50歳代、60歳代のための具体的投資(70歳代以上の方もどうぞ) 15

<昨日からの続き>

資金が先か、目標が先か。

昨日まで、50歳代以上が投資するのための証券会社、ETFを見てきました。しかし、投資するためには、資金が必要です。その資金をどう作るか、工夫してひねり出すかという問題は重要です。一方で、将来、このような投資をしたいという目標を先に作って、現状を見直し、完全しようという方法もあります。それは、例えば、中学生が「あの高校に行きたい」、高校生が「あの大学に行きたい」と考えた後に、今の学力では不足しているから、数学を頑張ろうとか、英語は今のままにして不得意科目に時間を回そうとか、メリハリをつけて目標に近づくのに似ています。ここでは、ポートフォリオの目標を先に考えてみましょう。

GPIF

それでは、何が目標になるでしょうか。例えば、GPIFのポートフォリオを見てみましょう。

運用資産は約172兆円

GPIFとは 年金積立金管理運用独立行政法人で、 日本の公的年金の積立金の管理・運用を行う独立行政法人のことです。 世界最大規模の運用資産(2020年9月末時点で約172兆円)を保有し、英語表記「Government Pension Investment Fund」の頭文字をとって「GPIF」と呼ばれています。

ファッション・デザインの紙ばさみ

また、ポートフォリオとは、個々の投資家が保有している金融資産全体のことを指します。もともとはファッションデザインの紙を入れる紙ばさみを意味する言葉でしたが、有価証券は紙ばさみに挟んで保管されることが多かったため、この言葉が保有証券を意味するようになりました。運用の中身は、株式、債券など様々です。

国内債券、国内株式、外国債券、外国株式で4等分

GPIFのポートフォリオは、現在、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式で4等分されていますが、これがベストと言う保証はどこにもありません。2019年までは、国内債券35%、外国債券15%でしたし、2013年以前は国内債券が60%も占めていたのです。当時は、過大になった国債の受け入れ先としてGPIFが使われ、現在はインフレ促進や株価上昇に役立つ方向で決められているのかもしれません。

GPIFのポートフォリオは個人に当てはまるか?

ところで、このポートフォリオを、そのまま個人のポートフォリオに当てはめて良いのでしょうか。このポートフォリオには以下のような問題があると思います。

① 超低金利時代に債券は不利

日本だけでなく世界的にも超低金利になっている時代において、5割も内外の債券を保有すると、リターンが大きく減少してしまいます。

② 金利上昇、債券価格下落の恐れ

新型コロナ騒動が落ち着いてくると、いずれ金融緩和の時代が終わりますが、その時には金利が上昇し、債券価格が下落することになります。したがって、今、債券を保有していると、将来において価値が下落する資産を持つことになります。

③ 債券は個人投資家に不利

株式は証券取引所に上昇されていて、大口の機関投資家も、資産の少ない個人投資家も、対等の立場で取引ができますが、社債の場合、大口機関投資家が買わなかった売れ残りが個人投資家に回ってきます。プロが買わなかったものを、個人が買ってよいか、はなはだ疑問です。

私は債券を買わない

このような理由から、個人は、債券を買わない方が良いと思います。もし、どうしても買いたいのであれば、インフレ時に66%のインフレ分を軽減できる個人向け10年変動国債が、候補に挙がるかもしれません。しかし、インフレ発生がいつになるか分からないので、私は買うつもりがありません。

米国債は為替リスク、為替手数料

外国の債券についても、超低金利の時代になっていて、アメリカの長期金利が1%程度ですから、為替手数料を払い、為替リスクを負ってまで投資しようという気にはなりません。

ポートフォリオ 1

そこで、国内債券、外国債券に投資せずに、国内株式と外国株式に半分ずつ投資するポートフォリオを考えてみましょう。それが下の図、個人のポートフォリオ 1 です。

投資の運用評価は常に中間評価

いたってシンプルで、これで大丈夫なのかと思われる人もいるでしょう。しかし、何が良いかはやってみないと分からないものです。しかも、投資の運用評価は常にある一時点の中間評価でしかありません。つまり、5年後には良かったと思っても、10年後に同じ評価になるかどうかは分からないものです。

10年後に期待

私は、投資は人生と同じで、常に中間評価しかできないと思っています。そして、株に関しては、1週間後、1か月後、1年後に上がっているかどうかは分からないのです。ただし、10年後には上がっている確率はかなり高いと思います。そして20年後はさらに高くなっているというのが、今までの歴史です。

連れ合いのポートフォリオ

実は、このポートフォリオに近い形で投資している人がいます。それは、私の連れ合いです。そのポートフォリオは下図のとおりです。

連れ合いの評価益は40%増

右側の1306の特定口座とNISAを合計すると44%になります。外国株式は、VOO、SPY、つみたてNISAで合計が54%です。少し外国株式の方が多いですが、内外に半分ずつと言えるかもしれません。実は、VOOやSPYの株価上昇が激しかったので、もともと5割ずつだったものが6割対4割になってしまったとも言えます。この結果、連れ合いの評価益は40%を超えています。連れ合いが投資を始めたのは14年前ですが、少しずつ投資額を増やしていったので、4割程度の運用益しかありませんが、初めから全額投資していれば、元金の2倍程度になっていたと思います。

そこまで欲張らずとも、様子を見ながら少しずつ投資しても4割増になると思って下さい。あくせくせず、のんびりやるのも、一つの考え方です。

<明日に続く>

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