新NISA2年目の特徴

新NISAの2年目が始まりました。特徴は以下の3点です。

  1. eMAXIS Slim 米国株S&P500が、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)よりも人気がある(S&P500の1年リターンは40%、オルカンは32%でした)
  2. 1月の流入額が昨年を大きく上回った(昨年1年間の値上がりを見て、できるだけ1月にNISAに投資した方が良いと学習したようです)
  3. 国内株投資が前年比で、マイナス4%だった

赤字は、我が家の家族が購入している銘柄です。

投資信託の純資産総額ランキング(2025/2/14)

順位 ファンド名 運用会社 純資産総額(億円) 購入時手数料(%) 実質信託報酬(%)
1 eMAXIS Slim 米国株S&P500 三菱UFJアセット 70,012.55 0 0.0814
2 eMAXIS Slim 全世界株式(オール) 三菱UFJアセット 56,289.73 0 0.05775
3 A・バーンスタイン・米国成長株投信D アライアンス 34,845.36 3.3 1.727
4 SBI・V・S&P500インデックスF SBI 20,863.86 0 0.0938
5 楽天・全米株式インデックス・ファンド 楽天 18,662.76 0 0.162
6 世界厳選株式オープン<為替Hなし>(毎月) インベスコ 18,524.67 3.3 1.903
7 A・バーンスタイン・米国成長株投信B アライアンス 17,113.28 3.3 1.727
8 GSテクノロジー株式ファンド B(H無) ゴールドマン 13,208.04 3.3 2.09
9 GESGハイクオリティ成長株式F(H無) AMOne 11,717.21 3.3 1.848
10 外株インデックスF MSCI-KOKUSAI(DC) 野村アセット 9,476.64 0 0.09889
11 世界割安成長株投信 Bコース(ヘッジなし) フィデリティ 9,160.82 3.3 1.65
12 eMAXIS Slim 先進国株式インデ 三菱UFJアセット 9,076.68 0 0.09889
13 ピクテグローバルインカム株式F(毎月分配) ピクテ 8,795.98 3.85 1.81
14 G・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジなし) AMOne 8,606.81 3.3 1.65
15 キャピタル世界株式ファンド キャピタル 8,277.89 3.3 1.701
16 <購入・換金手数料なし>外国株式インデF ニッセイ 8,213.50 0 0.09889
17 フィデリティ・USリート・ファンドB フィデリティ 7,914.32 3.85 1.54
18 たわらノーロード 先進国株式 AMOne 7,731.91 0 0.09889
19 ダイワ・US-REIT・オープンBコース 大和アセット 7,427.50 3.3 1.672
20 USハイ・イールドF(毎月)B(ヘッジなし) フィデリティ 7,199.92 3.3 1.738

2025年2月8日のダイヤモンドザイONLINEの記事で1月の動きを確認します。


NISA2年目の1月は投資信託への資金流入額が初の2兆円超え! つみたて投資枠の対象商品に1兆3800億円も流入

月間2兆円超えは史上初で2024年1月と比べると1兆円近く増加
資金流入の大部分が外国株型投資信託

新NISAが始まってから2年目のスタートとなる2025年1月の投資信託市場は、歴史的な水準の資金流入額が見られました。個人投資家の資金動向を反映すると言われるETFを除く追加型株式投資信託の純設定額(設定から解約・償還を引いた資金流出入額)は+2兆2200億円(モーニングスター・ダイレクトのデータを用いた推計値)と、月間2兆円を超える資金流入となりました。

投資信託協会のウェブサイトでは1989年1月まで統計データをさかのぼることができますが、過去最高だったのは2007年3月の+1兆8800億円で、初の2兆円超えということになります。新NISAは投資枠がリセットされる1月に活用されやすい特徴もありますが、2024年1月の+1兆2800億円と比べても1兆円近く増加しています。

投資対象別の純設定額を見てみると、前年同様、資金流入の大部分が外国株式型に集中しています。2025年1月の外国株式型への資金流入額は+1兆9600億円程度で、こちらも2024年1月の+1兆1500億円程度から大きく増加しています。とりわけ、新NISAのつみたて投資枠の対象となっている全世界株式や米国株式を投資対象とする低コストのインデックス型には、2025年1月にも前年をさらに上回る水準の資金流入が見られています。

特に「つみたて投資枠」対象商品への資金流入額が大きく増加
「成長投資枠」も1月から2024前半並みの水準まで回復

そこで今回は、資金流入の状況について、新NISAの対象商品の観点から確認してみたいと思います。以下、つみたて投資枠の対象商品、成長投資枠のみの対象商品、そのいずれも対象外となっている商品、の3つに分けて資金流出入を集計してみました。

新NISA対象投資信託への1月の資金流入額は単月で2兆円に迫る水準

グラフを見ると、つみたて投資枠の対象商品(調査時点で295本)の資金流入額が+1兆3800億円と、圧倒的に大きな資金流入となっていることが確認できます。また、2024年は月間で+5000億円~9000億円台だったので、2025年に入って水準が大きく変わっていると言えそうです。

次いで、成長投資枠の対象商品(調査時点で1742本)は、資金流入額が+5400億円となっています。成長投資枠の対象商品は、2024年8月の株式相場の乱高下を経て資金流入が急減速していましたが、年が変わって投資枠がリセットされたことなどから再び高水準の資金流入につながったものと言えそうです。

そして新NISAの対象外となっている商品は、2025年1月に+2900億円と昨年後半並みの水準となっています。2024年1月・2月は資金流入額が1000億円に届かなかったものの、その後は毎月分配型投資信託を中心に安定した資金流入が見られており、NISA以外での投資ニーズを反映したものと考えられます。

資金動向を見ると、やはり積立投資の広がりによって、つみたて投資枠の対象商品への資金流入が高水準で安定していることが確認できます。こうした積立投資で老後資産の土台を築きつつ、よりリターンを狙える商品を入れたり、より値動きを安定させる商品を取り入れたりすることで、ポートフォリオを調整していくことが重要と言えそうです。