老後資金2000万円報告書1

◎今日のテーマ:老後資金2000万円報告書1

資産形成に関する金融庁の報告書が世間を騒がしています。しかし、その報告書の中身を見ることは、なかなかないと思います。そこで、このブログでは、報告書の中で述べられていることに関して、検討したいと思います。もちろん、すべてを網羅することはできませんし、また、冗長になってしまいますので、気になる項目だけをピックアップしたいと思います。なお、「 」で括った部分は報告書からの引用です。

◎ 退職給付の状況

「わが国に根付いてきた賃金制度として、退職給付制度がある。かつては退職金と年金給付の二つをベースに老後生活を営むことが一般的であったと考えられるが、公的年金とともに老後生活を支えてきた退職金給付額は近年減少してきている。」

報告書では退職金給付額が減少しているとありますが、その内容を見ましょう。

◎ 退職給付制度の減少

「この退職金の推移について詳しく見ていくと、退職金給付制度がある企業の全体の割合は徐々に低下をしており、2018年で約80%となっている。この割合は企業規模が小さくなるにつれて小さくなる。」

報告書の中で、退職金給付制度のある企業の割合が徐々に低下しているとありますが、退職金給付制度をやめて、確定拠出年金制度を採用した企業もあるでしょうから、それがどの程度なのかを知りたいものです。

◎ 退職給付額の減少

「定年退職者の退職給付額を見ると、平均で 1,700 万円~2,000 万円程度となっており、ピーク時から約3~4割程度減少している。」

グラフを見ると1997年ピーク時の3203万円(大学・大学院卒)から、2017年には1997万円に減少しています。

報告書では、退職給付額の減少だけを取り上げていますが、2000年以降、税制適格年金が減少し、確定拠出年金、確定給付年金が増加しているので、定食金給付額が減少するのは当然だと考えられます。私自身も、退職金が3割ほど減って、その分確定拠出年金が増加しています。

◎ 退職者は退職金を受け取るまで退職金給付額を知らない。

「今後見込まれる雇用の流動化の広がりを踏まえると、退職金制度の採用企業数や退職給付額の減少傾向が続く可能性がある。退職金制度の有無、その給付金額は退職後の生活に大きな影響を及ぼしうるため、自身の退職金の見込みや動向については、早い段階からよく確認しておく必要がある。
退職金を受け取った後に関するアンケート調査によれば、4人に1人が投資に振り向けており、また、投資に振り向けた人の半数弱は退職金の1~3割を投資に回している。
他方で、退職金の給付額を把握した時期について、約3割が「退職金を受け取るまで知らなかった」、約2割が「定年退職半年以内」と回答している。」

報告書の記述に異論はなく、その通りだと思います。ところで、上のグラフが見にくいのは、私のせいではなく、金融庁が公表しているPDFの画像が不明瞭だからです。このような杜撰な資料を公表しているのでは、どうしようもないと思います。

「退職金の金額の大きさを踏まえると資産運用に回す金額は多額であると言えることから、こうした投資を行う際には、運用方針や資産運用にあたって必要な金融に関する知識を、事前にある程度は身につけてから臨むことが望ましいと言える。 」

 

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