家は賃貸か?購入か 2

スーモSUUMOで、「賃貸」VS「買う」、に関するアンケート調査をしています。それをもとに、この問題を考えてみましょう。

「賃貸」と「買う」で、満足しているポイントは?

賃貸派の満足度ランキング

順位 満足しているポイント ポイント数
1位 立地 54点
2位 気楽さ 32点
3位 住居費 31点
4位 ランニングコスト 18点
5位 広さ 14点

買う派の満足度ランキング

順位 満足しているポイント ポイント数
1位 立地 37点
2位 資産性 30点
3位 住居費 28点
4位 広さ 18点
5位 老後の安心 15点

賃貸派と購入派の大きな違いは以下の通りです。

  • 両方とも立地が第1位ですが、賃貸派のポイントは54点、買う派は37点ですから、賃貸派の方が立地を重視しています。
  • 賃貸派は気楽さが第2位です。
  • 買う派は資産性が第2位です。
  • 買う派は老後の安心を重視しています。

これらの項目について、詳しく考えてみましょう。

1.立地

賃貸派は買う派よりも立地を重視していますが、その主な理由は通勤時間が短いという意味が一番大きいと考えられます。現代では、自分の稼いだお金だけで、東京23区内に一定規模のマンションや一戸建てを買うことは、金額的に難しい時代です。このため、20、30歳代、あるいはそれ以降も都心に近い賃貸住宅を選ぶ人も結構います。

アパート建築ラッシュ

東京23区内は、数年前からアパート建築ラッシュになったため、賃貸住宅の供給量が増えています。しかも新型コロナウイルスの影響でリモートワークが広がりつつある中、23区の外に住みたいという人が増える可能性があります。そうすると、今後は23区の賃貸住宅の賃料が上がらなくなるかもしれません。家賃相場の推移自体のデータはないのですが、賃貸仲介業者の業績は急激に悪化しています。

新型コロナウイルスで取引は急減

この業況DIは、前年同期に対する動向判断を指数化したもので、50ポイントが前年並みということになります。
賃貸仲介業者にとって利益となる成約数は、昨年から減少傾向にありました。賃貸仲介業者としては、新規契約者数が伸びないと業績に影響してしまいます。調査では、首都圏、近畿圏ともに、1~3月期は業況DIは緩やかに低下し、4~6月期は大幅に落ち込むと予想しています。

住宅地探しの経験

私は自宅を建築するための土地を探すに当たって、50か所ほど現地に確認に行きました。土地の条件は、南向きで40坪(132㎡)以上の広さがあり、最寄り駅がJRであることなどです。ところが、南向きの土地というのは、まずほとんど市場に出回りません。市場というのは、現実にはレインズ(不動産流通標準情報システム)に掲載されることを意味します。土地を買おうとする場合には、普通、不動産会社に相談して、不動産物件の購入を依頼します。その不動産会社は、レインズに掲載されている物件を検索して、購入希望者に紹介します。

気に入った物件は、即調査、即決断

私も数か月探した後、希望に合う物件がレインズに掲載されていたので、不動産会社の社員と一緒に、すぐに現地に行って確認し、仮申し込みをしました。南向きで一定程度の広さのある土地は希少価値があるので、私の申し込みの後、同日中に数件の問い合わせがあったそうです。更に、その数か月後には、私の自宅まで来て、その土地を売ってほしいという業者まで現れたほどです。土地を買うには、粘り強く希望に合う物件が出るまで探すことと、素早い現地確認、決断力が必要です。現在、その土地に住んで20年近くが経過していますが、良い土地を買えたと思っています。

欠点があるのは仕方がない

ただし、100%満足のいく土地というのは、なかなか無さそうです。例えば、私の家の周辺には良い人もいるのですが、隣地境界線を無視して住宅を建築する人もいます。

境界線から50㎝離す

民法234条1項は「建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない」と定めています。 このように定められた趣旨は、①日照・通風を確保して衛生上の悪影響を避けること、②後日の隣地建物の建築・修繕に必要な空地を確保すること、③延焼を防止すること、などにあると言われています。

賃貸住宅は気楽

それに比べると、賃貸住宅の決定は気楽です。私は、現在の場所に一戸建てを立てる前に、3か所の賃貸住宅に住みました。賃貸住宅と言っても、すべて、社宅か借り上げ社宅でした。3か所ともほぼ満足の行く場所でしたから、運が良かったと言えるでしょう。

ゴキブリ、ムカデ

1か所目は夫婦二人だけなので、45㎡の広さの昭和30年代に建築された古い社宅でした。ゴキブリやムカデも出る、ちょっと怖いところです。電気の契約アンペア数は最小の10アンペアでしたから、エアコンは使えませんでした。また、コンセントはタコ足配線ばかりでした。

子供の人数と成長に合わせて借り換え

そのうち、子供が生まれ、ハイハイを始めると、タコ足配線は危険なので、社宅を買えることになりました。今度は借り上げ社宅でした。その頃は1990年でバブルの最盛期でした。通勤も、住宅環境も良好でしたが、二人目の子供が生まれ、また、1人目の子供の学校の関係も有って、1995年に再度社宅を変えることになりました。社宅は、選択肢があまり広くありませんが、比較的良いと頃に移ることができました。

何度か住居を変えましたが、その理由は、結婚、第1子誕生、第2子誕生、学校という、一般的な理由でした。そして、最後に50歳になって自宅を購入したという経歴になります。