コレステロールを下げる運動

昨日に続いて、コレステロールを下げる運動を調べます。

健達ネットを見てみましょう。


【医師監修】コレステロールを速攻で下げる運動とは?自宅でできる運動もご紹介!

コレステロールを下げる運動のおすすめは?

おすすめのコレステロールを下げる運動は以下の2つです。

  • 筋トレ
  • 有酸素運動

それぞれ具体的に見ていきましょう。

運動がおすすめな理由

まず「生活習慣の改善」が鍵です。

中でも運動療法はトリグリセリド(中性脂肪)を低下させる効果があります
また、HDLコレステロールの増加も連動して起こるので、健康維持に有効な方法です。

コレステロールを下げる運動を取り入れることが大切です。

そして運動は自ら行える、病気に対する「魔法の案」といわれています。

運動療法を行うことにより、以下のような効果が得られます。

  • 筋肉量増加で血糖が下がる
  • 血圧が下がる
  • LDLコレステロールが下がる
  • 中性脂肪が下がる
  • 動脈硬化の予防になる

効果があり、「Ⅱ型糖尿病」や「高血圧」などの生活習慣病予防・改善にも役立ちます。
日常にコレステロールを下げる運動を取り入れて、毎日を元気に楽しく過ごしたいですね。

出典:厚生労働省[生活習慣病予防のための健康情報サイト 脂質異常症を改善するための運動]

筋トレ

筋トレをすると、体内の脂肪が分解され血中のHDLコレステロールが増えます。
増加に伴い、LDLコレステロールの回収率も良くなります。

上腕の筋トレ

LDLコレステロールが高い方におすすめの運動は「上腕の筋トレ」です。

上腕を筋トレすることで分泌される成長ホルモンは、コレステロールを原料とします。
つまり、LDLコレステロールが原料として使われることで、LDLコレステロールが減少します。

スロースクワット

また、トリグリセリドを減らすためには「スロースクワット」が効果的です。
特にスロースクワットは鍛えられる筋肉が大きいので、脂肪燃焼効果が期待できます。

スロースクワットのやり方は以下の通りです。

  • 足を肩幅程度に開く(やや外向き)
  • 腕を胸の前で交差させる
  • 膝を少し曲げた状態からゆっくりスクワット
  • 下がったら止まらず上がる
  • 5秒かけて下がり5秒かけて上がる

※朝晩5回ずつ、計10回

プランク

スロースクワットと同時に取り入れたい運動が「プランク」です。
プランクは体感トレーニングですが、数十秒の正しい姿勢をキープすることで

  • 背筋(背中)
  • 上腕三頭筋(二の腕)
  • 大臀筋(お尻)

と数か所の筋肉に効きます。

プランクは正しい姿勢のキープが大事です。
プランクのやり方は以下の通りです。

  • 床にうつぶせになる
  • 足を閉じた状態でつま先を床につける
  • 肘を90度に曲げて上半身を起こす
  • 頭の先からかかとまで一直線になるようにして30秒キープする
  • 30秒休憩
  • 3~5を3回繰り返す

※お尻の穴をキュッと締め、腹筋を意識することでキープをしやすくなります。

有酸素運動

トリグリセリドを減らすために、有酸素運動はかかせません。
室内の有酸素運動と、室外でできる有酸素運動の例をいくつか紹介します。

室内の有酸素運動

室内でできる主な有酸素運動は、

  • ヨガ
  • ストレッチ
  • 踏み台昇降運動

などです。

中でも「ヨガ」は、有酸素運動でありながら筋トレもできます。
つまり、一石二鳥の運動なので、様々な効果が期待できます。

また、日常生活の中で気軽に取り入れられるのが、「踏み台昇降運動」です。

普段の移動を階段に切り替えるだけでも、十分な運動になります。
足裏全体をのせ、背筋を伸ばすよう意識して、すきま時間に行ってみましょう。

室外でできる有酸素運動

室外でできる主な有酸素運動は、

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • 水泳

などです。

座って過ごす時間が多い方には「ウォーキング」がおすすめです。
外に出て、季節の移り変わりを五感で感じることは、脳の活性化にも良いとされています。

最初はゆっくりのスピードから身体を慣らし、早歩き、ジョギングへとつなげていきます。
ご自分の体力に合わせて始めると良いでしょう。

そして、全身に負荷がかかる「水泳」はコレステロールを下げる運動として効果的です。

特に水中ウォーキングは、

  • 水の抵抗力が強いため消費カロリーが上がる
  • 体温を上げるために多くのコレステロールを使用する

などのメリットがあります。

コレステロールを下げる運動の注意点

コレステロールを下げる運動の注意点は以下の2つです。

  • かかりつけ医への相談
  • 体調管理

運動を始める前、かかりつけ医に相談が必要なこともあります。

また、運動する前に持病がないか確認することも大切です。
健康に不安のある方はメディカルチェックを受け、安全確認してから始めましょう。

さらに、運動する時は、自分の体調を把握しながら続けることが大切です。
体調がおかしいと感じることがあれば、無理せず運動を休むようにしましょう。

コレステロールを下げる運動のポイント

コレステロールを下げる運動のポイントは以下の3つです。

  • 必要強度
  • 推奨される時間と頻度
  • 推奨される運動

それぞれ詳しくご紹介します。

必要強度

厚生労働省は、コレステロールを下げる運動は中等度以上が望ましいとしています。
中等度とは、普段歩くスピードでのウォーキング以上の運動です。

つまり、楽にできる運動から、息がはずむ運動の範囲を目安としています。

体力に不安がある方などは、自転車での買い物や散歩などから始めてみましょう。
そして、徐々に身体を動かすことに慣れていきましょう。

推奨される時間と頻度

コレステロールを下げる運動で、有酸素運動は最低週120分必要なことが分かっています。
しかし、120分と聞くとできるか不安になりますよね。

実際は以下のような時間の使い方も可能なので、参考にしてください。

  • できれば毎日30分以上で、少なくとも週3日以上できると良い
  • 1日の時間は、10分・10分・10分と分けて合計しても良い
  • 内臓脂肪を減らす場合は、1日60分以上を推奨

数か月の運動療法が血中脂質に好影響を与えます。
したがって、まずはご自分のできる範囲で継続していくことが大事です。

推奨される運動種目

より多くの脂肪燃焼を期待できる、コレステロールを下げる運動が推奨されています。
特に「有酸素運動」を中心としたスポーツが良いとされています。

主な種目としては、ウォーキング、早歩き、スロージョギング、水泳、水中ウォーキング、自転車、ヨガ、踏み台昇降運動です。

特に太もも等の大きな筋肉を使った運動がすすめられています。


厚生労働省のe-ヘルスネットを見てみましょう。

脂質異常症を改善するための運動

脂質異常症(高脂血症)の治療は、生活習慣の改善が根幹であり、安易な薬物療法は慎み、薬物療法中も生活習慣の改善を行うべきとされています。運動療法として、中強度以上の有酸素運動を中心に定期的に(毎日合計30分以上を目標に)行うことが推奨されています。運動療法により血中脂質の改善効果が得られ、脂質異常症を改善します。

脂質異常症の基準は、血液中のLDLコレステロール値が140mg/dL以上、HDLコレステロール値が40mg/dL未満、トリグリセライド(中性脂肪)値が空腹時採血で150mg/dL以上・随時採血で175mg/dL以上、non-HDLコレステロール値が170mg/dL以上と定義されています[1]。令和元年国民健康・栄養調査の結果において、空腹時の血液中の総コレステロール値240 mg/dL以上の割合は、男性で12.9%、女性で22.4%であり、約2,200万人が該当することが示されています[2]。脂質異常症の治療は、生活習慣の改善が根幹であり、安易な薬物療法は慎み、薬物療法中も生活習慣の改善の実施を行うべきであるとされています。

日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」において、動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善には、1)禁煙(受動喫煙の防止も含む)、2)飲酒(アルコール摂取量の制限)、3)肥満およびメタボリックシンドローム対策(BMI25以上であれば体重減少)、4)食事療法(バランスの良い食事、飽和脂肪酸・コレステロールの過剰摂取の制限、食物繊維の摂取、食塩の制限など)、5)運動療法(有酸素運動を中心に実施)が挙げられています[1]

運動療法は、脂質異常症患者だけでなく健常者においても、血中トリグリセライドレベルを低下、HDLコレステロールレベルを増大させ、血中脂質値に好影響を及ぼします。「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」では、以下のような運動種目・時間・頻度・強度の運動療法を推奨しています[1]

運動種目
有酸素運動を中心とした種目として、ウォーキング、速歩、水泳、エアロビクスダンス、スロージョギング(歩くような速さのジョギング)、サイクリング、ベンチステップ運動などの大きな筋をダイナミックに動かす身体活動。
運動時間・頻度
1日の合計30分以上の運動を毎日続けることが望ましい(少なくとも週3日は実施すること)。また、1日の中で短時間の運動を数回に分けて合計して30分以上としてもよい(例:10分間の運動を3回実施で合計30分間)。
運動強度
中強度以上の運動を推奨する。中強度以上の運動とは3メッツ以上の強度であり、通常速度のウォーキングに相当する強度の運動である。そのため、通常の歩行あるいはそれ以上の強度での運動が推奨されるが、心血管疾患や骨関節疾患がある場合や低体力者の場合には、急に運動を実施することは身体に与える負担が大きいため、3メッツ以下の強度の身体活動である、掃除、洗車、子どもと遊ぶ、自転車で買い物に行くなどの生活活動のなかで身体活動量を増やすことからはじめてもよい。
血中脂質レベルは1回の運動では影響を受けません。そのため血中脂質レベルに好影響を与えるには数ヶ月以上の長期的な運動療法が必要となります。
有酸素運動が血中脂質レベルを改善させる機序として、筋のリポプロテインリパーゼ活性が増大し、トリアシルグリセロール(血中カイロミクロン・VLDL・LDL)の分解を促進させることにより、HDLを増やすことが関与していると考えられています。 HDLは「善玉コレステロール」として知られていますが、末梢組織や細胞から余剰なコレステロールを回収し、肝臓に運搬する役割を有しています。つまりHDLコレステロールは脂質異常症の進展を抑制する働きがあります。
2005年までの国内外の運動に対するHDLコレステロールの効果を検討した研究結果から、HDLコレステロールを増加させることができる運動・身体活動の最低条件として、1週間に合計120分間の運動を行うか1週間に合計900kcalのエネルギーを消費する身体活動を行わなければならないことも明らかとなりました[3]
運動を実施する上での注意点としては、準備・整理運動を十分に行うこと、メディカルチェックを受けて狭心症や心筋梗塞などの心血管合併症の有無を確認し、運動療法の可否を確認した後に、個人の基礎体力・年齢・体重・健康状態などを踏まえて運動量を設定する必要があります。脂質異常症の改善には運動療法だけでなく、食塩摂取量やアルコール摂取量の制限、禁煙などとの併用療法がより効果的といえます。

参考文献

  1. 日本動脈硬化学会. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版. 2022.
  2. 厚生労働省. 令和元年国民健康・栄養調査報告. 2020.
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r1-houkoku_00002.html
  3. Satoru Kodama et al. Effect of Aerobic Exercise Training on Serum Levels of High-Density Lipoprotein Cholesterol: A Meta-analysis. Arch Intern Med. 2007;167(10):999-1008.