リスク性金融商品販売にかかる顧客意識調査6

<昨日の続き>

金融庁のアンケート調査

2019年、金融庁はリスク性金融商品販売に関し、顧客ロイヤルティを数値化した指標等も活用した顧客アンケート調査を実施しました。その内容を確認しています。

郵送調査の対象者(インターネットに馴染みがない60歳以上の個人)とインターネット調査における60歳以上の対象者の回答を比較したところ、郵送調査の回答者の数値は以下の特徴ありました。

3.「取組方針」・「自主的なKPI」を知った手段は、新聞や金融機関の担当者から情報を入手する割合が高い

昨日のに続き、今日は、投資信託のリスク・リターンです。

◎投資信託のリスク・リターン

(注) リスクは、過去5年間の月次リターンの標準偏差(年率換算。一部日次リターンを使用)。リターンは、過去5年間のトータルリターン(年率換算)。

野村證券

  • 2019年3月末時点で、預かり残高上位20銘柄を対象(設定5年以上)
  • ファンドラップ専用投信、上場ETF、上場ETF、上場REIT、公社債投信、私募投信等は除く
  • リターンは過去5年間のトータルリターン(年率換算)を使用
  • リスクは、過去5年間の月次の標準偏差(年率換算)を使用

リスク・リターン

リスクとリターンの関係でいうと、リスクが15.64%、リターンが8.1%ですから「8.1+15.64プラス23.74%~8.1-15.64=マイナス7.54%に収まる確率は約68%」「8.1+15.64✖2=プラス39.38%~8.1-15.64✖2=マイナス23.18%に収まる確率は約95%」ということになります。

野村の上位はすべてアクティブファンド

野村證券の2019年3月末時点残高上位10位は次の通りです。

  • 野村インド株投資
  • フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)
  • UBS世界公共インフラ債券投信(通貨選択型)円コース(毎月分配型)
  • マイスト-リー分配型(年6回)Bコース
  • 野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型
  • 国債アジア・リート・ファンド(通貨選択型)インド・ルピーコース(毎月決算型)
  • netWINゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)
  • スパークス・新・国際優良日本株ファンド
  • 野村テンプルトン・トータル・リターンDコース

これらのコストを少し見てみましょう。

野村インド株投資:購入時手数料3.3%、信託報酬2.2%

野村インド株投資のコストは次の通りですが、とっても、高いですね。

  • 購入時手数料 :購入価額の3.3%(税抜3.0%)
    運用管理費用(信託報酬):純資産総額に年2.2%(税抜年2.0%)

UBS銘柄は購入時手数料3.3%、信託報酬0.968%

UBS世界公共インフラ債券投信(通貨選択型)円コース(毎月分配型)は以下の通りです。普段、インデックスファンドしか見ていないので、驚異的な高さです。

  • 購入時手数料:基準価額の3.3%(税抜3.0%)
  • 信託財産留保額:基準価額の0.3%
  • 運用管理費用(信託報酬):純資産総額に対して年率0.968%(税抜年率0.88%)

大和証券

リスク=過去5年の月次リターンの標準偏差(年率換算)
リターン=過去5年のトータルリターン(年率換算)

リスク微減はアクティブなら無関係

リスクは、2018年の14.15%から13.21%に微減しました。しかし私は、アクティブ運用をするわけではなく、日米などの代表的インデックスファンを持つだけなので、リスクを気にかけることはほとんどありません。

大和は毎月分配型ばかり

大和証券の残高上位20銘柄は、次の通りです。毎月分配型がずらっと並んでします。

銘柄名
1 ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなし
2 ダイワ・グローバル債券ファンド(毎月分配型)
3 短期豪ドル債オープン(毎月分配型)
4 ダイワ日本国債ファンド(毎月分配型)
5 通貨選択型Jリート・ファンド(毎月分配型) ブラジルレアルコース
6 ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
7 ダイワ米国株ストラテジーα(通貨選択型)-トリプルリターンズ-ブラジル・レアル・コース(毎月分配型)
8 カナダ高配当株ツインα(毎月分配型)
9 ダイワ・ブラジル・レアル債オープン(毎月分配型)
10 ダイワ世界債券ファンド(毎月分配型)「愛称:ワールドプライム」
11 ダイワ日本好配当株ファンド
12 ダイワ・スイス高配当株ツインα(毎月分配型)
13 ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
14 アクティブ・ニッポン 「愛称:武蔵」
15 ダイワ・グローバルREIT・オープン(毎月分配型)<愛称:世界の街並み>
16 ダイワ・インデックスセレクト 日経225
17 ストック インデックス ファンド225
18 ダイワ外国債券ファンド(毎月分配型)-ダイワスピリット-
19 netWIN ゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドB コース(為替ヘッジなし)*
20 ニッポン中小型株ファンド

購 入 時 手 数 料3.3%、信 託 報 酬 1.672%

コストは、一番上のダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなしについてみると以下の通り、とっても高いです。

  • 購 入 時 手 数 料 :3.3%(税抜 3.0%)
  • 運 用 管 理 費 用( 信 託 報 酬 ):年率 1.672%(税抜 1.52%)

SBI証券

リスクは25%減を覚悟すればよい

リスクは、2018年の15.0%から14.7%に微減しました。リスクは概ね15%ですから、95%の確率でいうと、その2倍の30%を覚悟しておけばよいと思います。しかし、リターンは通常5%程度はあるので、25%程度かも知れません。

楽天証券

コロナショックでリスクは上昇

上から順番に、2018年、2019年、2020年です。目盛りが年によって動いていますが、リスクは通常15%程度のようです。ただし、2020年はコロナショックのために変動が激しかったので、リスクも17%に上昇しました。

残高上位20銘柄

2位、3位はインデックスファンド

対面証券会社である野村、大和はすべてアクティブ・ファンドでしたが、ネット証券会社のSBI証券、楽天証券は、2位、3位にインデックスファンドが入っています。

  1. ひふみプラス
  2. <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  3. ニッセイ日経225インデックスファンド
  4. フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)
  5. SMT グローバル株式インデックス・オープン
  6. 世界経済インデックスファンド
  7. ワールド・リート・オープン(毎月決算型)
  8. ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース
  9. ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)
  10. 楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型
  11. ニッセイグローバル好配当株式プラス(毎月決算型)
  12. 日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)
  13. 明治安田J-REIT戦略ファンド(毎月分配型)
  14. eMAXIS 新興国株式インデックス
  15. ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
  16. グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)
  17. 楽天資産形成ファンド
  18. みのりの投信
  19. キャピタル世界株式ファンド
  20. 好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース