トータルワールドストックETF 18.25% 15.56% 12.71% 10.92% 7.75%
Spliced Total World Stock Index(ベンチマーク) 12.69% 15.45% 12.67% 10.95% 7.75%

10,000ドルの仮想成長 2022年1月31日現在

⇒10年前に1万ドル投資していたら2万8千ドルに増えていたことになります。VOOは、4万ドル以上でしたから、過去10年ではVTの方が低い成長でしたが、これからはどうなるか分かりません。

ポートフォリオ構成 地域割合 2022年1月31日現在

特徴 2022年1月31日現在

  • 純資産総計:341億ドル
  • 株式数:9350
  • 上位10銘柄の純資産割合:15.4%

月末の持ち株 2022年1月31日現在

1.Apple Inc. 3.60%
2.Microsoft Corp. 3.10%
3.Alphabet Inc. 2.10%
4.Amazon.com Inc. 1.70%
5.Tesla Inc. 1.00%
6.Meta Platforms Inc. 1.00%
7.NVIDIA Corp. 0.80%
8.Berkshire Hathaway Inc. 0.80%
9.台湾積体電路株式会社0.70%
10.ジョンソン・エンド・ジョンソン0.60%

カテゴリーETF

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