2008年9月の連れ合いの運用実績:リーマンショックで全世界の株式相場が突然の急落

2008年9月の連れ合いのポートフォリオ:運用損は30%

商品は1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)の特定口座、SPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)、欧州投資銀行です。

この3商品は2008年3月時点と同じですが、1306の現象が激しいので、割合が91%から87%へと減少しました。

リーマンショック

100年に一度ともいわれるリーマンショックは、リーマン・ブラザーズの経営破綻と、その結果起きた株価暴落のことです。リーマン・ブラザースは当時米国第4位の投資銀行でしたが、サブプライム問題などで経営がゆきづまり、2008年9月15日に破綻しました。

本国アメリカより、日本の被害の方が大きく長い

ところが、上の円グラフにもあるように、なぜか日本の株式市場の被害の方が大きくなりました。しかも立ち直るまでに時間もかかっています。昭和の時代には、アメリカが咳をすると日本が風邪をひき、アメリカが風邪をひくと日本が肺炎になる、と言われていましたが、リーマンショックでも同じことが起きました。そして、連れ合いの資産も大変なことになりました。そして、1306とSPYを勧めた私の立場も大変なことになりました。

評価損は30%

下の棒グラフで、投資を始めたばかりの2008年3月時点の評価益は、当然ながら、まだゼロを示しています。リーマンショックが起きた2008年9月15日の後の資産運用益は、-30、つまり30%の損になりました。しかし、この損は評価損ですから、実損にはなっていません。

個人投資家の対応は2通り

当時の個人投資家の対応は、2種類でした。損切をした人と、そのまま持ち続けた人です。そして損切りをした人の中には、もう二度と株やインデックスファンドを購入しないもかなりいるそうです。我が家においても、連れ合いが「損切りして、更に低くなったら買い戻す」派、私が「何もせずに保有し続ける」派です。正直に言って、随分議論をしました。しかし最終的には保有し続けました。そして現在はある程度の資産運用益を確保しています。

青の洞窟

ヘッダーの写真は、イタリア南部カプリ島の青の洞窟です。真っ暗な洞窟の中で、遠くに明るい光が見えます。青の洞窟は、波が荒いとツアーが実施されません。私たちの行った時も、3日目にしてようやく実施されました。しかし、待ってよかったのです。天候が悪ければ、ツアーが実施されないというのはガイドブックに書いてありましたから、念のために3日間の余裕を見ていました。案の定、最初の2日間はダメでした。ETFも全く同じです。私の資産運用方針は、Buy and Holdです。短気を起こして損切りなどし手はいけないと思っています。ETFやインデックスファンドは個別株式と違って価格がゼロになることは有りませんから、いつかは回復します。

今日のテーマ:リーマンショックで全世界の株式相場が突然の急落

リーマンショック前後の推移

ここでもう一度、当時のことを思い出したいと思います。

サブプライムローン

サブは「より下(sub)」、プライムは「優良(prime)」で、アメリカにおける低所得者向けの住宅ローンです。アメリカでは、2000年代初めに住宅価格が上昇しましたが、2007年夏ごろから、住宅価格が下落し始めました。その結果、サブプライムローンが不良債権になり始めました。そしてサブプライムローンにかかわる債権の投げ売りが続いたため、リーマンブラザースが倒産しました。

経済評論家も予想できなかったリーマンショック

株価は2008年の1月から下がり始めました。5月に持ち直したものの、9月15日にアメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻すると、その後は真っ逆さまに落ちていきました。この頃、日本の経済評論家の中には、アメリカの経済はいずれ持ち直すとの予想をする人もいました。その人は、某公営放送の朝の番組で解説する際に、景気持ち直しの原稿しか用意して5分ほど話をしました。しかし、リーマン破綻の原稿メモを用意していなかったため、アナウンサーから「実際にリーマンは経営破綻したのに、アメリカ経済が持ち直すような説明を聞いても、まったく意味がない。」と問い詰められ、立ち往生した場面もありました。プロの経済評論家でも、この体たらくですから、株を始めたばかりの私達には予想もできず、今後どうすればいいのか全くわからなかった、と言うのが正直なところです。今、この文章を書きながら、残念であり、恥ずかしくもあり、それでもここまでやってきたなあという感想です。

1306の価格は70%に急落。

1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)は価格が3分の2になりました。そこで売ってしまえば実際の損ですが、売っていませんので評価損ということになります。個別株式と違って、ETFは価値がゼロになることは有りませんので、損切りということはすべきでないと思っていました。しかし、連れ合いは、「まだ下がるかもしれないから、今売って、さらに下がったら、また買えばいい。」と言って議論は対立しました。しかし、とりあえず、このままにすることになりました。一方で、SPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)とニュージーランドドル建て社債は価格がまだあまり下がりませんでした。

しかし、株価下落はさらにひどいことに