VOO :バンガードS&P 500 ETF(ウォーレン・バフェット推薦)2022年3月

株価下落の要因はウクライナでない?

私(江戸庄蔵)のポートフォリオの約半分はS&P500が占めていますので、その動向が気になります。最近1週間は少し回復しつつあり、この傾向はTOPIXと同様です。第2次世界大戦でも、アメリカの株価は影響を受けなかったのですから、2022年に入ってからの株式相場下落の原因は、ロシアのウクライナ侵攻ではなく、今年の1月までに上がり過ぎた株価が調整に入ったとも考えられます。しかしPERはまだ高めですから、さらに下落しても不思議ではありません。

VOOの翻訳

世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。

製品概要

  • 米国最大の企業500社を代表するS&P500インデックスの株式に投資します。
  • 目標は、インデックスのリターンを綿密に追跡することです。これは、米国の株式リターン全体のゲージと見なされます。
  • 投資成長の可能性が高い。 株価は、債券を保有するファンドよりも急激に上下します。
  • お金の成長が不可欠である長期的な目標に適しています。

ETFのデータ

  • 資産クラス:国内在庫-一般
  • カテゴリー:ラージブレンド
  • IOVティッカーシンボル:VOO.IV
  • 経費率:2021年4月29日現在 0.03%
  • CUSIP:922908363
  • ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ

価格と利回り

  • 市場価格:2022年3月16日現在   $400.43
  • NAV:2022年3月16日現在     $400.33
  • 30日間のSEC利回り:2022年2月28日現在 1.34%B
  • プレミアム/ディスカウント:$ 0.07

リスクの可能性

リスクレベル4

中程度から積極的なファンド

中程度から積極的と分類されるバンガード ファンドは、幅広く分散されていますが、実質的にすべての資産を普通株で保有しているため、株価の大きな変動の影響を受けます。 これらのファンドは、長期的な投資期間 (10 年以上) を持つ投資家に適している可能性があります。

平均年間収益 2022年2月28日現在

1年間 3年間 5年間 10年間 2010年9月7日設定以来
VOO 16.34% 18.21% 15.14% 14.55% 15.09%
S&P 500 Index (ベンチマーク) 16.39% 18.24% 15.17% 14.59% 15.13%

⇒ 異常なほど高い利回り

1年間収益は徐々に下がって16%台になりました。それでも16%という利回りは、日本の銀行預金に比べると異常なほど高い数字です。しかも、3年間平均が18%、5年間平均が15%、10年平均が14%ですから、安定して15%程度の利回りであり、この数字はほとんどの日本人が信じられないような高い数字です。数年前に、ある銀行の支店長経験者にアメリカのS&P500の利回りは8%以上だと話したところ、全く信じてくれませんでしたが、現在はその2倍になっているのですから、とんでもなく高い数字です。

年齢による情報格差

しかし日本人のすべての人がこの利回りの高さを知らないのではなく、年齢によって異なっている可能性があります。現在20代、30代の日本の若者たちの中には、楽天証券やSBI証券に口座を持って外国株式投信を始めている人が多いと聞きます。私の子供も友人との会話の中で、証券口座を開くなら、「SBI証券か楽天証券だ」と言われたそうです。そしてその人たちは、15%、16%という高利回りを経験し始めています。

高齢者の株式の話題

一方で、60代、70代で対面証券にしか証券口座を持っていない人たちは、相変わらず、「買い時はいつだ?売り時はいつだ?利益確定はいつするか?損切りはどうする?」などと半世紀前と同じ会話をしているようです。テレビ東京、日経CNBCは、昔と変わらずに個別株式アクティブファンドを売り買いする高齢者をターゲットにした番組を放映し続けています。しかし、その高齢者たちは、対面証券会社に手数料を支払い続けていることに気が付いていません。

プーチンのロシア王朝、日本の対面証券会社帝国

この構図は、現在のロシアの人達と同じで、20代、30代の若い人たちはSNSを通じて世界の常識を取り入れていますが、テレビしか見ない50代以上の中高齢者はロシア政府のプロパガンダに洗脳されてしまっています。プーチンのロシア王朝(?)が滅びるにはあまり時間がかからないかもしれませんが、日本の対面証券帝国が時代遅れになるには、まだ数十年かかりそうです。

10,000ドルの仮想成長 2022年2月28日現在

⇒ 10年前に1万ドル投資していたら、38,903ドルになっていたということです。

ポートフォリオ構成 株式セクターの分散化

セクター S&P 500 ETF2022年1月31日現在 S&P 500インデックス (ベンチマーク)2022年2月28日現在
コミュニケーション・サービス 9.60% 9.60%
一般消費財・サービス 11.80% 11.80%
生活必需品 6.20% 6.20%
エネルギー 3.70% 3.70%
金融 11.50% 11.50%
ヘルスケア 13.30% 13.30%
資本財・サービス 8.00% 8.00%
情報技術 28.10% 28.10%
素材 2.60% 2.60%
不動産 2.60% 2.60%
公益事業 2.60% 2.60%

 

特徴 2022年2月28日現在

  • 株式数:507
  • 純資産合計に資金を供給する:8,088億ドル
  • 上位10銘柄の純資産:29.5%
  • 外国の持ち株:0.0%

上位10銘柄の月末の保有 2022年2月28日現在

1.Apple Inc.                  6.90%
2.Microsoft Corp.               6.00%
3.Alphabet Inc.                4.20%
4.Amazon.com Inc.               3.60%
5.Tesla Inc.                 1.90%
6.NVIDIA Corp.                1.60%
7.Berkshire Hathaway Inc.            1.60%
8.Meta Platforms Inc.               1.30%
9.UnitedHealth Group Inc.             1.20%
10.ジョンソン・エンド・ジョンソン       1.20%