年金請求書

日本年金機構から年金請求書が届きました。

年金は申請主義(請求主義)なので、請求しないと受け取れません。

特別支給の老齢厚生年金

私は、パートタイマーとして働いていて、年収が少ないため特別支給の老齢厚生年金を年間160万円受け取れます。これを61歳から64歳までの4年間受け取れるので、合計640万円になります。もし請求をしなければ、まったく受け取れません。65歳から受け取れるのは国民年金部分であって、厚生年金部分は給与収入が少なければ60歳代前半から受け取れます。女性の方が早めに受け取れるので、私の連れ合いは60歳から受け取りを開始しました。

年金の種類

年金には様々な年金がありますので、もらい損ねないためには、そのすべてをチェックすることが必要です。例えば私の年金だけでも以下のようなものがあります。

  • 国民年金:65歳から受け取る予定
  • 厚生年金:65歳から受け取る予定ですが、60歳代前半も特別支給の老齢厚生年金として受け取り可能
  • 財形年金保険:富国生命の財形年金は60歳から6年にわたって受給中
  • 企業型確定拠出年金:現在野村證券において運用中で、70歳から受給予定
  • 確定給付年金:60歳から20年間にわたって受給中

それ以外には、私は入っていませんでしたが、加入する可能性のあった年金は以下の通りです。

  • 個人型確定拠出年金:年齢的に加入できませんでした
  • 厚生年金基金:勤務年数が10年未満だったので年金を受け取れず、一時金をもらって終了。ただし、その後、その基金が解散して企業年金基金に組織替えしたときに、再び一時金を受け取りました。
  • 生命保険会社など金融機関の商品としての年金

年金は、原則的に60歳から受け取りますので、その頃に一度関係金融機関等に確認をした方が良いと思います。

連絡が取れないともらえない

私の友人で、十数年間アメリカに住んでいる人が、「年金は何もしなくても処理してくれるのかな」と質問したので、「相手から連絡ができれば、やってくれる場合が多い。」と答えました。勤めていた会社の確定拠出年金や確定給付年金は、相手からアクションを起こしてくれる可能性が高いからです。

年金をもらい損ねる可能性は以下のような場合が多いと思います。

  • 女性が、結婚で姓が変わって郵便物が届かない。
  • 引っ越しが多く連絡が途絶えた。
  • 海外在住が長く連絡が途絶えた。
  • 60歳代前半の特別支給の老齢厚生年金を請求しなかった。

いい加減な社会保険庁

また、私の厚生年金の記録は明らかに間違えている内容でした。入社6年後ぐらいに、給与収入が突然前年までの2倍になり、一定期間過ぎるとそれがガクンと下落していたのです。当時の業務量から考えて、そんなことはあり得ないのですが、日本年金機構の担当者は「それなら正しい給与明細などを提出してほしい。」の一点張りです。

大事なものは紙で残す

結局修正はされず、年金記録はそのままになりました。大事なものは紙で保存しておくべきです。旅行などの写真も、思い出として保存したいものは、パソコン・USB・SDカードでなくプリントした方が良いと思います。しかし、私の連れ合いは、一回の海外旅行で毎回3万円分もプリントするので、困ったものです。

年金請求

今回のテーマである「日本年金機構に対する年金請求」の手続きの方法について確認します。今回のポイントは、受け取る年金額を増額させるかどうかです。年金の種類は基礎年金と厚生年金の2種類です。

① 基礎年金と厚生年金の両方を増額させる場合

⇒ 老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を繰り下げ

⇒ 今回はがきの提出は不要です。

⇒ 70歳までの希望する時期に年金の請求手続きを行います。

② 老齢厚生年金のみ増額させる場合

⇒ 老齢厚生年金のみ繰り下げる場合

⇒ 「老齢厚生年金のみ繰り下げる」に〇をつける

⇒ はがきをつけて送る。

③ 老齢基礎年金のみ増額させる場合

⇒ 老齢基礎年金のみ繰り下げる場合

⇒ 「老齢基礎年金のみ繰り下げる」に〇をつける

⇒ はがきをつけて送る。

④ 繰り下げを希望しない

⇒ 65歳から老齢基礎年金・老齢厚生年金金を受け取ることを希望する

⇒ はがきに〇をつけないで送る。

ところで、配偶者が年金を受けているときは、その管掌機関(制度名)を記入することになっています。その管掌機関は以下の通りです。

  • 厚生年金保険
  • 国民年金
  • 船員保険
  • 国家公務員共済組合連合会
  • 地方職員共済組合
  • 恩給
  • 東京都・指定都市等職員共済組合
  • 公立学校共済組合
  • 警察共済組合日本私立学校振興・共済事業団
  • 農林漁業団体職員共済組合

加給年金の加算について

加給年金額は、65歳未満の連れ合いがいるときに加算されます。連れ合いは62歳なので3年間受け取れます。連れ合いの収入が年額850万円以上だと、生計維持関係が認められないため加算されませんが、連れ合いの年収はそんなにありませんから受け取れます。

  • 加給年金額:224,500円
  • 受給権者の生年月日が昭和18年4月2日以後の特別加算額:165,600円
  • 加給年金額の合計額390,100円

振替加算

連れ合いが65歳に到達した場合、加給年金額が加算されなく代わりに配偶者の老齢基礎年金に振替加算が加算されます。

振替加算の額:配偶者の生年月日が昭和29年4月2日~昭和30年4月1日の場合、年額56,799(円)