健康保険と介護保険

区役所から国民健康保険料口座振替済み額通知書が届きました。

75%未満は会社の社会保険に入れない

私は60歳の定年以降、パートタイマーとして働いていて、規定の時間数未満なので、勤め先の社会保険に加入していません。1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が常時雇用者(正社員など)の4分の3(75%)以上あれば加入できます。具体的に言うと、私の職場は毎日7時間5日間の勤務ですが私は3日間(60%)しか出勤しませんので加入できません。私は親の介護や趣味の時間を確保したかったので、週3日出勤の道を選んだのです。

雇用保険は週20時間以上

なお、雇用保険は、 31日以上の雇用見込みがあり、週20時間以上働く人は、加入対象になります。また、労災保険に加入するのは、正社員、パート、アルバイト、日雇など労働や雇用形態を問わず、すべての労働者です。

正社員の時代は、健康保険と介護保険は給与天引きだったのですが、現在は区役所で手続きをして口座振替しています。

国民健康保険料は、以下のように、3つの額で構成されています。
1)国民健康保険事業に充てる基礎賦課額(医療分または基礎分)
2)後期高齢者医療保険制度の支援に充てる後期高齢者支援金等賦課額(支援金分)
3)介護保険事業に充てる介護納付金賦課額(介護分)

この3つの区分それぞれに、「所得割額」・「均等割額」があり、これらを合計したものが世帯の年間保険料となります。

2019年の支払いは、10回に分けて、各回6万円前後、合計で63万円払いました。国民年金(基礎年金)の年間総額が78万円ですから、大半を健康保険料として持っていかれることになります。

社会保険料が5.4%増

サラリーマン世帯の場合、厚生年金保険料と健康保険料を合わせた社会保険料負担は最近10年間で収入の21.93%から27.35%へと5.4%あまり上昇しています。消費者物価や消費税が上がらなくても5.4%の消費税増加と同じ効果があります。

逆進性

こうした負担増以上に問題視されているのが逆進性です。分かりやすく言うと、社会保険料は高所得者ほど負担割合が少なく、中・低所得世帯への負担が重くなる状況のことです。私も40歳代、50歳代の頃は、社会保険料が高いという感じを持っていましたが、現在収入が大幅に減ってみると、健康保険料の負担は身に染みて重いと感じます。

ただし、最近連れ合いの勤務時間が長くなり、勤めている会社で社会保険に加入することになり、子供も就職したので毎回の保険料が2万円程度安くなりました。私は間もなくリタイヤして年金暮らしになるので、社会保険料の負担も減っていってほしいと思っています。

介護保険

私は間もなく65歳になるので、介護保険被保険者証が区役所から送られてきました。65歳になると医療保険からではなく、第1号被保険者として東京特別区に介護保険料を支払うことになります。

65歳からの介護保険料は年金から天引き

年額18万円以上の年金を受給している人は、6か月~1年後に年金からの天引きが開始されます。しかし、それまでは、口座振替などで支払うのでキャッシュカードによる申し込み等が必要です。

父親と介護保険

私の父は90歳代後半で亡くなりましたが、90歳代になって介護保険のお世話になりました。家の改修をしたり、週数回のヘルパーさんに来てもらい、デイケアセンターにも通いました。

ところで介護保険について、ここであらためて勉強したいと思います。

介護保険は40歳以上の人が加入者(被保険者)となって保険料を納め、国、東京都、特別区も経費を負担して、介護が必要な高齢者を社会全体で支える仕組みです。

  • 第1号被保険者:65歳以上の人で、保険証が交付されます。
  • 第2号被保険者:40歳以上65歳未満の人です。医療保険に加入していて、要支援・要介護の認定を受けた人に保険証が交付されます。また、保険証の交付を希望した人にも交付されます。

介護保険で受けられるサービスは以下の通りです。私の父の場合は、近所に兄弟がいて、私も週2日ほど通っていましたが、それでも専門的サービスはとてもありがたかったです。

実際にお世話になったサービスには〇、使わなかったサービスには✖を付けてみました。

〇 (1)居宅介護支援

〇 ケアプランの作成、家族の相談対応など

〇 (2)自宅に住む人のためのサービス(居宅サービス)

<訪問型サービス>

〇 訪問介護
〇 生活援助(掃除や洗濯、買い物や調理など)
〇 身体介護(入浴や排せつのお世話)
✖ 訪問看護(医師の指示のもと、看護師が健康チェックや、療養上の世話など)
✖ 訪問入浴介護(自宅に浴槽を持ち込み入浴介助を受ける)
〇 訪問リハビリテーション(リハビリの専門家に訪問してもらい、自宅でリハビリを受ける)
✖ 居宅療養管理指導(医師、歯科医師、薬剤師、栄養士などに訪問してもらい、療養上の管理・指導を受ける)
✖ 定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間対応型の訪問介護・訪問看護サービス)

<通所型サービス>

〇 デイサービス(食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持・向上するためのリハビリやレク、「おいしく、楽しく、安全に食べる」ための、口腔清掃や口唇・舌の機能訓練などを日帰りで行う)
〇 デイケア(施設や病院などで、日常生活の自立のために理学療法士、作業療法士などがリハビリを行う)
✖ 認知症対応型通所介護(認知症と診断された高齢者が利用するデイサービス)

<短期滞在型サービス>

✖ ショートステイ(施設などに短期間宿泊して、食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持・向上するためのリハビリの支援など。家族の介護負担軽減や施設入居準備などに利用できる)

✖ (3)施設に入居するサービス(施設サービス)

✖ 特別養護老人ホーム(特養)
✖ 介護老人保健施設(老健)
✖ 介護療養型医療施設(療養病床 ※「介護医療院」に順次転換予定。)

〇 (4)福祉用具に関するサービス

〇 介護ベッド、車イスなどのレンタル
〇 入浴・排せつ関係の福祉用具の購入費の助成(年間10万円が上限で、その1~3割を自己負担することで購入できる)

〇 (5)住宅改修

〇 手すり、バリアフリー、和式トイレを洋式にといった工事費用に補助金が支給される。最大20万円まで。利用者はその1割~3割を負担。

✖ また、有料老人ホームで、自治体から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているところは、介護サービスに介護保険が適用されます。月額の費用もサービス内容もさまざまですので、よく調べてから利用するようにしてください。

これらのサービスをしてくれる人は30歳前後から70歳くらいまでで、その熱心な姿には頭の下がる思いでした。