2017年11月までの私の運用益は新宿区西新宿の57㎡新築高層マンションの価格または高級車15台に相当:実感する増税と膨張する国の借金

◎今日のグラフ:2017年11月までの私の運用益は、新宿区西新宿の57㎡新築高層マンションの価格または高級車15台に相当します。10月に日経平均が過去最大の連騰を記録した後、11月も順調に伸びています。なお2016年度までは年1回の折れ線グラフでしたが、2017年上半期は3か月ごと、下半期は毎月のデータを入力しています。

今日のテーマ:実感する増税と膨張する国の借金

税金は自分で体験すると、新聞などで言われている増税を実感します。

逆累進課税の最たるものは健康保険料

逆累進課税の最たるものは健康保険料だとということを東京大学の教授から聞いたことがあります。私が40歳代、50歳代の頃は、健康保険料を年間で100万円ほど払っていたので、ずいぶん高いなと感じていました。ところが、還暦を過ぎて非正規のパートタイマーになって、年収がかなり落ちた後に払う保険料は、金額的には以前よりかなり減ったものの、収入全体で見た相対的な視点からは、かなり大きな割合を占めているというのが実感です。収入が減ったので、所得税や住民税は当然ながら随分と減ったのですが、その減り方に比べると健康保険料はあまり減っていないとを感じています。日本における貧富の格差を助長する最大の原因は健康保険料だと言う、あの教授の話を実感しましたした。なお、健康保険料は、健康保険税というのが本来の名称で、地方税法の規定によらずに保険料を徴収する場合や、国民健康保険組合が保険料を徴収する場合は、国民健康保険料と呼ぶのだそうです。

相続時精算課税

相続時精算課税という制度があります。住宅を建てる際に、親から住宅建築資金としてお金を受け取る場合に、その時点では贈与税などの税金がかからずに、親が死亡した時点で相続財産と合算して課税する制度です。私はこの制度を利用して十数年前に自宅を建てました。その資金を受け取ったときには、現在ほど相続税の基礎控除が少なくなかったのですが、平成27年に現在の制度になってからは相続税を払う羽目になってしまいました。

段々と税金が厳しくなっている事例をさらに二つ。

外貨MMFの為替差益は2015年まで非課税

現在は株式と同じように、外貨MMFの運用益に売却時点で2割課税されるようになりましたが、2015年までは課税されませんでした。このため、外貨の為替レートが高い頃(つまり円安の頃)に外貨MMFを一旦非課税で売って、すぐに買い戻すことによって取得価額を高くしておけば、将来売却したときに利益が発生しないので課税されないで済むということをした人もいたらしいのです。

上場株式等の配当・譲渡所得等の税率は、2013年まで約10%

株式売却の税率は現在約20%ですが2013年までは約10%でした。その期間中に値上がりしていた株を一旦売って、ETFに買い替えることによって将来課税される税額を低く抑える効果があったそうです。

このように書いてみると、税金は確実にたくさん取られるようになってきたなあと思います。

固定資産税軽減期間

固定資産税は、土地を購入して自宅を建築した当初は、それほど負担には感じられませんでしたが、軽減期間が過ぎたとたんに突然金額が大きくなり、「ワーずいぶん高いなあ」と思いました。理屈の上での数字ではなく実感として重荷になっています。

インフレ税、インフレタックス

そして、将来、国民に知らせずに徴収しようとしているのがインフレ税だそうです。インフレが発生して、一番得をするのは借金をたくさんしている人で、それは紛れもなく1000兆円の借金を背負っている政府です。現在日銀が目標としているインフレ率は2%ですが、とてもそれでは済みそうもなく、5%、10%を覚悟しなければらならないかも知れません。そしてそのインフレ税を負担するのは、銀行に預金している人でしょう。株と不動産はインフレになればある程度相場が上昇すると推測することはできるでしょうが、理屈通りになるのかどうかは分かりません

インフレを避けようとすれば、高金利による不況の恐れ

ただし、インフレを避けようとすれば、インフレがあまり進まないように金利を上昇させるという方法もあります。その場合には不景気になりますから、倒産する企業に関係する人が多大な影響を受けることになるでしょう。あるいは給与や収入が減るかもしれません。

増大する借金の責任を負うのは国民

2018年度予算案が12月28日に閣議決定されました。新たな借金の国債発行は34兆円で、歳入全体の3分の1以上を占めています。この異常な状態がいつまでも続くわけがありません。外国の政治家も有識者もかなりの割合の人がそう思っているはずです。日本の政治家、経済学者、有識者も、ある程度はそう思っているでしょう。でも今後数年間は今のままで行けると思っているのではないでしょうか。そして、日銀が異次元緩和を開始してしまった以上、やめることができないのでしょう。今後数年の間に奇跡が起きて、出口が見つかり、すべてうまく行く可能性がないとは言えない、と思っているのでしょう。でもその確率は極めて小さいと思います。どのような状態になるにせよ、責任を負うのは私達国民ですから、準備をしておかなければなりません。

インフレについては、「膨大する国債残高と個人ができるインフレ対策」をご覧ください。