iDeCoナビ(イデコ:個人型確定拠出年金ナビ)の確認 4

<昨日の続き>

iDeCoナビ(イデコ:個人型確定拠出年金ナビ)が信頼に足るものかどうかを確認しています。

iDeCoナビの問題点

昨日まで、iDeCoの商品、金融機関について確認しましたが、このiDeCoナビの中間評価をすると、問題点は次の通りです。

① コスト、リターンは分かるが純資産総額が分からない

コストとリターンは重要ですが、純資産総額も非常に重要です。私はETFを選ぶ基準を、コストと純資産総額にしています。インデックスのETFであれば、リターンは大きな変動がないので、問題がありません。ETFの純資産総額が1兆円以上欲しいところですが、日本のインデックスファンドの場合、そんなに大きなファンドはありません。しかし、最低でも500億円か1000億円は欲しいと思います。

小さなファンドは償還の恐れ

もしコストが安くても、純資産総額が小さくて、数年後には償還になってしまうような商品では、安心して保有できません。私は19年前に積み立て始めた確定拠出年金の商品が数年後に償還になってしまい、他の商品にスイッチせざるを得なくなった経験があるので、純資産総額も重要な基準だと考えます。各社から似たような商品がたくさん出ていますが、そろそろ有力商品に集約する時期に来ているような気がします。

② 銘柄数、金融機関が多すぎて初心者には使い勝手が悪い

多すぎて選択不能

このiDeCoナビには、数多くの商品と金融機関が並んでいますが、初心者がこのホームページを使いこなすのは、至難の業です。例えば、金融機関は84社、国内株式・パッシブは50商品あります。信託報酬順で上位に入っても、第1位だけで9商品あります。運営している「特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会」という組織の性格上、商品、金融機関を絞り込むことはできないのでしょうが、結果として、使い勝手が悪いものなっています。

銘柄ごとの違いが分からない

また、似たような商品が多くて違いが分からない場合も有ります。例えば、外国株式(先進国)・パッシブの6位、7位は次の2商品ですが、違いが分かりません。

  • 6位 野村外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI(確定拠出年金向け)
  • 7位 野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI

③ 全体として、ナビではなく、辞書、総覧、という性格のHP

ナビを辞書で調べると、次のようになっています。

  1. 航海術
  2. 車などを目的地にまで導くこと。また、導くもの

しかし、iDeCoナビは、自分に合った商品、金融機関にたどり着くようにはなっています。iDeCoに関する、辞書、総覧というのが適切かもしれません。

iDeCoを決める手順

iDeCoを利用したい人は、次の手順で進んで行くのではないか思います。

① 引退後の年金額全体を考えて、厚生年金、企業型確定拠出年金、iDeCo等を確認・検討する。

② 商品カテゴリーの配分を決める。

③ カテゴリー別の商品を決める。

④ 金融機関を決める。

このiDeCoナビでは、①、②が無く③から始まっています。また、③で、コストと同様に重要な純資産総額が無いので、少し使い難いような気がします。

外国株式(先進国)パッシブファンド以外のファンド

先日は、外国株式(先進国)パッシブファンドの低コスト銘柄を見ましたが、他のカテゴリーも確認します。

国内株式パッシブファンド

国内株式パッシブのカテゴリーです。運用管理費用の少ない銘柄は以下の通りですが、どの銘柄も最低コストに合わせてくるので、9銘柄がひしめき合っています。コストは、0.154%ですが、世界の株式インデックスファンドが0.1%を下回っているのに比べると、少し高めです。リターンは2020年4月時点のものなので、マイナスになっていますが、株価回復に伴ってプラスに転じるでしょう。私の利用している銘柄は、上から3番目の「野村DC国内株式インデックスファンド・TOPIX」です。

運用商品名 運用管理費用(信託報酬) 5年積立リターン
野村国内株式インデックスファンド・TOPIX(確定拠出年金向け) 0.154% -0.60%
One DC国内株式インデックスファンド 0.154% -0.61%
野村DC国内株式インデックスファンド・TOPIX 0.154% -0.62%
DCニッセイ国内株式インデックス 0.154% -0.68%
年金インデックスファンド日本株式(TOPIX連動型) 0.154% -0.70%
ダイワつみたてインデックス日本株式 0.154%
Smart-i TOPIXインデックス 0.154%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド 0.154%
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) 0.154%

国内債券パッシブファンド

国内債券パッシブファンドの低コスト銘柄は以下の通りです。リターンが記載されていないのは、発売から5年間を経過していないのでしょう。

運用商品名 運用管理費用(信託報酬) 5年積立リターン
三菱UFJ国内債券インデックスファンド(確定拠出年金) 0.13% 1.90%
野村国内債券インデックスファンド・NOMURA-BPI総合(確定拠出年金向け) 0.13% 1.84%
野村DC国内債券インデックスファンド・NOMURA-BPI総合 0.13% 1.84%
DCニッセイ国内債券インデックス 0.13% 1.63%
One DC国内債券インデックスファンド 0.13% 1.49%
ダイワつみたてインデックス日本債券 0.13%
Smart-i 国内債券インデックス 0.13%
DCニッセイ日本債券インデックス 0.13%
eMAXIS Slim国内債券インデックス 0.13%

外国債券(先進国)パッシブファンド

外国債券(先進国)パッシブファンドの低コスト銘柄は以下の通りです。リターンが比較的高く出ていますが、為替リスクがありますから、この数字だけで判断するのは危険かもしれません。

運用商品名 運用管理費用(信託報酬) 5年積立リターン
野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け) 0.15% 4.48%
野村DC外国債券インデックスファンド 0.15% 4.48%
インデックスファンド海外債券ヘッジなし(DC専用) 0.15% 4.40%
ダイワつみたてインデックス外国債券 0.15%
DCニッセイ外国債券インデックス 0.15%
eMAXIS Slim先進国債券インデックス 0.15%

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