娘のポートフォリオ、娘の運用実績 2023年4月

今月も新規売買がありません。

投資信託 割合
特定口座:三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 23%
特定口座:ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 18%
特定口座:SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 31%
NISA:ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 14%
NISA:SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 14%

一方で、外国株価が好調だったことと、円安になったことで評価額は過去最高になりました。2022年4月の評価益は11、現在の評価益は19(指数)ですから、1年間で8上昇したことになります。私は投資1年目に500万円減少、連れ合いはリーマンショックで半分以下になった経験があることを考えると、順調なスタートです。

しかし、現在の世界株価はバブルだという見方もありますので、東洋経済ONLINE 2023/03/25の記事で勉強します。


これから「防ぎようのないバブル崩壊」が長く続きそうだ

株価や不動産は一体どうなるのか

アメリカのシリコンバレーバンク(SVB)、シグネチャー・バンク(SBNY)が相次いで破綻し、ファースト・リパブリック・バンク(FRC)が危機に陥っている。続いて、欧州でクレディ・スイス・グループが行き詰まり、同国のUBSグループに救済合併されることとなった。

「静かで確実なバブル崩壊」が起きている

新聞などで「もはや世界金融システム危機だ」といった見出しが躍るところだが、それは起きない。金融システムは盤石ではないが、破綻はしない。

なぜなら、2008年のリーマンショック(世界金融危機)のときに、欧米の金融システムは念入りな手当てを施した。「バーゼル3」(主要国の中央銀行監督局が加盟するバーゼル銀行監督委員会によって定められた規制強化策)によって、当時よりもはるかに金融危機のリスク耐性を高める対策が取られているからだ。

さらに、今回の金融バブルでは、違法的あるいはそれに近い投融資はごく一部の例外であり、ただのバブルが壮大におきているだけだからである。

世界中の中央銀行は異常な金融緩和、それも量的緩和という実弾で国債などを買いまくる政策をとったから、リスク資産市場はすべてのものが値上がりした。そして、今度は世界中の中央銀行はインフレへの対応として、利上げと引き締めに走ったから、それらのリスク資産の暴落が始まった。

その中でも、もっとも直接的にバブルになっていた世界中の国債(なぜなら、中央銀行という世界一保守的な買い手が、直接買いまくったリスク資産であったからである)、とりわけアメリカ国債の暴落が起きた。静かで確実なバブル崩壊が起きているのである。ただ、それだけのことである。

クレディ・スイスは、違法的かどうかはともかく、リーマンショックと同じような過度のリスクテイク、杜撰な投資を行い、それらが積み重なって破綻危機となった。長い間、危ないと言われ続けていた。だから、今回クレディ・スイスが破綻しても、誰も驚かなかった。

皆が驚いたのは、スイス政府とスイス中央銀行が救済に全力で動いたことである。自業自得であって、政府が救済する理由はないはずだが、金融システム不安が欧州、世界に広がることを何がなんでも防止するために動いたということだ。

「破綻の真犯人」は一体誰なのか

では、なぜ非合理的な取り付けが起きてしまったのか。人々は、預金を引き出そうとしたのか。それは、運用していた債券の時価が下落したことだ。

資産の棄損を恐れて、預金が引き出され、それに対応するために債券を売却して、損失が拡大し、万が一に備えて資本を増強しようとした。しかし、債券売却と資本増強のニュースはさらに取り付けを加速し、あっという間に破綻した。

なぜ債券の時価が下がったかというと、いうまでもなく、中央銀行の利上げだ。なぜ利上げしたかというと、インフレだからだ。なぜインフレになったかというと、新型コロナウイルスによる供給ショックもあったが、給付金をばらまいてバブルにしたからだ。

そして、コロナ明けでたまっていたカネと欲望が噴出して、サービス消費を中心にインフレは加速した。これに慌てて対応して、金利を急上昇させたのである。

つまり、シリコンバレーバンクの破綻の犯人は、やはりバブルなのである。しかし、リーマンショックなどと違って、バブルに踊った欲望が直接的に投機を行い、それが破綻したのではなく、バブルに対して普通に市場全体、経済全体が盛り上がったことによる必然の帰結なのである。だから、バブルという「特別な」ものではなく、「普通の」バブルが「普通に」広がって起きた、必然の帰結の銀行破綻なのである。

そこへ輪をかけて、“普通の”「特別な」バブル投機の影響も受けて、シリコンバレーバンクは破綻した。すなわち、起業バブル、スタートアップバブル、ユニコーンバブルで、シリコンバレーはカネが異常に集まった。

人々は勝手に出資してくれた。スタートアップ企業としては資金調達をいい条件でできるなら、しない手はなかった。しかし、まだ事業は形にならず、実物投資は必要ないから、さらにスタートアップステージに近い企業に出資した。金融投資した。

しかし、彼らも資金が集まりすぎていた。余ったカネは起業家たちの個人資産になった。企業としても個人としても、カネが余った。だから銀行に預金した。

「防ぎようのないバブル崩壊」がゆっくり長く続く

今後は、シリコンバレーバンク破綻と同じことが、すべての金融機関で部分的に起こり続ける。多くの債券を保有している日本の金融機関もだ。

当局は金融機関を破綻させないように全力を尽くすが、それでも破綻する金融機関が1つ、また1つと現れ続けるだろう。ファンドなどの運用主体は、それよりも激しく破綻するところが少しずつ出続けるだろう。

これはクレディ・スイスと同じような現象として起こるだろう。しかし、金融機関でないなら、救済はいっさいされず、保有資産の投げ売りが起き、リスク資産市場全体は下落と小康状態を繰り返すだろう。このような動きは、世界中で、今後1つずつ起こり続けるだろう。

金融市場全体、経済全体、世界中が大きなバブルに包まれており、そこでは誰も極端にリスクも取らず、悪いこともしていない。だが、銀行の規制をリーマンショック後、強化していたとしても、防ぎようのない必然的なバブル崩壊が今起きている。これがゆっくり崩壊し続ける。

リーマンショックのような短期のシステミックリスクはない。暴落もない。パニックもない。しかし、バブルは崩壊していく。だから、もう打つ手もない。近代資本主義は、まだ終わらないだろうが、そのカリカチュア(戯画)をわれわれに先に見せてくれているのが今だ、と考えればよいだろう。