VOOに続き、VTの内容を確認します。
VT
VOO(アメリカのS&P500のETF)に続いて、今日ご紹介する外国株式ETFはVTです。VTは、全世界の株式に投資しています。
チャート
2008年6月に49.50ドルでスタートし、その直後2009年3月にリーマンショックで24.93ドルまで下落しましたが、2024年6月現在は112.43ドルです。16年で2.27倍になりました。アメリカS&P500は、同じ期間で4倍に増えています。日本では、インデックスファンドのオルカンが大人気ですが、その理由の一つは低コストです。しかし、リターンも考えると、本当にオルカンが良いのか、立ち止まって考える必要がありそうです。
なお、これ以外に、分配金は毎年2%程度支払われています。
投資アプローチ
- FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。
- インデックス・サンプリング法を用いたパッシブ運用です。
- ファンドはフルインベストメントを維持します。
- 米国を含む全世界の先進国株式市場および新興国株式市場への幅広いエクスポージャーを提供します。
- 低経費によってトラッキングエラーを最小限に抑えます。
日本株式の為替手数料が往復でかかっても大丈夫
全世界に投資しますので、その中には日本も含まれています。そうするとその分の為替手数料が往復で発生して無駄なように思えますが、バンガード社はそれ以上に低コスト化を図っていますので、コスト面であまり神経質になることはありません。
このETF1本でファイナンシャル・アドバイザーの仕事がなくなる
また、純資産総額は5.8兆円を超えていますが、VOO(S&P500に投資)の18兆円やVTI(全米株式に投資)の76兆円に比べると小規模です。その理由は、アメリカのファイナンシャル・アドバイザーが、この銘柄を顧客に紹介すると、十分に分散された商品のため、アドバイザーの仕事がなくなってしまいますから、勧めないのだそうです。
現在バブル気味のアメリカのウェイトが少なめ
過去10年間は、アメリカ以外のヨーロッパ、日本、新興国の株式市場に足を引っ張られてきたためVTのリターンは、あまり高くありませんでした。しかし、現在、アメリカの株式市場は、多少バブル気味の面があるかもしれませんので、アメリカ一本よりも、世界に投資するVTも一部保有する方が安心感があるかもしれません。
VTバンガード・トータル・ワールド・ストックETF)の内容を確認します。
投資アプローチ
- FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。
- インデックス・サンプリング法を用いたパッシブ運用です。
- ファンドはフルインベストメントを維持します。
- 米国を含む全世界の先進国株式市場および新興国株式市場への幅広いエクスポージャーを提供します。
- 低経費によってトラッキングエラーを最小限に抑えます。
ベンチマークについて
米国を含む先進国および新興国約47ヵ国の大型・中型・小型株約8,000銘柄で構成される、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動したパフォーマンスを目指します。
ファンドの概要
- 設定日 : 2008/06/24
- 金融庁届出日 : 2009/06/10
- 基準通貨 : USD
- ETF純資産総額: $ 368 億ドル (約5.8兆円) 2024/6/23現在
- 主取引所 : NYSE Arca
- 地域 : グローバル
- 時価総額/投資スタイル : 大・中・小型株 / —
- 経費率(年率) 0.070 %
⇒ 純資産総額1兆円以上、信託報酬0.1%以下が購入基準
私は9年前にVTの購入を検討したことがありましたが、当時はVTの純資産総額が1兆円に達していなかったので購入せず、代わりに、VTが世界分散するのと同じ割合で、ヨーロッパ株のVGK、新興国株のVWOを購入しました。ETFを購入する際の私の基準は純資産総額が1兆円以上です。もう一つの基準は、経費(信託報酬)が0.1%以下ですが、現在のVTは0.070 %ですから、こちらもクリアーしています。
順位 保有銘柄 割合 2024/6/23 現在
- マイクロソフ 3.75%
- アップル 3.41
- エヌビディア 3.17
- アマゾン・ドット・コム 1.93
- アルファベット 1.27
- メタ・プラットフォームズ 1.25
- アルファベット 1.04
- イーライリリー 0.84
- バークシャー・ハサウェイ 0.77
- 台湾積体電路製造 0.75
国 割合%
アメリカ 61.90%
日本 6.00%
イギリス 3.70%
中国 2.80%
カナダ 2.70%
フランス 2.60%
インド 2.20%
スイス 2.10%
台湾 2.00%
オーストラリア 1.90%
ドイツ 1.90%
韓国 1.20%
オランダ 1.10%
スウェーデン 0.90%
デンマーク 0.80%
イタリア 0.70%
スペイン 0.60%
ブラジル 0.50%
香港 0.50%
サウジアラビア 0.40%
ベルギー 0.20%
フィンランド 0.30%
メキシコ 0.30%
シンガポール 0.30%
南アフリカ 0.30%
インドネシア 0.20%
イスラエル 0.20%
マレーシア 0.20%
ノルウェー 0.20%
タイ 0.20%
トルコ 0.10%
アラブ首長国連邦 0.10%
オーストリア 0.10%
チリ 0.10%
ギリシャ 0.10%
アイルランド 0.10%
クウェート 0.10%
ニュージーランド 0.10%
フィリピン 0.10%
ポーランド 0.10%
カタール 0.10%
⇒ 日本に住む日本人だから、少し多めに日本株ETFを持つ
VTのエリア別の投資割合は、アメリカが61.9%、日本は6.0%です。私は日本に住む日本人なので、日本株の構成比率はもっと多く、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))を20%程度保有しています。アメリカ株は、6割程度保有しています。