子供の可能性を伸ばす教育

子供の教育は難しい。

アメリカと日本の記事を読みましょう。


2024年 7月20日のCNBC Make itの記事を読みましょう。

I talked to 70 parents who raised highly successful adults: 4 things they always did when their kids were young


大成功した大人を育てた70人の親に話を聞いた: 子供が小さい時に必ずしていた4つのこと

夏は、子供たちがどのように過ごしているかを把握するのに良い時期だ。子供たちはワクワクするようなことをしているだろうか?毎朝、元気に起きているか?彼らは幸せだろうか?

これらの質問に「はい」と答えたなら、成績は本当に重要ではない。重要なのは、彼らが成長しているかどうかだ。

拙著『Raising an Entrepreneur(起業家を育てる)』のために、私は大成功を収めた大人を育てた70人の親に、子供たちが夢を実現するためにどのような手助けをしたかをインタビューした。人種、宗教、収入、家族構成、学歴など、多様性に富んだグループだった。

これらの若者の多くは優秀な学生ではなかったが、彼ら全員が優秀だったのは、自分の中に火を灯すような興味やコミュニティを見つけたからである。

ここでは、最も成功した人たちの親が、子供たちが幼い頃に必ずやっていた4つのことを紹介する:

1. 子どもの情熱をサポートした

私が話をしたすべての成功した大人は、子供の頃に情熱を持っていた。大人になっても修行を続けている芸術家を除けば、リーダーたちの多くは、子供の頃に好きだったこととはまったく関係のない職業に就いている。

ではなぜ、親が子供の情熱を後押しすることがそれほど重要だったのだろうか?

自分で選んだことだから、一生懸命に取り組むことに喜びを感じたのだろう。彼らは気概と忍耐を学び、かなりの技術を身につけた。このような経験は、何かに全力を注げば成功できると信じる力を子どもたちに教えた。

多くの親は子供の情熱を理解していなかったが、子供がそこから得る喜びを目の当たりにしたため、応援した。最も成功した大人たちは、どんなことに取り組んでも親がいつもそばにいてくれると知って育ったのだ。

2. 失敗を受け入れることを子供に教えた

拙著で紹介した最も成功した起業家たちは、リスクテイカーである。

調査の結果、リスクを取ることを最も厭わないのは、若い頃に失敗を罰せられたり、失敗を恐れるように教えられたりしなかった人たちであることがわかった。このアプローチは、私が大好きなビリー・ジーン・キングの言葉を思い出させる: 「私たちは失敗と呼ばず、フィードバックと呼ぶ。

最も成功した大人たちは、どんなことに取り組んでも両親がいつもそばにいてくれると知って育った。
競争すること、成功のために戦うこと、勝つことは良いことだが、負けることもまた良いことだと両親はいつも教えていた。挫折は、学び、成長し、回復力を養うチャンスなのだ。

私がインタビューした親たちは、子どもたちの成果にばかり目を向けるのではなく、子どもたちの努力をいつも応援していた。

3. 好奇心と自主性を促す

好奇心を誘われた子どもたちは、探求し続ければ、自分が好きでよく知っている何かを改善したり、拡大したり、再発明したりする方法を見つけ出すことを学ぶ。

私の本に登場する未来の起業家たちは、両親から「こうでなければならないのか?どうすればもっと良くなるだろうか?このような問いかけが、最も成功した企業を生み出すのだ。

多くの親は、自分の子供には 「こうだから 」という理由で満足してほしくないと私に言った。

子供たちの能力が高まるにつれて、親たちは子供たちのために何かをしたり、直したりする誘惑にも抵抗するようになった。その代わり、子供たち自身に問題を解決するための手段を与えるのだ。

4. 共感と思いやりを重視

私の本に登場する起業家たちのほとんどは、早くから他者に共感することを教え込まれ、周囲や地域社会の人々の悩みや問題を解決したいと思いながら育った。

彼らは、人々の生活を向上させたいという純粋な願いを持って育った。彼らの両親は、結果的にそうなることはよくあったが、最もお金を稼ぐことがゴールだとは言わなかった。

この思いやりの感覚が、人々に安らぎと喜びをもたらす芸術作品や製品、サービスを作りたいと思わせたのだ。その結果、彼らは成功したキャリアと人生を築くことができたのだ。


子どもを「伸ばす親」「つぶす親」の共通点5

PRESIDENT Online 2015/04/11

子どもを伸ばす親の共通点5

1. 夫婦で腹を割って「我が家の教育方針」を決める親

小学校受験、あるいは中学受験の願書に「我が家の教育方針」を書かせる学校があるが、その場合、「明るく、元気に」といった記述では表現が十分ではない。「正答」は1つではないが、例えば、「両親ともに、暗記による知識のつめこみ作業より、子どもの知的好奇心を刺激するような言動を常に心掛けている。今後とも、我が子が自身の頭で考え、判断できる力を大切にしながら育てていきたい」といった具体的かつ熱意の込められたメッセージでなければならない。

どういう大人になって、こういう人生を歩んでほしい、よって親はこういうサポートを惜しまないという、夫婦の一致した共同目標があるご家庭は子どもの将来が違ってくる。

夫婦が腹を割って、お互い本音で「こういう子育てをしよう」と話し合うことが肝要である。

2. 小さな長所を発見し褒める親

私たち親は子どものためと思い「短所を矯正」することに力を入れがちであるが、生きるに当たってそれはさほど重要なことではない。なぜなら、短所は長所の裏返しだからだ。

子どもの長所、あるいは得意なことを瞬時に褒めて、的確にアドバイスする。そのことで子ども自身の「自信」に繋がるように「洗脳」していくのは親の務めである。

「自己肯定感」を持って成長できた子どもは間違いなく幸せである。

3. 「先送り」をしない親

子どもが世の中で「初めて出会うもの」との瞬間を見逃さないことが重要だ。

例えば、生まれて初めて我が子が箸を持つ瞬間にきちんと正しい持ち方を教えてあげる。めんどうだから後でいいやと先送りをしたとするならば、我が子が長じたときに矯正しようとしても膨大な手間と時間がかかるだけである。

初めて出会う鉛筆、初めて出会う提出物の期限、初めて出会うPC……。ありとあらゆる我が子が出会う「初めまして」に心を配る。これが我が子の干支1巡目までにきちんとできているご家庭には問題が少ない。

4. 「人の役に立つ」素晴らしさを教えられる親

人間は誰かのために何かをやれるということに幸せを感じる生き物である。それゆえ、我が子が幼いころより「この仕事は世の中にこう役立っている」という視点で解説してあげる家庭に育つと職業観が自然とついてくる。もちろん親自身が社会に貢献し、努力している一社会人(専業主婦ならば家庭に貢献している)であるという背中を見せ続けることはとても大事なことである。

5. 打たれ強い子に育てられる親

ある会社で上司に「バカヤロー! 辞めちまえ!」と言われただけで本当に辞めた新人がいる。あるテレビ制作会社のディレクターは「今欲しいもの? 辞めないAD!」と言い切った。

先行き不透明な世の中で必要なのは「打たれ強さ」である。

親は子どもが幼いときから、失敗させることを恐れない。失敗したことを「経験値が増えた」と言って逆に喜べる。どうしようもない失敗をしたときこそ「(おまえは)大丈夫」と言って、動じない最後の砦となれるならば、その子は「ここ一番!」のときには粘り強さを発揮できる人間になっている。

反対に「子どもをつぶす親」はこうである。

子どもをつぶす親の共通点5

1. 夫婦仲が悪い親

特に、感情に任せて相手(伴侶)の悪口を我が子にぶつける親は最悪だ。安定しない家庭に安定している子は望めない。仲の悪さの原因はさまざまだが、夫や親族の愚痴を吐き続ける母の元に育つと、その子は遅かれ早かれ壊れる。

2. 上限を決める親

我が子が「これになりたい」というような将来についての希望を口走ったときに「(いつも口だけで地道に努力しない)おまえにできるわけがない」「向いていない」「無理」「普通になれ!」という親は、その瞬間に子どもをつぶしている。二度と子どもは「将来」を口にはしないだろう。

3. ペナルティを科す親

「成績が悪くなったからお小遣いをなしにした」という中高生の親からの相談(相談は別の内容)をよく受けるが、その子の成績は永遠に上がらない。罰則からは生産的なものは何も生まれない。とはいえ、逆に、成績が良くなったからご褒美をあげるというやり方が正しいわけではない。私の知る限り、成績の良い子に、親にエサで釣られた子は存在しない。

4. 環境を見ない親

「この内申だから自動的にこの学校」というように「環境」を見ない親は失敗しがちだ。

「環境」だけは親の努力が利く範囲なのだ。この場合の「環境」は学校、習い事、塾、友人関係など、我が子が接するあらゆる空間を指す。

存在を認めてもらえ、なおかつ長所を伸ばしてもらえる「環境」に我が子を置いてあげることが思春期の子育てには何より必要なことである。

5. 時代を見ない親

一流大学→一流企業というモデルが崩れた今、親たる者、時代をよく見て子育てをすることが求められる。

一例を挙げるならば、我が子が思春期に突入しても「悪魔の機械」だからと電子機器を一切与えない親がいるが、ツールが使えなければ現代社会では生きられない。悪いのは「機械」ではなく、「使い方」である。

「先送りをしない親」でも述べたが、初めて電子機器を子どもに与えた瞬間が大事である。親こそがその機器のメリット、デメリットを把握し、年齢に適した使い方のルールを親子で話し合うことが重要だ。「恐怖感」にかられて闇雲に「反対」しても、子どもの反発を招くだけである。

まず親が機器を学ぶことが先決だ。ゆめゆめ、便利だからと「子守り」にダラダラ使ってしまうことだけは避けたい。親子のルール作りが不可能になるだけでなく、後で払う代償が大きくなっていくからだ。

以上、子どもを伸ばす親、つぶす親のポイントを挙げた。

子育てはめんどくさいものだ。「お手軽・便利」には子どもは育たない。

我が子に「手をかけて」「目をかける」ということを日々の暮らしでし続けて行くことは容易ではないが、子どもを伸ばす親とつぶす親の差異は「ちょっとした子どもへの働きかけ」があるかないかである。

「めんどくさい」という気持ちを少し棚上げにして、我が子に寄り添ってみるということが「できる第一歩」だと言えよう。