私の運用実績 2021年11月

高値でVOOを購入

11月の中旬にVOO(S&P500)を700万円購入したのですが、月末には新型コロナウイルス・オミクロンの影響で、世界の株式相場が下落しました。運用実績を見ると11月末は10月末より少しだけ下がっていますが、ほとんど誤差の範囲内で、上昇傾向に影響があるとは思えない程度ですので、あまり、一喜一憂しない方が良いかも知れません。

10年後には2倍

株式ETFを購入した後に数%下落した場合には、「分配金が毎年2%あるので、10年間放っておけば資産が20%増える。数%のことで一喜一憂する必要はない。きっと10年後には2倍になる。」と考えるようにしています。そして、高値掴みしてがっかりしても、株式ETFは個別株式とは違って、遅くとも数年後には利益が出るようですから、やがて買った価格のことは忘れてしまいます。

確定給付年金の残額調整

それ以外の今月の変動としては、毎月購入している33,000円のつみたてNISAと確定給付年金の残額調整です。確定給付年金の残額調整は、私が個人的に毎年1回50万円ずつを、生活費等の引き出し額として、減額しています。本来は毎月5万円ほど受給しているので、その分の元本が減っているのですが、毎月調整するのは手間なので、11月にまとめて50万円減額することにしています。

20年間受給

確定給付年金は、元本が約1000万円あり、60歳から20年間かけて受け取ることにしています。保証されている最低利回りは2.5%で、インフレになった時には、ある程度それにスライドして利回りがあがることになっています。確定拠出年金は受給開始年齢を70歳まで繰下げることができます(来年4月からは75歳まで)が、確定給付年金は60歳から受け取ることが決まっています。

アメリカの株価上昇

ところで、最近1年間のアメリカの株価上昇はどう考えるべきでしょうか。また、今後の株価はどうなるのでしょうか。この件について、日経CNBCで解説していましたので勉強しましょう。

いつまで続く?米国株の上昇

疑問
1.水準が高い
2.物価高の中で株価が高い状態が続くか
3.アメリカの金融政策変更の中で影響はないか

毎朝3指数そろって高いし、そもそも水準が高い。しかし、これが相場であり、高値をとっているのはそれなりの理由がある。
インフレ懸念、金融政策正常化懸念があるけど、それでも高値をとっているのはそれを織り込んでいるから。それがマーケット。マーケットの声を聴くと、米株が強い。なぜ強いか?

確かに11月からテーパリングに入ったが、前回の2013年は、実質金利がマイナスからプラスに転換し、今の実質金利はマイナス1.2%に来ている。
実質金利がマイナスということは、安全資産に投資に投資しても1.5%しか金利が得られない。

その時にどうしますか?

銀行預金に101円預金すると、1年たっても100円。今100円のペットボトルが101円になったら、1円損する。
資産が目減りする状況で投資家としてどうするか?よりリスク性のある資産、株式などに投資するので、株式へお金が入りやすい状況になっている。
前回の2013年に比べたら、圧倒的に金融緩和状況にある。

したがって、マイナス金利の状況なので、毎日の株価に右往左往せず、株価が下がったら追加投資して、どっしりかまえるのが良い。

そうはいっても今のアメリカの株価水準は高いので、これを正当化できる背景はあるか?

株価は必ず企業業績に収れんする。アメリカの企業決算が非常に良かった。
ポジティブサプライズ比率は81.5%。平均値が73.8%だから想定以上に企業業績が良かったことが確認できた。
それが3指数が高値をとる原動力になった。

青い線が自社株買い、黄色い線が一株利益、企業利益。
傾向として利益が増えると自社株買いが増える、利益が落ちると自社株買いが落ちる。
今、利益の改善とともに自社株買いが増えている。

最近4四半期の自社株買いは、6000億ドル、70兆円近い。
2022年、2023年末の予想EPSは伸びていくので、今後4半期ごとに2,000億ドルずつ自社株買いをする。
日本円だと90兆円ずつ自社株買いをするのでなかなか下がらない。

株の需給を考えれば株価は下がらない。

アメリカのMMF残高は、ある意味で株を買うためのキャッシュポジションと言える。

最近10年間のMMF残高平均は25,000億ドルだが、現在は46、000億ドル。21,000億ドルの余剰マネーがある。

実質金利がマイナスで、余剰資金がどんどん溶けていく中で、なお余剰資金が積みあがっている。アメリカ株を買いたくてうずうずしているお金が待っている。

業績、需給のサポートがあって、株価はしっかりしているのが現状で、株価は下がりそうにない。

そうはいっても、何か変調があるのは何か?

マーケットはシグナルが出る。

ハイイールド債のスプレッドが2015年に上がったが、その後チャイナショックが来た。今のところそのシグナルは出ていない。
いまの2.6%が3%に跳ね上がったら、短期調整のリスクとして株式の保有ウエイトを減らすという方法もある。

リセッション・シグナル

これは、かなりの精度と言える。

2年債マイナス3か月債

この数字が、逆イールドだけでなく、マイナス0.5%以下になったら、必ず景気後退、株安になる。

1990年、2000年のITバブル、2009年のリーマンショック、2019年のコロナショック前もマイナス0.5未満になった

相場の大転換を示唆するシグナル

今は、ハイイールド債、2年マイナス3か月債のシグナルは出ていない。しかも業績も需給もよいので、日々のニュースに惑わされず、米株の下がったところをしっかり買っていく。