読書術 1

自分への投資

このブログの基本的テーマは、「投資」です。投資で最も重要なことは、貯蓄や株式購入等ではなく「自分への投資」です。具体的には、進学、資格試験、読書などだけではなく、生きる上で必要な知恵、感受性、生きる楽しみ方などを身につけることも大切にしたいものです。これらの項目のうち、大学受験に必要な偏差値アップのテクニックについては以前に書いたことがありました。今回は、読書術について考えてみます。大学受験時に、駿台予備校の公開模試の現代国語で2回満点を取ったことがありますが、正直に言って、読書は苦手です。したがって、私の経験に加えて、できるだけ参考になりそうな人たちの読書術を調べます。

数学の勉強法

勉強は、大きくわけて、理数系と文科系があります。数学については、一言で言うと、「できなかった問題と答えを理解しようとしながら、きれいに書き写す」ことで、具体的には、偏差値アップのテクニックをご覧ください。

もう一つの文科系については、最初に、自分や周りの人達の勉強方法を具体的に述べます。

ブログの運営開始

私は、このブログを始めたのは60歳を過ぎてからで、それまでは、エクセルとワードは使っていましたが、ブログについては全くの素人でした。また、周りに教えてくれる人もいませんでしたので、全くの素人からの独学の出発です。

簡単な本を繰り返し読む

インターネットでブログの作り方の検索をすると、どうやら、サーバーとドメインを手に入れる必要があるらしいということが分かりました。しかし、インターネットの記事は断片的なので、全体像が把握できません。そこで、大きい本屋に行って、ブログのコーナーを見て、できるだけ簡単に書いてある本を4冊選びました。その中でも、最も初心者向けに書かれている本を選んで、重要事項を鉛筆で線を引いて、3回読み返しました。この本を基礎本として、残りの3冊も1~2回読み、さらにもう一度基礎本も読み返しました。私は、マーカーは使わずに、重要部分は、鉛筆で下線を引き、その中でも重要な部分は左余白に〇印、さらに重要ならその〇印を◎にし、最後には三重丸にして読み返します。また、関連する事項は、鉛筆の線で結んだり、参考ページを書き込み、付箋(ポストイット)もつけます。

このやり方を簡単に言うと

  • できるだけ簡単な本を数回繰り返し読んで基礎を作り、

  • それ以外にも、簡単な本を数冊読む

  • 重要事項は、下線、〇印、◎印等を付け、付箋も貼る

ということになります。

早稲田の大学生が驚く

数年前に、早稲田大学の現役大学生数名と懇談した時に、「独学でブログを習得した」と言ったところ、全員から驚かれ、「どうやったんですか?」と聞かれました。「できるだけ簡単な本を数冊選んで、繰り返し読んだ」と教えました。

この方法は、昔の大蔵事務次官から公正取引委員会委員長になった人が、比較的簡単な独禁法の本を就任時に10冊読んだ、という方法を覚えていて実践したものです。

本の読みかたは、その本のレベルによって3種類に分かれます。

  1. 大学受験の日本史、世界史、政治経済、大学の教科書レベル
  2. 少し難しめの新書レベル
  3. その分野の知識があり、速読ができるレベル

1.大学受験の日本史、世界史、政治経済、大学の教科書レベル

① 1回目:あまり理解しようとしながら、ある程度のスピードでざっと読む。その際、重要だと思ったところには、鉛筆で下線を引く。線はあまり多くならない方が良い。(注)人によってはマーカーが好きな人もいるでしょうから、その場合には、黄色いマーカーで下線を引く。マーカーもあまり多くならない方が良い

② 2回目:もう少し理解しようとしながら、重要だと思った文章の左余白に〇印をつける。(注)マーカーの場合には、文章を黄色で塗る。

③ 3回目:理解しようとしながら、重要だと思った文章を鉛筆で左の余白に◎印をつける。(注)マーカーの場合には、緑(またはオレンジ)の下線を引く。

④ 4回目:理解しようとしながら、鉛筆で左の余白に三重丸印をつける。(注)マーカーの場合には、緑(またはオレンジで塗る。

⑤ (大学受験の日本史、世界史等):比較的簡単な教科書レベルの問題集を解く。この問題集も、〇印、◎印などをつけて繰り返し解く。

⑥ 下線のついた教科書を読む。

⑦ 大学入試本番レベルの問題集を繰り返し解く。できなかった問題は、〇印、◎印などをつける。

2.少し難しめの新書レベル

上記①~④を行う。

3.その分野の知識があり、速読ができるレベル

上記①~②を行う。

読書や受験勉強で大事なことは、

  • 無理をしないこと、
  • 暗記するより、理解すること
  • できるだけ作業化すること

です。

無理をしない

大学受験の問題は、東大でも早稲田慶応でも7割解ければ合格できます。したがって、あまり難しい問題を解くことをせずに、基本的な問題集を終えたら、あとは実践問題を解くようにすることです。

暗記するより、理解する

学校の期末試験では、範囲が狭いので暗記中心の勉強でも、ある程度の点は取れますが、大学受験など、広範囲を対象とする試験では、理解を優先する必要があります。また、数学の問題が解けなければ、あまり時間をかけずに、正解を見てしまい、問題と正解を理解しようとしながら、きれいに書き写すのです。

できるだけ作業化する

数学の問題と正解は書き写す、日本史、世界史等はマーカーで塗る(鉛筆で下線を引く)というように、勉強を作業化するのです。難しい数学の問題は、時間をかけてもほとんど解けるようになりません。世界史の固有名詞は、暗記しようとしてもなかなか進みません。そんなことをすると、勉強が嫌になってしまいます。できるだけ作業化して、繰り返し読むことを心がけていると、5回、6回と目にしているうちに、馴染みが出てくるものです。多少時間は大目にかかりますが、ハードが低いので、勉強がつらくならないのです。

<明日に続く>

明日は、読書が得意な人たちの読書術です。