投資に対する不安と対応策10

◎今日のテーマ:投資に対する不安と対応策10

昨日に続いて、今日は6番目の不安への対策の続きです。

⑥ 投資のことを誰に相談してよいか分からない。4

信用に足る番組はほとんどない

昨日まで、新聞、雑誌を読むときの注意点を描きました。テレビ、ラジオについては、個人の投資方法をテーマとして取り上げることはほとんどありません。数か月前、あるラジオ番組の中で経済評論家が、「日本は超低金利だが、アメリカは金利が上がってきて、米国債が2%に上がった。ぜひ米国債を買うべきだ。」という趣旨の発言をしていました。番組の司会者が慌てて、「今の意見は一つの考え方ですから、投資は自分の責任で行ってください。」と付け加えていました。私に言わせれば、外貨で2%では、金利が低いし、もし進める場合には、為替リスクを念押しする必要がある、と思います。この番組は、間もなく打ち切られました。傾聴に値する番組はなかなか無いようです。

書籍について

勉強になった本が3冊あります。

★投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント   バートン・マルキール、チャールズ・エリス 2018/7/5

分かりやすく、シンプルに書いてあるのが特徴です。バートン・マルキールは、次の「ウォール街のランダム・ウォーカー」の著者でもあります。次の柱が大事だとしています。

-できるだけ若い時から計画的に貯蓄に励む
-政府や企業の貯蓄優遇や課税軽減制度を最大限に活用する
-インデックスファンドで広範な分散投資を図る
-リバランスを通じて資産配分を守り続ける
-市場価格の変動に惑わされない

★ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理 単行本 – 2016/3/10  バートン・マルキール (著), 井手 正介 (翻訳)

1973年の初版以来、全米累計150万部を超えました。この本の結論は、「インデックスファンドへの投資がベスト」というシンプルなものです。アクティブファンドの長期リターンが、市場平均を下回ることを証明しました。著者のバートン・マルキールはプリンストン大学の教授で学部長も務めた経歴があります。様々なデータや逸話を取り入れているので、説得力があります。

★難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!– 発売日
2017年11月29日 山崎元 (著), 大橋弘祐 (著)

具体的な投資方法まで含めて、非常に分かりやすく解説しています。最近、個人型確定拠出年金(iDeco)、つみたてNISAなどを取り入れて、アップデートしました。山崎氏は、楽天証券経済研究所客員研究員という肩書ですが、この本の中で口座を開設するのは、楽天証券ではなくSBI証券です。つまり、特定の金融機関に所属してはいますが、それに偏らない主張をしています。

資産運用に関して山崎氏は、

「お金を増やしたかったら銀行には近づくな」
「保険はほとんどの場合、入る必要がない」

等の発言をしています。このようなスタンスだと、銀行、保険会社だけでなく、そこから莫大な広告宣伝料をもらっている、経済新聞、広告の載っている雑誌からは嫌われているようで、ほとんど登場していないようです。逆に言うと、個人投資家本位のスタンスを貫いていることになります。従って、発言のかなりの部分が納得できるものです。ただし、ドルコスト平均法は気休めに過ぎない、などの意見は私の考えと異なります。

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