私のポートフォリオ2022年6月

相場が悪い時には、何もしないのが一番

今月も、つみたてNISAを33,000円買い増した以外は、何も売買していません。FOMCの金融緩和縮小策推進と、ロシアによるウクライナ侵略によって、株価はあまり好調ではありませんが、こういうときは、下手に動かずにじっと待っているのが一番良いという記事をたくさん目にします。ただし、私の場合はUSMMFが200万円に増えてきたので、VOOを買い増すかもしれません。

2022年6月26日のロイターに、シニア層のための資産運用の記事が掲載されていますので、勉強しましょう


株急落、今は動くべからず 老後の蓄えは我慢の運用

株式市場が不安定になると、退職後の蓄えのために資金を運用している投資家は当然ながら「何か手を打ちたい」と思うものだ。

今がそのような時期であるのは間違いない。S&P500種指数は年初から22日までに21.1%低下。先週の下落率は5.8%と、週ベースとしては2020年3月のコロナ禍による暴落以来、最大となった。

しかし、市場が混乱しているときに「何か」するのは最悪かもしれない。行動すべきタイミングは市場が荒れる前だと話すのは、パッシブインデックス戦略に特化した投資運用会社、リバランスのマネジングディレクター兼最高投資責任者、ミッチ・トゥックマン氏だ。「地震を予測し、起こる前に耐震補強をしておくことが非常に重要だ」と言う。

「地震予知」においては、3つの基本原則を守ることが大切だ。

1)分散:何千社もの企業に投資する低コストのミューチュアルファンドに投資すること。そうすれば自分で選び、追いかけ、管理が可能な数よりもはるかに多い企業に投資できる。特定の銘柄やセクターの急激な変動に対するエクスポージャーが大幅に低下し、安全性が高まる。

2)バランス:複数の種類の金融資産(通常は株式、債券および換金性の高い証券)に投資すること。ある年にはこうした資産クラスの1つが上昇する一方、別の資産クラスが下落するかもしれないため、このように投資先を広げることは役に立つ。バランスを取ることで相場の上昇と下落をならすことができる。

こうした戦略は特定のファンドの中で行うこともできるし、妥当なバランスが得られる異なる種類のファンドを2つか3つ保有することでもできる。

3)投資配分:リスクへの許容度と、達成しようとしている目標に照らし、株式への投資配分を慎重に判断すること。現在のような時期には、市場が変動して各資産の投資配分が変化しても、元の配分を維持することが課題となる。

これはポートフォリオの定期的なリバランスによって成される。株式が上昇したときは、配分を目標水準に引き下げるのに十分な額を売却し、その収益を相場が下落した資産クラスに再投資する。

リバランスとは、高値で売り、安値で買うという原則であり、こうした調整によって長期的にポートフォリオのパフォーマンスを大幅に向上させることができる。

どれか1つの資産クラスにのみ投資するファンドを保有するなら、こうした調整を自分で行うことができるし、複数の資産クラスに対するエクスポージャーを含むファンドを所有しているなら、リバランスは自動的に行われる。

<賢くないと自覚せよ>

リバランスは難しい。「この種の市場、つまり株価が下落している市場において、投資家にとって最も難しい行動の1つだ」と話すのは、バンガードのシニア・ファイナンシャル・アドバイザー、ジュリー・ビルタ氏だ。

しかし、リバランスは「何か手を打たなければ」という本能を回避するのに役立つ。この件で私のお気に入りのコメントの1つが、バンガードの伝説的な創業者である故ジャック・ボーグル氏の言葉だ。

長期投資家はボラティリティにどう対応すべきかとモーニングスターに問われたボーグル氏は、幅広い分散投資、つまり企業経済全体の一片を所有し、その投資に時間をかけて仕事をさせることの価値をあらためて強調した。

「そして自分に言い聞かせよう。『私は自分が高値で売り抜けられるほど賢くはないと自覚している。安値で市場に戻れるほど賢くないことも自覚している。だから、このままでいく』と」

株式市場は、金利がコロナ禍前の標準近くに戻るという新たな現実や、高インフレと世界的な不安定さという経済の逆風に適応しつつある。

だが、ここ数週間の驚異的な下落は、過去数年間に起きた株式バリュエーションの驚異的な上昇の後に起こったのだということを心に留めるべきだ。

S&P500種はパンデミックが始まった時に急落したが、2020年を通して見ると16%余りも上昇し、21年には26.89%という非常に高い上昇を成し遂げた。

現在の市場に対する見方は年齢によって異なると、あなたは考えるかもしれない。定年退職まで10年以上残っている人たちには、貯蓄を取り崩す前に、ボラティリティを我慢する時間が十分過ぎるほどあるからだ。しかし、トゥックマン氏が見てきた実態は違う。

「80代の投資家でも、ボラティリティに慣れている人もいれば、ひどい目に遭った人も知っている」とトゥックマン氏。「その中には自分で運用を手がけ、特定のセクターに資金を投入して大幅な下落から回復していない人々がいる。これは飛行機に乗るたびに乱気流に巻き込まれ、飛行機は墜落するものだと思い込んでいるようなものだ」という。

「だから、私たちは指数に連動するポートフォリオなら生き残り、成功し、こうした事態から抜け出せることを、このような人々に説明する必要がある」

退職まで10年以内の人、あるいは既に退職している人は、目先の生活費を賄うのに十分な資金を持つことが不安を和らげるのに有効だと、ビルタ氏は付け加えた。

「半年から1年分の出費を賄うキャッシュを手元に持つように勧めている。そうすればポートフォリオのバランスを保ち、長期的な規律を維持することができる」という。