投資に対する不安と対応策7

◎今日のテーマ:投資に対する不安と対応策7

昨日に続いて、今日は6番目の不安への対策です。

⑥ 投資のことを誰に相談してよいか分からない。1

銀行などの窓口には近づいてはいけない

相談してはいけない人は、銀行、証券会社、保険会社、郵便局の窓口の人です。銀行については、三菱UFJ銀行訪問記、三井住友銀行訪問記、みずほ銀行訪問記で詳しく書きましたが、ラップ口座、高いコストの投資信託やブラックボックスの保険の営業をかけられます。証券会社の担当者は、ラップ口座、手数料の高いアクティブファンド、電話や郵便で売れ残ったと思われる外国の社債などを推奨してきます。郵便局のかんぽ生命は、「投資の話を聞きたい」と言っているのに、「新ながいきくん」しか説明してくれません。このような窓口に行くと、本来であれば顧客が受け取れる運用益を、銀行などに吸い取られてしまいますから、気を付けた方が良いと思います。近づかないことが一番の方策だと思います。

自分の親はどうか

親は一番親身になって相談に乗ってくれます。問題は、十分な知識があるかどうかです。私は、現在は、ある程度の知識を持っていますが、15年ほど前までは全く不十分でした。

年金、資産運用などの理事長、責任者、部長、役員などを歴任

2000年ごろから、勤めていた会社の確定拠出年金、確定給付年金、持株会、その会社を退職した後、厚生年金基金でも資産運用の仕事に携わり、責任者、部長、理事長、役員等を歴任することによって、少しずつ知識を積み重ねてきました。私のような経歴を持たない普通の親御さんが、適切なアドヴァイスを授けることができるかどうかは、極めて疑問です。

運不運を自分の力と勘違いする恐れ

資産運用は、運不運によって大きく成果が違ってくるのです。もし、良好な結果が出たと言って、自信を持っていても、それが適切なアドヴァイスかどうかは分かりません。

成功は話したがり、失敗は隠したがる

人間は、自分の失敗を隠し、うまくいったことだけを話す傾向があります。例えば、私の親は、「株でもうけたから、少しあげる。」と言って、お小遣いをくれたことが何度かありました。一方、「SBI証券の北尾社長が面白そうだから、SBI証券の株を買った。」と言っていましたが、その株は半額まで暴落し、塩漬けになっていました。ある著名な経済評論家が久しぶりに父親と株の話をしたときに、その父親が「動きの良い銘柄に絞り込んだ。」と言ったそうです。この発言の真意は「最近株で失敗したので、値動きの激しい株だけにして、一か八かギャンブル的投資をしている。」という意味です。従って、親といえども、100%は信用できません。

親の世代の情報は古いこともある

親の世代は、情報が古いという問題があります。財形貯蓄については、安全を重視するのであれば、資産の一部を給与天引きで蓄えることもありうると、私自身も思っていました。しかし、最近、生命保険の利回りが1.5%から0.7%へと低下し、保険会社によっては、新規申し込みの受け付けを停止しているのです。従って、現在、財形貯蓄で積み立てる選択肢はないと思います。

会社の上司、同僚、学校の同級生はどうか

これらの人達の情報も、古かったり、不正確だったり、成果が偶然の結果だったりするので、基本的には、あまり信用しない方が良いような気がします。この人たちも、不安を抱えながら投資を続けているので、仲間を作ろうという意識があるかもしれません。私の同級生に、子供が銀行に入ったので新興国の外貨預金を買って損をした人がいました。また、別の同級生は、金が高騰したときに、金を買ったそうですが、その後急落していますので、収支はどうなのでしょうか。