失業以外に新型コロナウイルスのもたらす悪影響

3分の1が人員削減

新型コロナウイルスの影響は、業種によって様々ですが、世界の中小企業の3分の1が新型コロナウイルスの影響で5月に人員削減を余儀なくされたそうです。

失業以外の問題

最大の問題は失業ですが、アメリカではそれ以外にも様々な影響がるようです。2020年8月5日のUSA TODAYの記事をもとに考えてみましょう。以下は拙訳です。

コロナウイルスのお金に関する悪影響によって、失業以外にも様々なタイプにアメリカ人は直面しています。この影響は長引きそうです。

COVID-19や、それを封じ込めるための経済封鎖努力によって、誰も経済的に無傷でいられるのを想像するのは難しい。失業や収入源は明らかな例ですが、他の点でも痛手を受ける人は多く、その影響は何年も続くかもしれません。

クレジット・スコアが悪化し、好条件で借り入れることができなくなるかもしれないアメリカ人もいますし、リタイヤの準備がずれ込む人もいるかも知れません。所得税増税や他の危険も隠れています。

全国の失業率が跳ねあがっている中、収入減少で窮地に追いやられていると感じています。状況が良かった時でさえ、緊急用資金の積立をすることができなかった人もいます。「給料ギリギリの生活をしていた人は、今回のようにひどい事態に対応できる金銭的余裕がない。」と、マッキンゼー&カンパニーはレポートで述べています。

パンデミック到来前でさえ、アメリカ人は、予期せず400ドルの支出が会った時に、借入か資産売却をしなければ対応できないと言っていると、広く引用されているFRBの研究に基づいてマッキンゼーは言っています。COVID-19の勃発は、この集団の人々にとって、お金の問題をより困難なものにしました。

リタイヤは、もっと難しい問題になった

突然のコロナ不況とそれを封じ込めるための経済封鎖によって、株式市場が急落したために、多くの投資家とその人たちの401(k)退職口座が、全滅したように見えました。現在はもう、そのようには見えず、市場は以前の高値にじりじりと上昇しています。しかし、退職計画が上手くいっていない人は、まだたくさんいるようです。

失業して、一時的にレイオフにならざるを得ないか、401(k)のマッチング積立金を縮減した人は、退職勘定への入金額が減少します。さらに悪いことには、借金や経常的な引出しのために口座から出していて、株式市場で回復しているはずのお金を減額してしまっている投資家もいます。

それから、62歳になればだれでも社会保障給付を、できるだけ早く受けたいという誘惑があります。失業した人は、この苦境に陥るかもしれません。しかし、社会保障給付を繰り上げて受け取ると、(最高70歳まで)待つことのできる人にとっては月々の給付額が上がるので、損失を被ります。

新型コロナウイルス発生前でさえ、半分のアメリカの家計は退職貯蓄が不足する恐れがあったと、ボストン大学退職研究センターは最近のレポートで述べています。多くの人達は貯蓄不足に直面していて、リタイヤした家計で危険な状態にある割合は、以前の50%から55%に急増しました。

株式市場の変動ほどはっきりはしていませんが、低金利も危険です。今日のような低利回りでは、リタイヤした人や貯蓄している人は、インフレに追いついていくことは困難でしょう。

不確実な税の状況に直面

すべての失業者にとっての希望の兆しは、来年の初めに国税と収税を申告する時に、多くの人の税の負担が軽くなるかもしれないということです。例えば、失業や労働時間削減の程度に合わせて、2020年の収入は2019年よりもかなり少なくなるかもしれません。

失業給付は課税対象なので、もし失業し、十分なお金を持っていないのなら、後で税の徴収が来ることへの対策をするということを知っておいてください。401(k)プランか従来の個人退職勘定から、常にお金を引き出している人、あるいは、401(k)の借金を返済できなかった人、のすべてを待ち構えている危険がもう一つあります。通常、このお金は課税対象で、59.5歳未満で引き出すと10%のペナルティがあるかもしれません。

そして国税庁は、税還付申請時期の最中に、景気刺激小切手発行担当だったのですが、ちょうどその頃ウイルス拡散を遅らせるために閉鎖されていました。その結果、還付と返金の処理が遅れたため、困難に陥っている人もいます。

もし収支相償おうと思ったお金に頼るのであれば、返金を急いでしようとして節税の知恵を働かせすぎるのは、考え直した方が良いでしょう。

信用報告書問題への対処

お金に苦労する人が増えるに連れ、信用報告書の罰点や低い信用スコアの問題が出てきました。LendEDU は、金融消費者保護局が3月13日から7月17日までに処理した苦情を分析しました。この間苦情は膨れ上がり、信用スコアや信用報告書に関する苦情は全体の半分以上でした。

支払いに関する問題を多くの人が抱えていたという以外には、消費者、貸し手、三つの信用調査所の間のコミュニケーションの断絶に関する苦情が急増していました。

「多くの金融機関は貸し手に対して柔軟で、最小支払額の引き下げや期間延長のようなものでも合意しました」とLendEDUを報告したマイク・ブラウンは言います。「しかし、これらの合意の多くは確定したり締結されることはありませんでした。」

クレジット・カード会社は、支払いが困難な人の借入限度額を引き下げ、信用スコアが悪化したというケースがありました。(クレジットカードを使った時にスコアが下がります。)貸し手や信用調査所が消費者履歴に誤った情報を入力したケースもありました。

こういったことから、自分の信用報告書を時々確認し(annualcreditredport.comで無料でできます)、間違いを見つけたら信用調査所に警告するのがするのが賢明です。