◎今日のテーマ:身の回りの節約事例2
町の本屋まで散歩
私は週に2~3回、散歩がてらブックファーストという株式会社トーハンの100%子会社の店舗に行きます。以前ラジオで、散歩の目的地を本屋にして、できるだけその本屋で本を買うことにしている、というリスナーの話を聞きました。その理由は、アマゾンがどんどん増えると、町に本屋が無くなってしまうことを心配しているのです。私も、その考えに賛同しているので、町の本屋で売っている本はできるだけ、そこで買うことにしています。それにブックファーストでスイカを使って買うと、1.5%のポイントが付きます。しかし、アマゾンで買うと、3%のポイントが付くので負けています。一方、アマゾンは簡単に買えてしまうので、余計な本を買ってしまって、結局は無駄な出費をするという面もあります。
メリット、デメリット
町の本屋の良い点は、本をパラパラめくって、その内容を確認することができる点です。また、アマゾンだと、目的の本に一直線到達するので、思いもよらぬ本を手にすることができません。一方で、町の本屋で困ることは、既に買った本かどうかを家に帰らないと確認できないことです。買った本をしばらく読まずに置いて、その後同じ本を買ってしまった経験が何回かあります。
Person of the Year
アマゾンのベゾスCEOがアメリカの雑誌TIMEの「今年の人 Person of the Year」に選ばれたのは1999年でした。その時、アメリカの町の本屋さんからTIME誌に苦情が集まりました。「TIME誌がアマゾンのベゾスを『今年の人』に選んでしまうと、私たちのような町の本屋は苦境に追いやられる。」という内容でした。しかし、今は本屋だけではありません。2018年にはアメリカのToys “R” Usが破産し、33,000人の従業員が解雇されました。アメリカのモールでは、店閉めたところが最近増えています。
ニッパンとトーハン
日本の出版物の流通は、日本出版販売株式会社と株式会社 トーハンの2社が独占している状態ですが、2社とも売上を急激に減らしています。トーハンは、オンライン書店e-honという通販サイトを運営していますが、本を個人宅まで届けてくれるのではなく、本屋で受け取るシステムです。また、アマゾンのウェブページのような楽しさ、使いやすさがありません。この2社にとって厳しい状況は、更に深刻になりそうです。
日本出版販売株式会社
回次 | 第66期 | 第67期 | 第68期 | 第69期 | 第70期 |
決算年月 | 平成26年3月 | 平成27年3月 | 平成28年3月 | 平成29年3月 | 平成30年3月 |
売上高 | 681,917 | 661,096 | 639,893 | 624,422 | 579,094 |
経常利益 | 5,266 | 3,626 | 3,291 | 2,409 | 2,550 |
当期純利益 | 2,278 | 1,052 | 856 | 412 | 721 |
株式会社 トーハン
第69期 | 第70期 | 第71期 | |
決算年月 | 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 |
売上高 | 473,733 | 461,340 | 427,464 |
経常利益 | 3,896 | 4,222 | 3,010 |
当期純利益 | 2,316 | 3,042 | 1,818 |
アマゾンの株主
最近アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)の離婚調停が成立しましした。ベゾス氏は約16%のアマゾン株を保有していますが、離婚に伴いその4分の1をマッケンジー夫人に譲ることになりました。この結果、アマゾンの株主は、第1位ベゾスで12兆円、第2位が資産運用会社のバンガード・グループ、第3位がマッケンジー夫人の4兆円ということになります。マッケンジー夫人の4兆円にも驚きますが、バンガード社の第2位というのにも驚きます。ところで、私もSPYやVOOを通して間接的に200万円ほどアマゾンの株を所有しています。町の本屋にもアマゾンにも、両方頑張ってほしいものです。現代は、投資信託を通して資本家にならなければ、利益のおすそ分けを頂けないようです。