VWOの分配率 2020年12月

VWO分配金支払いのお知らせが来ましたので内容を確認します。

  • 単位当たり分配金:1.3829ドル

  • 分配率:0.62%

新興国は年4回の配当にばらつき

S&P500のETFのVOOは、年間4回の分配率が比較的均等ですが、VWOは世界の新興国なので、配当にばらつきがあります。しかし、昨年1年間の分配率は4回とも2019年より低くなっていて、新型コロナウイルスの影響が出ているようです。

年間分配率は3.36%から2.2%に下落

1年間の4回合計では2.2%で、その前年の3.36%よりかなり低くなりました。

株価チャートは上昇

株価チャートは、2020年10月ごろまではあまり高くなかったのですが、最近は50ドルを超えています。VWOは中国、インド、東南アジアの経済成長を取り込めるので、魅力的なのですが、最近の中米関係に基づく不安材料もあり、購入を躊躇していました。やはり、そういう時こそ買い時なのかもしれません。

インドの時代

中国は人口統計学という歴史的観点からすると、間もなくピークを迎え、その後は、インド、東南アジアの時代がやってくるだろうと思いますので、ある程度のウェイトをポートフォリオの中でインド等に置くことは必要だと思います。

インドへの投資

過去2000年の世界経済の歴史の中で、世界第1位の期間が最も長かったのは、インド、続いて、中国、イギリス、アメリカなどと言われていますので、面積も広く、人口の大きいインドの潜在能力を、早めに投資にも反映させたいと思います。

VWOの現状を確認しておきます。

バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF(Vanguard FTSE Emerging Markets ETF) は米国籍のETF(上場投資信託)。FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動 する投資成果を目指す。ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有する。時価総額加重型。

  • ファンド名 :バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF
  • 商品分類 :新興国株式(複数国)
  • TICKER: VWO
  • 国籍: 米国
  • 通貨: 米ドル
  • 分配: 四半期毎
  • インデックス名: FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ
  • 含む中国A株)インデックス
  • 設定日: 2005/03/04
  • 運用方針 FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスのパフォーマンスに連動する投資結果を提供。
  • 市場 NYSE Arca
  • 資産総額 (十億 USD) ( 03/12/2021) 783億㌦(1ドル109円で、8.54兆円)
  • 管理報酬(信託報酬):年率0.08%

⇒ 日本の「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の信託報酬は(税抜) 年率0.17%ですから、それより大幅に安くなっています。ただし、購入手数料と為替手数料も加えると、短期ではVWOの方が不利です。

  • 管理(運用)会社: ザ・バンガード・グループ・インク
  • 主な販売会社: 野村証券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券

トータルリターンを確認します。

  • 1年トータルリターン:61.10%
  • 3年トータルリターン:5.72%
  • 5年トータルリターン:12.41%

新型コロナショック

1年トータルリターンは、61.10%という異常値を示していますが、その理由は、昨年の3月に新型コロナショックで、世界の株式市場が暴落したため、分母が小さかったのです。

3年トータルリターンは5・72%となっていますが、そのうちの約3%は、分配金(株式の配当金にあたるもの)で、キャピタル・ゲインは3%弱です。

チャイナショック

5年トータルリターンも12.41%と、比較的高い水準になっていますが、5年前の2015~2016年は、チャイナショックで特に中国の株価が低かった時期です。したがって、これも分母が小さかったので、あまり鵜呑みにできません。

そろそろ決断

今年に入って株価が急上昇しているので、もしこれが急落すると、このキャピタルゲインは消滅して過去10年間と同じく、分配金の3%しか残らない可能性もあります。しかし、今後10年、20年、30年を考えれば、インド、東南アジアが成長するでしょうから、買い増しておきたい気もします。いつもこう考えているのですが、最近3年間は、結局買わずにいます。そろそろ決断しなくてはいけません。

投資信託組入れ上位銘柄

新興国といっても、香港3、アメリカ3、台湾2、インド1、南ア1です。

名称 ファンドの割合(%)

騰訊控股[テンセント・ホールディングス]:香港

6.32

アリババ・グループ・ホールディング:アメリカ

5.30

台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ:台湾

4.74

台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ:台湾

2.19

Meituan:香港

2.04

ナスパーズ:南アフリカ

1.26

リライアンス・インダストリーズ:インド

1.12

JDドットコム:アメリカ

1.02

百度[バイドゥ]:アメリカ

0.96

中国建設銀行 [チャイナ・コンストラクション:香港

0.93

新興国はリスクが大きい?

6年前に、野村證券でこのVWOを買おうと電話で申し込んだら、その時対応した人間が、「新興国はリスクが大きいのでやめた方が良い。私のお客様でVWOを買った人は、一人もいません。」と言われたので、その時は購入を取りやめました。しかし、その後冷静に検討しなおした結果、やはり買うべきだという結論に至り、現在は約1000万円保有しています。

一方、野村はインドのアクティブファンドをどんどん販売しているので、矛盾しているような気がします。