金融商品の広告宣伝

◎今日のテーマ:広告宣伝には気を付けましょう

グロソブ

グローバル・ソブリン・オープンというファンドは以前、経済新聞などでかなり派手な広告宣伝をしていました。毎月分配型投信は当時とても人気があったようでした。私は、まだ50歳前後だったので、分配金を受け取ることに関心がありませんでした。この投資信託の純資産総額は、ずいぶん増えているなあ、と思うだけで、仕組みや評判を調べてみる気にはなりませんでした。しかし、今、冷静に考えてみると、あれだけ広告宣伝費を使っていいるのだから、儲かっているのだろうなと思います。2年前から、毎月分配型投信は、金融庁のダメ出しを受けています。その結果、現在は純流出額が急激に増えて、そのあおりを受けてREITも相場を下げているそうです。

ラップ口座

ラップ口座の宣伝も、新聞などで大きく掲載されていました。その対談相手は有名なフリーアナウンサーでした。普通のサラリーマン、庶民は投資の知識・経験があまりありませんので、このような形で宣伝されると、興味を持ってしまいがちです。特に、退職金のような大金を持つと、いつまでも超低金利の銀行預金に置いておくわけにはいかないと考え易いので、一層そのように思います。

私も迷った

私自身もどのように資産運用すべきかわからずに、最終的に望ましい形に落ち着いてきたなと思う段階まで、たどり着くには5年かかったというのが正直なところです。

コストには要注意

ラップ口座も毎月分配型投信と同じで、大々的な広告を打つには多大なお金が必要で、その源泉は証券会社の立場では利益、投資家の立場ではコストが多額でなければなりません。米国のETFの信託報酬が0.1%未満でしのぎを削っているのに対し、ファンドラップのクライアントの負担するコストは、購入する投資信託のコストも含めると、2%を超えるらしいので、ひどい話だなあと思います。

外貨建て一時払養老保険

さらに、外貨建て一時払養老保険です。私は、保険関係の仕事をしていたことがあったのですが、この商品名をある生命保険会社の担当者から最初に聞いた時には、どういう商品なのかなと、すぐに反応してしまいました。というのは、今から約30年前に、生命保険会社の一時払養老保険をかなり契約して、結構よいリターンを受け取った経験があるからです。結局その時の担当者からは、それ以上説明を聞かずに終わりましたし、その後、経済評論家などの記事やコラムでも取り扱いがなかったので忘れていました。

山一証券社員のアドバイス

今から、30年ほど前に、私は山一證券の人から、「投資信託だけは止めた方が良い。証券会社は儲かるけけど、投資家は儲からないから。」と教えてくれました。そこで投資信託には興味を持たない時期が続いたのですが、その後ETFが登場し、インデックスファンドにも、一部に良質なものが出てきました。

ブラックボックスなのが、銀行で扱う保険商品

投資信託のコストは、月次レポートなどの見えにくい場所に書かれてはいるものの、注意深く読めばチェックできます。しかし、銀行で扱う保険商品は、コストもリターンも分かりません。両方ともブラックボックスの中にあるのです。私が、銀行で保険商品を購入することは無いでしょう。