資産を増やすコツを調べます。
2024年11月3日のYAHOO!JAPANニュースを読んで見ましょう。
「純金融資産1億円以上」の富裕層の割合はどのくらい?金融のプロが見た「富裕層の3つの共通点」とは
日本には純金融資産が1億円を超える世帯が149万世帯あり、その総資産額は364兆円と推計されています。物価の高騰などが日常生活にも影響を与えている一方で、富裕層の数は増え続けています。
では、彼らはどのようにして資産を築き、生活しているのでしょうか。今回の記事では、金融資産1億円以上を持つ「富裕層」が日本の中でどれくらいの割合を占めているのか、また、彼ら「ホンモノのセレブ」の共通点について詳しく解説していきます。 富裕層の生活や考え方の中には、私たちが日常に取り入れられるヒントもあるかもしれません。
純金融資産「1億円以上」の富裕層は日本に何パーセントいる?
野村総合研究所が各種統計などから推計した、2021年における日本にいる富裕層の「世帯数」や「資産規模」を見ていきましょう。
●純金融資産「保有額別・世帯数」
- ・超富裕層(5億円以上):9万世帯・105兆円
- ・富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯・259兆円
- ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯・258兆円
- ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯・332兆円
- ・マス層(3000万円未満):4213万2000世帯・678兆円
ここでは、純金融資産の保有額が1億円以上の世帯を、さらに細かく「超富裕層(5億円以上)」と「富裕層(1億円以上5億円未満)」に分類。その結果、純金融資産1億円以上となる富裕層は、日本に148万5000世帯存在することがわかりました。
では、日本全体に占める「富裕層世帯の割合」はどのくらいでしょうか。
日本全体に占める「純金融資産1億円以上世帯」の割合
・純金融資産1億円以上:約2.7%
日本全体に占める富裕層世帯の割合は約2.7%となりました。
なお、物価高で家計が圧迫されている世帯がいる一方で、富裕層世帯は増加傾向に。次章では「日本で富裕層が増え続けている要因」について考えてみたいと思います。
日本で富裕層が増え続けている要因とは?
野村総合研究所が推計をはじめた2005年から2021年にかけて、富裕層世帯が増えています。純金融資産5億円以上の「超富裕層」と純金融資産1億円以上5億円未満の「富裕層」における、純金融資産保有額の推移を見てみましょう。
●「富裕層・超富裕層」金融資産保有額の推移
- ・2015年:272兆円
- ・2017年:299兆円
- ・2019年:333兆円
- ・2021年:364兆円
「超富裕層と富裕層」が保有している金融資産額は、2015年から2021年にかけて「92兆円増加」しました。
●なぜ日本で富裕層が増えているか
では、日本で富裕層が増え続けている要因について考えてみましょう。身近な例としては、以下の2つの要因を考えることができそうです。
資産形成の成果
長らく続く低金利や物価高の影響で、預貯金のみで資産を大きく増やすことは難しい状況にあります。
そのため、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)など、税制優遇制度を利用した資産形成に取り組む世帯が増えているようです。
また、日本の経済は2005年以降緩やかな成長を続けており、早い段階で資産形成に取り組んでいた世帯や、資産形成をはじめた世帯の中には相応の利益を得たケースもあると考えられます。
相続や贈与の結果
相続や贈与により資産を得て、富裕層になった世帯もいるでしょう。日本では少子高齢化が進んでいるため、相続や贈与を受ける1人あたりの資産額が、昔と比べ増えている可能性もあります。
また、たとえ富裕層ではない世帯だとしても、祖父母などの親族からの遺産分割を受けたり、人生の節目に親から高額なお祝い金をもらったりしたことをきっかけに、富裕層の仲間入りを果たしたケースも一定数含まれていることも考えられるでしょう。
ファイナンシャルアドバイザーである筆者は、これまで多くの富裕層の方とお会いしてきました。そのなかで、富裕層の方の傾向として、3つの共通点が見られたため次章で解説します。
金融のプロが見た「富裕層の3つの共通点」とは?
ここからは、ファイナンシャルアドバイザーである筆者から見た「富裕層の3つの共通点」について紹介していきます。
●富裕層は「なんとなく」ではなく戦略的
富裕層の、資産管理や資産形成への取り組み方には目を見張るものがあります。なぜなら「なんとなく」で行動せず、戦略的に取り組む傾向にあるからです。
「勢い」や「なんとなく」で資産管理や資産形成をするのではなく、お金にしっかりと向き合う姿勢が見受けられました。
また、リスクとリターンは比例することを理解している方も多く、分散・長期投資を意識した資産づくりに余念がない方も多くいらっしゃいました。
印象的だったのは、資産管理や資産形成を行ったあとは放置することなく、常に状況を把握することに努めている方が多かったことです。
●富裕層は「わからないこと」を専門家に聞く
富裕層は「わからないこと」は、それぞれの専門家に聞くという方が多いです。前述した調査によると、金融資産1~5億円の富裕層のうち、約3分の1は事業オーナーであることがわかっています。
現在はインターネットによりさまざまな情報を見ることができますが、富裕層の方は自分で得た情報のみをもとに行動するのではなく、専門家に相談して疑問点や問題を解消しようとする意識が高い方が多かったように感じます。
●富裕層は「知識やスキル」をアップデートさせる
富裕層の方は勤勉な方が多く、今の自分に満足することなく常に「知識やスキルをアップデートしよう」と取り組んでいる傾向にありました。
前述したとおり、金融資産1~5億円の富裕層のうち約3分の1は事業オーナーなので、時代の流れに沿った知識やスキルを身につけるための努力を惜しまない方が多かったように思います。
また、新しい情報を取り入れたり、人との繋がりを大切にして年代を問わずさまざまな方の意見に耳を傾ける傾向がありました。
まずは、生活費の見直しから始めてみよう
今回の記事では、純金融資産1億円以上の富裕層の割合や、彼らの共通点について解説しました。
富裕層の方々も、最初から資産を持っていたわけではなく、日々の情報収集や資産管理を徹底し、無駄遣いを避けながら、増えた資産をさらに運用することで資産を雪だるま式に増やしているのです。
もちろん、大金が突然舞い込むことは、宝くじでも当たらない限り難しいでしょう。しかし、目標を立て、できることから少しずつ始めることが大切です。一歩一歩の積み重ねが、やがて準富裕層や富裕層への仲間入りにつながるかもしれません。
まずは、生活費の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。
アメリカの実例を、2024年12月15日のCNBC Make itの記事を読んで見ましょう。
40-year-old dad: I’m the first millionaire in my family—here’s how I’m building generational wealth
40歳の父親: 私は家族で初めての億万長者だ。
片親の家庭で育った私たちは、あまり裕福ではなかった。私たちはいつも質素で、身の丈に合った生活をしていました。
20代の独身時代は、自分のキャリアを築くことしか考えていなかった。自分の経済的な将来について考えることはなかったが、その理由のひとつは、引退後の生活があまりに遠く感じられたからだ。短期的な目標に集中し、出世することが経済的成功への一番の近道だと思っていた。
「出社して仕事をすれば、誰かが報いてくれる」というのが、私の成功の方程式だった。
今にして思えば、これは近視眼的だった。2人の子供が生まれたとき、私のお金に対する考え方は完全に変わった。子供たちに将来の経済的な準備をさせるだけでなく、私の家族の軌跡を永遠に変えるような世代的な富を築きたいと思ったのだ。
私と妻は、お金の管理について意識的になり、パーソナル・ファイナンスについて学べることは何でもした。私が37歳になる頃には、私たちの純資産は100万ドルを超えていました。また、妻と私は「ペアレント・ポートフォリオ」というウェブサイトを立ち上げ、同じようなゴールを目指す他の親たちと、私たちの経験やリソースを共有している。
私が今、世代を超えて富を築いている方法を紹介しよう:
1. 一貫して資産を獲得する
世代を超えた富を築くための最初のステップのひとつは、資産–金銭的価値が高まるもの、あるいは株や不動産のように長期にわたって収益を生むもの–を所有し、それを子どもたちに引き継ぐことだ。
数年前、私たちは株式市場や賃貸物件を中心に、より意図的な投資によって資産を獲得し始めた。
私たちは、S&P500に連動する低コストのインデックス・ファンドの大ファンです。インデックス・ファンドは分散されているため、リスクを軽減できるからです。また、インデックス・ファンドは配当を通じて受動的な収入を得る簡単な方法でもある。
2. 節税戦略を活用する
9時から5時までの仕事では、利用できる節税の機会はすべて利用するようにしている。
例えば、雇用主の401(k)マッチ・オプションを常に利用し、税引き前のドルをHealth Savings Accountに拠出している。
さらに、非課税で増やしたり引き出したりできるHSAドルを投資している。
3. 不測の事態に備える
私は、世代を超えた富を築くには、自分自身の死とより明確な関係を持つ必要があることに気づいた。
つまり、エステート・プランナーに相談し、生命保険に加入し、家族信託もしている。私たちが一番望まないのは、悲しみの最中に、子供たちやその介護者が経済的ストレスという新たな重荷に対処しなければならないことだ。
遺産計画を立てることで、自分が亡くなった後でも、自分の資産をある程度管理することができる。家族信託は、大学の学費、頭金の支払い、小規模事業の立ち上げなど、お金の使い道を指示することができる。
一括ではなく、時間をかけて少しずつ分配するように設定することもできる。また、このような機会を提供するために使われた資金は、将来の世代のためにも信託に返済されるべきであると規定することもできる。
4. 子供にお金のことを早くから教える
子供たちに基本的な金融リテラシーと資産形成リテラシーを身につけさせることは、私たちにとってとても重要です。私たちは、子供たちがお金を宝くじや白紙の小切手として見るのではなく、成功の機会を与えてくれる道具として見るようにします。
子供たちが大きくなったので、お小遣いをあげるようになりました。お小遣いを「与える」「必要なもの」「欲しいもの」「貯める」「投資する」の5つに分けるように教えている。
最終的に、各カテゴリーにどれだけ貢献するかは子供たち次第だ。最も重要なのは、自分たちがいかに恵まれているかを常に思い起こし、今あるものを当たり前だと思わないことだ。