老後資産形成の相談相手 1

超低金利が続く中、今まで投資をしてこなかった若い人たちは、どうすれば良いのでしょうか。私は自分の子供たちに、

  1. 確定拠出年金を限度額いっぱい(勤めている会社によって異なります)積み立てる
  2. つみたてNISAを限度額いっぱい(年間40万円)積み立てる
  3. 課税される投資信託を積み立てる

ことを勧めています。積み立てる口座の金融機関はSBI証券です。

DC、DB、従業員持株会等の責任者

私は、以前勤めていた会社で、確定拠出年金、確定給付年金、従業員持株会の責任者を務めた経験があり、高齢者や若者の投資について、かなりの経験知識があり、考え方も作り上げたので、自信をもって、子供たちにアドバイスできます。

家族の中にアドバイザーがいない場合

しかし、家族の中にそのようなコーチ役を果たせる人がいない場合はどうすればよいのでしょうか。アメリカのUSA TODAY2020年7月25日の記事をもとに考えてみましょう。以下は拙訳です。

自分のお金を管理し、いくらかを貯蓄することを覚えてきた働き手は、同僚や友人に教えています。

3月にパンデミックが宣言された後、アメリカの株式市場が暴落しても、ブライアンTホイットローは自分の退職後のための投資に驚くほど楽天的でした。多くのアメリカ人と異なり、過激に支出を削減したり、常に残高を確認したり、市場から資金を引き揚げることはしませんでした。

「パンデミックが起きてから自分の個人退職積立勘定(IRA)さえ見なかった」とケンタッキー大学の鎮痛薬特別研究員ホイットロー博士は言います。

しかし, この超然とした態度は偶然起きたのではありません。29歳のホイットロー博士は、父親と話し合っていましたし、お金のちょっとしたメンターになっている同僚とも話し合いました。彼の退職後のための投資が短期間で価値が減少するという心配には根拠がない、と二人は彼を安心させました。(緊急時のための貯蓄ファンドも役に立つ)

会社は、従業員の退職プランを手助けすることに、大いに注意を向けていますが、同時に職場の仲間や同僚たちから、もっと個人的な助言をもらおうとする従業員もいます。友人や同僚がどんな選択をするのかを見ることが、投資選択を分かりやすくしたり、激動するマーケットや収縮する経済の中で、追随すべき実例を提供してくれるのに役立ちます。

ノース・カロライナ州チャペル・ヒルの麻酔専門医であるバラード博士は、ノース・カロライナ大学の専門医学実習生向け個人資産プログラムを作りました。

ホイットロー博士は、指導者であるバラード博士がノース・カロライナ医科大学で始めたプロジェクトの恩恵にあずかっています。それは、早い段階で退職について考え、計画し始めることを実習生たちに奨励することです。毎年、バラード博士は講義と四半期ごとに医師のためのパネルディスカッションを組み込み、お金に関する決定を伝え、失敗を打ち明け、投資を議論しています。

バラード博士は、自分が学んだことを伝えることによって、若い医師を教育することを促すとともに、長期のお金について会話を始めることを引き受けてきました。例えば、博士は実習生たちが1200ドルの刺激策給付金を受け取り、それをどうして良いか分からない時に、彼らの質問に答えました。

「今、実習生たちは、偏りや矛盾の無い情報を得ていると感じられる手段を手に入れ、そういった類の質問を気軽にできると感じている。」と博士は言います。

お金の指導者を選ぶこと自体が、やる気につながることもあると、モーニングスターの行動科学担当役員で、お金の指導者を研究してきたサラ・ニューコウムは言います。誰かの選択や習慣を尊敬したり見習う人は、特定のお金に関するゴールに焦点を当てるよりはむしろ、目標に実際に到達することができる、ということがサラが見出したことです。

「熱心な人の質問は、『指導者のように成れるか』ではなく、『将来、指導者のように成って、その後に続くことができるか』だ」とニューコウム博士は言います。

コロラド州オーロラに住む国際貿易コンプライアンスのコンサルタント、アラナー・ニクフェイディンは、彼女の友人の助言者に偶然なりました。彼女は計算したり投資を見直すのが好きで、自分の経験を熱心に伝えます。「それで分かったの。特に女性にとっては、お金の安全性が大事だっていうことが。自分で確実に守ることが、特にね。」と言います。

32歳のニクフェィディンが、お金のかかる外出の誘いを断わるときは、友達から質問されます。もし余裕がなければ、恥ずかしがらずにその通り言い、そうすると貯蓄と投資について議論になることもよくあります。もし友達がさらに興味を示せば、友達の金銭に関する書類を徹底的に調査するのを手伝ってあげます。その時には、自動投資のために自分で仕組んだ口座の種類を見せてあげます。

ニクフェイディンは、会話を受け入れらるようにするために、計算表に取り掛かる前に、ワインやチョコレートを出します。「もし友達に支払い能力の話をしたくてウズウズしてるなら、何が必要なのか、そして、将来それが何の役に立つのかを教えることができ、友達もワクワクしてくる。」とニクフェイディンは言います。「そうすれば、『もっとちゃんと予算管理しなくちゃいけない』という、昔の人が言ってたような、つまらないことを言わなくて済むのです。

<明日に続く>