つみたてNISAの推移2019年11月

2年弱で評価益7万円

つみたてNISAの取得金額は1年11か月間で、759,000円、評価額は829,000になりました。評価益は70,000円です。評価益は先月の2倍以上になり、過去最高です。しかしそれは残念ながら望ましいことでは有りません。つみたてNISAの運用期間は20年間ありますから、最初の5年、10年は安く、後半で高くなることが最も良いパターンです。

全額を外国株投信で運用

私は全額を野村つみたて外国株投信で運用しています。つみたてNISA、DC企業型確定拠出年金、iDeCo個人型確定拠出年金とも外国株式インデックスファンドで運用することが効率的だと考えています。

11月末の基準価額は11,486円

野村つみたて外国株投信の現状を確認します。2017年10月の設定日以来、基準価額はなかなか11,000円の壁を突破できませんでしたが、11月末に11,486 円まで上昇しました。純資産額は順調に増加していて、11月末現在で119億円です。

このファンドのマザーファンドは、2つあって、10月末で 

  • 外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド:6,329.9 億円
  • 新興国株式マザーファンド 409.3 億円

決算日は5月12日ですが、分配金は再投資するので、投資家の受け取る分配金はゼロ円です。

国・地域別配分は次の表の通りです。アメリカが6割近くを占めています。外国株式ですので日本は含まれません。

国・地域 純資産比
アメリカ 58.4%
イギリス 5.3%
フランス 3.5%
カナダ 3.3%
中国 3.3%
その他の国・地域 26.2%
その他の資産 1.6%

通貨別配分は次の表の通りです。通貨に分散が図られているのは良いことです。

通貨 実質通貨比率
アメリカ・ドル 62.4%
ユーロ 10.2%
イギリス・ポンド 5.3%
香港・ドル 3.7%
カナダ・ドル 3.2%
その他の通貨 15.2%

業種別配分は次の通りです。しかし、その他の業種が71%では、内容の説明になっていません。GAFAなどはここに含まれるのでしょうか。いずれにしても業種設定を改善することが必要ではないでしょうか。

業種 純資産比
銀行 8.9%
石油・ガス・消耗燃料 5.3%
医薬品 4.9%
ソフトウェア 4.6%
保険 3.8%
その他の業種 71.0%
その他の資産 1.6%
合計 100.0%

組入上位10銘柄は次の通りです。

銘柄 国・地域 業種 純資産比
APPLE INC アメリカ コンピュータ・周辺機器 2.5%
MICROSOFT CORP アメリカ ソフトウェア 2.3%
AMAZON.COM INC アメリカ インターネット販売・通信販売 1.7%
FACEBOOK INNC-A アメリカ インタラクティブ・メディアおよびサービス 1.0%
JPMORGAN CHASE & CO アメリカ 銀行 0.9%
ALPHABET INC-CL C アメリカ インタラクティブ・メディアおよびサービス 0.9%
ALPHABET INC-CL A アメリカ インタラクティブ・メディアおよびサービス 0.8%
JOHNSON & JOHNSON アメリカ 医薬品 0.8%
NESTLE SA-REG スイス 食品 0.7%
PROCTER & GAMBLE CO アメリカ 家庭用品 0.7%

金融庁調査

つみたてNISAについて金融庁が2019年6月に調査をしていますので、それを見てみましょう。

口座数は147万口座

口座数は一般NISAが1162万口座、つみたてNISAは147万口座ですから、十分の1程度です。ただし、一般NISAは口座だけ作って、実際に金融資産を投資していないものもかなりあります。それにしてもつみたてNISAが147万口座しかないというのは、あまりに少なく残念です。税制上の優遇措置があるのですから、おおいに利用すべきです。

口座数
一般NISA 11,618,539
つみたてNISA   1,470,872
ジュニアNISA      328,982

買付額は1781億円

買付額は以下の通りです。つみたてNISAは、制度が始まってから1年半の買付額になります。一般NISAは16兆円8812億円、つみたてNISAは1781億円、ジュニアNISAは1401億円です。

買付額(万円)
一般NISA 1,688,123,542
つみたてNISA      17,808,925
ジュニアNISA      14,058,345

家計全体の財産

家計の財産は次の表の通りです。現金・預金が991兆円もあるのは、いかにも残念です。証券が290兆円ありますが、そのうちの6%がNISAに投資されていることになります。

(2019年6月末) 兆円
現金・預金 991
証券 290
保険・年金・定型保証 527
その他 52
合計 1,860

日本はアクティブ中心

NISA(一般・つみたて)における商品別買付額です。投資信託が最も多く9.8兆円です。その多くがアクティブファンドだと思います。日本においては、手数料の高いアクティブファンドを証券会社・銀行が積極的に売っていて、新聞・雑誌などのメディアも、アクティブファンドに関する記事を掲載しています。このような時代はいつ終わるのでしょうか。

ETFとインデックスファンド頑張れ!!

私はETFをNISAで保有しています。銘柄は1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)です。しかしETFはNISA全体の2%しかありません。ETFとインデックスファンドには、もっと伸びてほしいものです。

NISA買付額(兆円)
総額 17.1
上場株式 6.8
投資信託 9.8
ETF 0.3
REIT 0.2

年代別買付額

年代別の買付額は次の表の通りです。日本の家計の金融資産は高齢者が大半を保有しているのでNISA(一般・つみたて)においても、同様の傾向が見受けられます。

NISA買付額(兆円)
総額 17.1
20歳代 0.5
30歳代 1.5
40歳代 2.3
50歳代 2.9
60歳代 4.9
70歳代 3.8
80歳代以上 1.2

長期・積立・分散・低コスト

つみたてNISAの商品別買付額は次の表の通りです。つみたてNISAは、長期・積立・分散という方針に加え、低コストを徹底したため、インデックス投信が過半を占めています。

なお、つみたて NISA 買付額については、一部の調査対象金融機関で商品別の計数を取得できなかったため、総額と内訳が一致していません。

億円
総額 1,780
インデックス投信 1,274
アクティブ投信 304
ETF 5,618

年代別

つみたて NISA における年代別買付額は次の通りです。40歳代が512億円で最も多くなっています。60歳以上の高齢者は比較的少なくなっています。私は60歳代ですが、つみたてNISAを利用しています。

億円
総額 1,781
20歳代 210
30歳代 473
40歳代 512
50歳代 328
60歳代 180
70歳代 70
80歳代以上 7