もうみんな避難していますよ!

自分の生命・資産を守る

津波、豪雨などの災害があるときに、どのような避難指示が有効でしょうか。そして、これは災害だけでなく、自分の資産を守るためにも有効かもしれません。

このブログは、個人資産に関するものなので、どんな人たちが、自分の金融資産を海外などに避難させているか、あるいは推奨しているか列挙してみましょう。

  • パックン:S&P500か全世界株式のインデックスファンド
  • 厚切りジェイソン:VTIか全米株式インデックス・ファンド
  • 経済評論家の豊島逸男:金融資産の過半を金または外貨で運用
  • 経済評論家の藤巻健史:USMMF
  • 日本銀行OB:外貨、金
  • 財務省OB:外貨、金
  • 投信ブロガー:ランキング上位5銘柄は外国株式インデックスファンドかETF

キャピタルフライト(資本がある国から別の国に逃避すること)は、既に始まっているかもしれません。

それでは、災害の問題に戻って、2023年4月25日のYAHOO!JAPNニュースを見ます。


「もうみんな避難していますよ」の情報が住民の行動を促す!?理由と“有効な避難指示の出し方”を研究者に聞いた

地震や大雨などの自然災害が起きた際、自治体などが出す「避難指示」。どのような文章や言い方であれば、人は避難しようと思うのだろうか?

「対象地域のほとんどがすでに避難をしています」

危険度が低い場合は「伸びしろ」が大きかった

――このような実験を行った理由は?

今回の実験を行ったきっかけは、自然災害が発生した時、自治体からの避難指示に従う住民の少なさに衝撃を受けたことです。

たとえば、2018年8月の西日本豪雨に関しては、避難指示・勧告対象者は約863万人でしたが、実際に避難所に避難した人は対象者の0.5%に満たない4万2000人でした。

また、2019年7月に九州地方を襲った大雨では、鹿児島県、宮崎県で合わせて約110万人に避難勧告や避難指示が出ましたが、実際に避難所に来たのは1%程度の1万1353人程度でした。

避難指示に対する、住民の消極的な対応の基礎には「認知バイアス」や「ヒューリスティクス」があることが、認知科学や認知心理学の研究によって、しばしば指摘されてきました。

「認知バイアス」は、判断が合理性から体系的に逸脱する傾向のことです。様々な要因によって引き起こされ、知覚の歪み、不正確な判断、非論理的な解釈などを引き起こすことがあります。

「ヒューリスティクス」は、十分な情報が利用できないのに短時間での判断が迫られた場合などに採択されやすい、暗黙のうちに用いられるルールや方法のことです。

ただ、認知心理学の研究者としては、このように避難行動を抑制する「認知バイアス」や「ヒューリスティクス」は、避難行動を促進する可能性もあるように思われました。そこで、この問題に関心を持っていた当時のゼミ生の池田朋矢君と、認知バイアスが避難行動を促進しうるのかを検討する実験を実施することにしました。

――「特に危険度が低い状況において、多くの他者が避難しているという情報が避難の必要性に対する判断を促進する」。これはなぜ?

危険度が高い状況では、「多くの他者が避難している」という情報がなくても、多くの人が「避難が必要」と考えていました。

“危険度が低い”場合は、まだ「伸びしろ」が大きかったため、同調バイアス(=周りの人たちの行動に自分の行動を合わせてしまう心理状態のこと)の効果が大きく生じたのだと思います。

危険度が高い場合は「伸びしろ」が小さい

有効な避難指示の出し方は?