私と連れ合いの運用実績 2023年12月:10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍

2023年12月末の夫婦の運用実績は、11月末よりわずかに下がりましたが4億円を上回っています。

10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍

お笑い芸人(最近はコメンテーター)のパックンが登場するユーチューブを見ると、彼が、「10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍」になると話していますが、私もこのブログで以前からその数字を言ってきました。

72の法則

72の法則(お金が2倍になる期間が簡単にわかる便利な算式。「72÷金利≒お金が2倍になる期間」となる。)と言うものがありますが、これは少し複雑なのです。「10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍」の方がはるかに分かり易いと思います。しかも実際には、アメリカの株式に投資していれば平均年率リターンは10%ですから、7年で2倍、14年で4倍、21年で8倍になるので、かなり安全サイドに立った数字と言えます。

14年で3倍

私は、2010年に本格的に投資を始めて、14年後の現在、約3倍に増えました。最初の5年間はアメリカの株式市場に投資せず、USMMFで保有していたので、14年で4倍には達していません。そして現在も全額をアメリカ市場に投資せず、6割だけで、他は、日本、ヨーロッパ、新興国、オーストラリアなどに分散しています。

また、連れ合いは、2007年から投資を始めましたが、その直後にリーマンショックとなり、7年間ほど追加投資を取りやめていました。

このように、最初から全財産をアメリカのS&P500に投資するというのは、なかなか難しいのですが、できるだけそれに近づけると、「10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍」となりそうです。

ところで、アメリカ株式市場の過去実績は、本当に「10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍」だったのかを見てみましょう。

SPY

世界最大のETFであり、私のポートフォリオで最大のSPY(SPDR社の S&P500 ETF)の過去の実績を見てみましょう。設定日が1993年1月22日で、過去31年間の平均リターンは10.3%です。約10%と言えます。

ファンド・パフォーマンス(税引き前) 1年間 3年間 5年間 10年間 設定(1993/1/22)来
基準価額 26.15% 9.87% 15.53% 11.89% 10.03%
市場価格 26.21% 9.92% 15.52% 11.90% 10.03%
ベンチマーク 26.29% 10.00% 15.69% 12.03% 10.16%

8.27%+分配金

S&P500株価指数の1957年からの平均年率リターンは、8.27%です。10%には届いていませんが、このほかに分配金があります。赤字はマイナスの年で、66年間の中で18年ありますから、約27%、つまり4年に1回赤字になる計算です。

年末終値 対前年増減率
1957 39.99 -14.31%
1958 55.21 38.06%
1959 59.89 8.48%
1960 58.11 -2.97%
1961 71.55 23.13%
1962 63.1 -11.81%
1963 75.02 18.89%
1964 84.75 12.97%
1965 92.43 9.06%
1966 80.33 -13.09%
1967 96.47 20.09%
1968 103.86 7.66%
1969 92.06 -11.36%
1970 92.15 0.10%
1971 102.09 10.79%
1972 118.05 15.63%
1973 97.55 -17.37%
1974 68.56 -29.72%
1975 90.19 31.55%
1976 107.46 19.15%
1977 95.1 -11.50%
1978 96.73 1.71%
1979 107.94 11.59%
1980 135.75 25.77%
1981 122.55 -9.73%
1982 140.64 14.76%
1983 164.93 17.27%
1984 167.24 1.40%
1985 211.28 26.33%
1986 242.17 14.62%
1987 247.08 2.03%
1988 277.72 12.40%
1989 353.4 27.25%
1990 330.22 -6.56%
1991 417.09 26.31%
1992 435.71 4.46%
1993 466.45 7.06%
1994 459.27 -1.54%
1995 615.93 34.11%
1996 740.74 20.26%
1997 970.43 31.01%
1998 1,229.23 26.67%
1999 1,469.25 19.53%
2000 1,320.28 -10.14%
2001 1,148.08 -13.04%
2002 879.82 -23.37%
2003 1,111.92 26.38%
2004 1,211.92 8.99%
2005 1,248.29 3.00%
2006 1,418.30 13.62%
2007 1,468.36 3.53%
2008 903.25 -38.49%
2009 1,115.10 23.45%
2010 1,257.64 12.78%
2011 1,257.60 0.00%
2012 1,426.19 13.41%
2013 1,848.36 29.60%
2014 2,058.90 11.39%
2015 2,043.94 -0.73%
2016 2,249.26 10.05%
2017 2,673.61 18.87%
2018 2,506.85 -6.24%
2019 3,230.78 28.88%
2020 3,756.07 16.26%
2021 4,766.18 26.89%
2022 3,839.50 -19.44%
平均 8.27%

リターンは10%には届いていませんが、このほかに分配金があります。

SPY分配金

株価 分配金 SPY分配率
1993 46.75 1.13 2.42%
1994 46.06 1.23 2.67%
1995 61.20 1.28 2.09%
1996 74.84 1.36 1.82%
1997 94.78 1.38 1.46%
1998 123.31 1.42 1.15%
1999 146.88 1.45 0.99%
2000 131.19 1.51 1.15%
2001 116.00 1.42 1.22%
2002 87.38 1.50 1.72%
2003 109.70 1.63 1.49%
2004 120.77 2.20 1.82%
2005 126.76 2.15 1.70%
2006 140.75 2.45 1.74%
2007 148.13 2.70 1.82%
2008 88.19 2.72 3.08%
2009 110.21 2.18 1.98%
2010 124.30 2.27 1.83%
2011 121.59 2.58 2.12%
2012 142.11 3.10 2.18%
2013 178.11 3.35 1.88%
2014 200.89 3.84 1.91%
2015 203.87 4.21 2.07%
2016 223.53 4.54 2.03%
2017 266.86 4.80 1.80%
2018 240.70 5.10 2.12%
2019 320.73 5.62 1.75%
2020 369.18 5.68 1.54%
2021 459.87 5.66 1.23%
2022 383.27 6.18 1.61%
2023 475.31 6.51 1.37%
平均 1.80%

やはり10%

年平均分配率は1.80%ですから、合計で10.07%になります。やはり約10%です。

アメリカ10%、全世界7%

つまり、アメリカの株に投資すれば約10%のトータルリターンを期待できるということになります。全額をアメリカ株式に投資せず、一部を日本株やヨーロッパの株などに投資しても、7.2%のリターンがありそうですから、「10年で2倍、20年で4倍、30年で8倍」は、あながち根拠のない数字ではなさそうです。

過去200年

さらに長期の傾向を見てみましょう。ペンシルべニア大ウォートンスクール(金融論)ジェレミー・シーゲル教授の過去200年以上のチャートも同様の結果になっています。なお、縦軸は対数目盛です。