グラフを見ればお分かりのように、今月の運用益は過去最大で、元本の1.76倍になっています。引き出し額が20ありますので引き出さずに運用していれば、もっと増えていたようです。しかし、これだけ利益があっても、運用益では港区白銀の56㎡新築マンションしか買えません。東京のマンション価格は異常なほど急騰しています。
最近、東京および首都圏の新築マンション価格が突然急騰したので、びっくりしました。そのニュースを確認します。NHKの2023年4月18日の記事です。
首都圏で発売 新築マンション 3月の平均価格 初の1億円超え
3月、首都圏で発売された新築マンション1戸当たりの平均価格は、1億4000万円余りと初めて1億円を超えました。
調査会社によりますと、都心で高額の大型物件の発売が相次ぎ、首都圏の平均価格は、去年の同じ月の2倍以上に上昇しました。
調査会社「不動産経済研究所」によりますと、3月に東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で発売された新築マンション1戸当たりの平均価格は1億4360万円で、去年の同じ月と比べておよそ2.2倍に上昇しました。
月ごとの平均価格が1億円を超えたのは、統計を取り始めた1973年以来初めてです。
調査会社によりますと、東京 港区で山手線などの駅に直結し1戸当たりの平均価格が2億円を超えるマンションや、1戸当たりの平均価格が4億円を超えるマンションなど、高額物件の発売が相次いだことが要因です。
このため、東京23区の平均価格は2億1750万円と、去年の同じ月のおよそ2.7倍に上昇しました。
このほか、
▽神奈川県は、5.4%上昇し5865万円、
▽千葉県は、5.5%上昇し4908万円、
▽埼玉県は、19.4%下落し4804万円となっています。
調査会社は、「都内では、今後も高額物件の発売が予定されているほか、工事費の高止まりが続いていることなどから新築マンションの価格は高い水準が続くとみられる」と分析しています。
上記の東京と首都圏の新築マンション価格は異常値ですからあまり気にせず、不動産市況全体をダイヤモンド不動産研究所の2023年4月13日公開(2023年4月21日更新)の記事で見てみましょう。
最新の不動産市況は?
国土交通省発表の令和5年地価公示で、全国トップの上昇率を示したのは、北海道日本ハムファイターズの新野球場を中心とした大規模開発、「北海道ボールパークFビレッジ」が進行中の北海道北広島市。住宅地で最大30%の上昇、商業地でも最大28.4%の上昇となった。街では、野球場以外にも住宅や高齢者施設など様々な開発が進められており、分譲マンションの売れ行きも堅調だ。
また、全国的に商業地の地価が回復傾向にあり前年よりも伸び率が拡大傾向に。東京圏が3.0%の上昇、大阪圏が2.4%の上昇、名古屋圏が3.4%の上昇。札幌・仙台・広島・福岡の地方4市の商業地は、令和4年の5.7%を上回る8.1%の大きな伸びになっている。
地価を牽引するのが、インバウンド需要の回復だ。世界的にも人気の観光地である京都は、コロナ禍において宿泊客が激減。来街者も大きく減少し地価は停滞していたが入国規制の緩和から外国人需要が回復した。
筆者は、2023年3月に京都を訪ねたがタクシーの運転手や錦町市場にある土産物屋のスタッフ曰く、コロナ禍前を上回る盛況さだという。大阪圏商業地の地価上昇率ランキング上位10地点のうち5地点を京都市が占める。変動率13.6%(大阪圏商業地2位)の京都市下京区の地点は、周辺にホテルが立地する京都駅から徒歩圏の場所だ。
首都圏の地価上昇率は?
首都圏では、神奈川県4地点、千葉県6地点が上位を占め商業地の上昇率トップは、「横浜市西区みなとみらい3丁目」の13.5%、2位は「横浜市神奈川区鶴屋町2丁目」の11.5%。鶴屋町地区では、「国家戦略住宅整備事業」に認定された商業機能やホテル、サービスアパートメント、住宅などが一体となった再開発が進行中。分譲中の総戸数459戸の大規模プロジェクト「THE YOKOHAMA FRONT TOWER」の売れ行きも堅調だ。
また、みなとみらい21地区では、グローバル企業が入るオフィスビルが相次いで建設されているほか、2023年秋に音楽に特化した約2万人収容の大規模「Kアリーナ横浜」の開業が予定されるなど街のさらなる発展が期待されている。
首都圏の住宅地でも上昇率上位10地点に千葉県浦安市が7地点を占めるなど近郊エリアの地価上昇が目立つ。東京都内の住宅価格が高止まりする中で、自然環境に恵まれ都心アクセスも良い浦安市の住拠点としての評価が高まった結果だろう。
東京23区の住宅地は、全ての区で上昇率が拡大し全体平均3.4%の上昇。上昇率上位3区は、台東区の4.8%、豊島区の4.7%、中野区の4.6%。都心3区の千代田区の3.2%、中央区の4.0%、港区の3.6%を上回っている。
東京23区商業地の平均上昇率は、3.6%。都心3区を見ると千代田区2.1%、中央区2.1%、港区2.8%と3%を下回っている。上昇率上位3区は、中野区、北区、荒川区の5.2%で3区とも市街地再開発が活発に行われているところだ。
例えば、中野駅では新庁舎の建設や橋上駅舎と南北通路の建設、囲町東地区第一種市街地再開発事業(パークシティ中野)や中野二丁目地区第一種市街地事業など街の整備が進行中。北区では、十条駅西口地区第一種市街地再開発事業が進行中で分譲棟である、「THE TOWER JUJO(ザ・タワー十条)」の売れ行きも堅調だ。
荒川区では、西日暮里駅や三河島駅で再開発の動きがあり、2023年2月に三河島駅前北地区市街地再開発組合の設立が認可された。首都圏では、渋谷や池袋、新宿など山手線中心に複数の再開発が進んでおり、JR山手線を中心に多極化が進みつつあるといえるだろう。