<3日前からの続き>
USA TODAY紙の記事のつづきです。以下は拙訳です。
3年目に入っても同様の結果になります。55.13ドルを受け取ります。その支払いは元金1,000ドルから得られ、1年目、2年目に50ドルずつと、2年目に2.50ドルの複利を受け取ります。別の言い方をすると、お金がお金を作る、つまり、複利で増えるのです。
なぜ複利が重要なのか?
「数ドル追加することが重要なのか?」と思うかもしれません。長い目で見ると、非常に重要なのです。というのは、数ドルが数千ドルになるからです。
「複利に価値があるのは、長い間に指数関数的に増えるからです。お金がお金を作る、だから貯蓄額を少なくできるのです」と公認ファイナンシャル・プランナーでザ・アート・オブ・ファイナンシャル・プランニングの創設者のジャレッド・フリードマンは言います。
株式市場に1,000ドル預けるとしましょう。歴史的に見れば平均リターンは7%となります。しかし、複利のおかげで、もしそのお金をそのままにしておいて、40年後には13,994.82ドルを受け取れます。
投資したお金のほぼ14倍です。
しかしもし複利でなく単利であったなら、銀行は元金1,000ドルの預金に対してしか支払いません――つまり毎年70ドルです。
10倍以上に増えたお金を支払ってくれるのは何十年にわたる複利なのです。
なぜ若者は、このことを最もよく知る必要があるのか?
なぜなら、若者(ミレニアル世代:1980年前後から2005年頃にかけて生まれた世代)には、残りの人生がたくさんあり、複利については時間が重要だからです。
「時間はあなたの友人です。投資したお金の成長に時間をかければかけるほど、お金は増えます。ミレニアル世代は時間を味方にしています」とベラは言います。
40年後に稼いだ13,994.82ドルと、30年後の7,114.26ドルを比較してください。30年後の価値は、40年後の価値の半分ちょっとしかないのです。
その理由は複利によるリターンが、時間をかけて大きくなるからです。最初の20年では4倍にするのがやっとです。その次の20年でほぼ14倍になるのです。
誰がお金を増やすのに40年をかけられるでしょうか。60代半ば以降にリタイヤする今20代の人達です。
百万長者としてリタイヤすることを想像してください。悩みはヨット、別荘を買うか、孫を甘やかすかどうかです。
「早く始めて、貯蓄期間を少なくすることによって、人生の遅くに始めてもっと長い間貯蓄する人よりもたくさん持つことができます」とフリードマンは言います。この驚くべきことを知ってどうすればよいのか考えるでしょう。間もなく、もっとたくさん教えます。
以上が拙訳でした。この記事の中で、7%複利なら20年で4倍弱、40年で14倍になるという説明がありましたが、もっと覚えやすい数字は、72の法則を使うことです。これは、お金が2倍になる期間が簡単にわかる便利な算式で、アメリカのS&P500のETFや、低コストインデックスファンドを持てば、平均利回り(リターン)を7.2%として、10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍、40年で16倍となります。
さて、例えば夫婦が二人とも1,000万円の年収であれば、百万長者になれるでしょうが、それほどの高給取りは日本にはあまり居ません。厚生労働省のデータによると、中央値は427万円、平均所得は547万円です。
普通の給料で百万長者に慣れるかの記事が、2017年4月30日のUSATODAYに載っていますので勉強しましょう。以下は拙訳です。
平均的給料で本当にビリオネーアになれるのか?
ミリオネーアになることは、アメリカン・ドリームの一部ですが、普通の人には手が届かないのでは?
百万ドル貯めることは、ほとんどのアメリカ人にとって単なる根拠のない夢物語ではありません。もし快適なリタイヤ生活を送るつもりなら、少なくとも百万ドルを貯めることは、実現させなければいけない夢だと多くの人が感じています。
それどころか、従業員福利研究協会の調査によると、リタイヤのためにはどれほど貯めなければならないかを計算しているアメリカ人のうち、37%が少なくと百万ドルを必要とすると信じています。
リタイヤのために十分な貯蓄をすることは大きなストレス源であり、百万ドルの貯蓄目標を達成することを悩むのは当然です。この大金を銀行に預金するのは、普通人の給与では不可能に見えるかもしれません。しかし、それを現実にすることができるのでしょうか?普通の人が、巨額の相続財産や幸運な宝くじを手に入れることなく、ミリオネーアになれるのでしょうか?
普通の給与でミリオネーアに本当になれるか?
百万ドルを貯められるかどうかを決定する要因は、どれほど投資できるか、その投資がどれほど早く成長するかなど、たくさんあります。しかし、最大の要因は貯蓄を始める年齢です。
下の表には、アメリカにおける平均リタイヤ年齢である63歳までにミリオーネーアになるために必要な金額――及び、貯蓄する必要のある減収割合――を示しています。計算に当たっては、63歳になるまで毎月同額を貯蓄し、毎年の平均リターンを7%稼げると仮定しています。月収は労働調統計の2016年の税引き前の中央値です。
年齢 | 63歳までに百万ドルに到達するための月間貯蓄 | 月収 | 63歳までに百万ドルに到達するための貯蓄の収入割合 |
20 | $305.23 | $2,288.00 | 13.35% |
25 | $442.37 | $3,284.67 | 13.47% |
30 | $647.64 | $3,284.67 | 19.72% |
35 | $962.75 | $4,116.67 | 23.39% |
40 | $1,465.85 | $4,116.67 | 35.61% |
45 | $2,321.68 | $4,168.67 | 55.69% |
50 | $3,947.40 | $4,168.67 | 94.69% |
55 | $7,800.37 | $4,134.00 | 188.69% |
60 | $25,043.73 | $4,134.00 | 605.80% |