アメリカ人の401(k)残高

2000年頃まで、確定拠出年金は社員に責任を押し付ける冷たい制度だと思っていましたが、全額を外国株式インデックスファンドで運用した結果、現在は元本の7倍程度に増やすことができました。

私は自分の子供たちにも、最高限度額まで外国株式インデックスファンドで運用することを勧めています。

最近、アメリカでも確定拠出年金は順調のようです。

2026年6月19日のFOXBUSINESSの記事を読んで見ましょう。

Americans’ 401(k) balances hit record levels in 2025


アメリカ人の401(k)残高は2025年に過去最高水準に達した。

しかし、経済的困難による引き出しは4年連続で増加した。

バンガード社の新たな報告書によると、アメリカ人の401(k)貯蓄口座への拠出額は2025年に過去最高を記録する見込みだ。

「アメリカの貯蓄方法2026 」と題された報告書によると、2024年12月と2025年12月の両方で有効な401(k)口座を持つ従業員の間で、口座残高の中央値は27%増加した。

同報告書によると、同じ参加者のうち94%が口座残高の増加を経験しており、これは拠出金の増加と市場からの好調なリターンの両方を反映しているという。

バンガードS&P500 ETFは、あなたが株式市場で億万長者になるための切符となるでしょうか?

バンガードの401(k)口座の平均残高は、2025年には167,970ドルとなり、2024年の平均148,153ドルから約20,000ドル増加しました。一方、中央値の口座残高も前年比で増加し、2024年の38,176ドルから2025年には44,115ドルに上昇しました。


報告書が拠出額増加の潜在的な要因として挙げているものの一つは、従業員の自動加入制度の変更である。

あなたの401(k)に潜む時限爆弾にご注意ください

一部の雇用主は、従業員を401kプランに自動的に加入させる方式に移行しており、バンガードの確定拠出型年金プランで自動加入を採用している割合は、2006年のわずか10%から2025年には61%にまで上昇する見込みです。

報告書によると、従業員の意思決定を「自発的に加入する」のではなく「加入しない」という形で捉え直すことで、雇用主は退職年金制度への参加率を大幅に高めることができるという。

「自動操縦設計では、個人は自動的にプランに加入し、拠出率は毎年自動的に引き上げられ、拠出金は自動的にバランスの取れた投資戦略に投資されます。このようなプランでは、貯蓄の決定は否定的な形で提示されます。『もしよろしければ、プランを辞めてください』。そして『何もしないことは、プランへの参加と資産の長期退職ポートフォリオへの投資につながります』」と報告書は述べています。

従業員が2025年に拠出した総収入の割合は、2024年とほぼ同じだったが、過去10年間で拠出率は概ね上昇傾向にある。

ブラックロックのネフーズ氏によると、労働省の提案は401(k)にとって「大きな一歩」だという。

報告書によると、2025年の従業員の所得に対する平均繰延率は7.6%で、2024年と同水準だった。中央値は2025年に6.6%で、2024年の6.7%とほぼ同水準だった。

参加者全体の4分の1が、収入の10%以上を繰り延べていた。報告書によると、2016年には収入の1割以上を繰り延べていた参加者はわずか20%だったのに対し、今回はその割合が高かった。

報告書の内容は必ずしも好意的ではなかった。緊急時の引き出しは4年連続で増加し、前年の5%から2025年には6%に上昇した。報告書はインフレやその他の経済的課題による潜在的な圧力を指摘する一方で、緊急時の引き出し申請手続きの簡素化により「必要な時に退職資産へのアクセスが容易になった」とも述べている。


日本のDC確定拠出年金の推移を見てみましょう。Fin Wing|野村の金融経済教育サイト

DCの状況

1.加入者数推移

企業型DCの加入者数は制度開始の2001年の制度発足以降終始増加傾向にあり、直近(2024年度末)においては862万人となっています。
iDeCoについても一貫して増加傾向にあります。特に2017年1月の加入対象者拡大により増加割合が大きくなり、2024年度末においては363万人となっています。

企業型DC加入者数推移を示す棒グラフ
出所:運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』より野村證券作成
iDeCo加入者数推移を示す棒グラフ
出所:運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』より野村證券作成

2.資産残高

企業型DCの資産残高は制度発足以降右肩上がりで推移しており、直近(2024年度末)では23.8兆円となっています。
iDeCoについても同様に右肩上がりとなっており、2024年度末では7.2兆円となっています。
企業型DC資産残高推移を示す棒グラフ
出所:運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』より野村證券作成
iDeCo資産残高推移を示す棒グラフ
出所:運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』より野村證券作成

3.企業型DCの規約数推移

企業型DCの規約1 数についても、制度発足以降右肩上がりで推移しており、直近(2024年度末)においては7,432規約となっています。
なお、iDeCoについては様々なプランがありますが、規約は国民年金基金連合会が作成する1規約のみとなっています。

1ここでいう「規約」とは、加入条件等の当該年金制度運営に必要なことがらを定めた文書のことをいいます。企業型DCにおいては、1規約の中に複数の企業が入っている場合等もあります。

企業型DC規約数を示す棒グラフ
出所:運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』より野村證券作成
DC加入者等の資産配分については下記コラムに少し詳しく記載しておりますので、よろしければご参照ください。

4.資産配分状況

直近(2025/3末)時点では、下記棒グラフの通り投資信託を中心とした価格変動商品が過半数を占めています。

DC加入者等の資産配分状況(2025/3末)を示す帯グラフ
出所:運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』より野村證券作成
ここまでご覧いただいた通り、DC制度については企業型・個人型を問わず制度発足以降、継続的に右肩上がりで推移している状況です。
DCについては世界的に見ても成長傾向のある制度となっていて、公的年金に相当する年金制度についても「確定拠出型」を採用している国もあるほどです。“Thinking Ahead Institute”2 によると、主要国の年金資産におけるDBとDCの割合は徐々にDCが増加しており、2024年末の推計値ではDB:DC=41%:59%とDCの割合の方が多くなっているとのことです。