老後の資金と投資2

◎今日のテーマ:老後の資金と投資2

荻原博子氏

朝日新聞で3人の論客が老後の資金について語っているので、それらについて私の意見を書いてみようと思います。今日は荻原博子氏です。1954年、長野県生まれの64歳。経済の仕組みを平易に解説する家計経済のパイオニアとしてテレビや雑誌で活躍います。これまでの著書・共著・監修書籍は100冊以上を数えます。

荻原氏は、以下のような意見を述べています。

●が三田氏の意見、⇒が私の考えです。

  • 銀行や郵便局の窓口で進められるがままに投資に手を出し、多くの人が損をしています。

⇒ 私もその通りだと思います。このブログでも、メガバンクである、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行の訪問記に記した通りです。

  • 金融機関は投資のメリットばかり強調してデメリットの話はほとんどしないし、自分で金融の知識を身に着けるのはものすごく難しい。

⇒ 銀行、郵便局、対面証券会社は、メリットばかり強調する以前に、そもそも低コストで優良な商品を持っていないことが問題なのです。例えば、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」は、ユーザーがユーザーの立場に立って優良な商品を選びますが、そこに登場する商品のほとんどを上記金融機関は扱っていません。上記金融機関は自分の会社の利益を優先するために、扱っていないのです。しかし、優良な商品を扱っているネット証券は急成長していますので、このような状況がいつまでも続くとは思えません。

「自分で金融の知識を身に着けるのはものすごく難しい」、ということに関しては、「正確で詳細な知識を身に着けるのはものすごく難しい」けれど「適切な資産運用方法と心構えを身につけるのは難しくない」というのが私の考えです。具体的には、

・ETFなら、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)、VOO(バンガード社のS&P500のETF)

・インデックスファンドなら「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」

・買った後は売らずに10年間持ち続ける:バイ&ホールド Buy and HOld

が必要な知識です。

  • 日本はまだデフレを脱却していません。今やるべきは「借金返して現金ふやせ」。それで財産が守れるのかと思うかもしれませんが、モノの値段が下がるデフレでは、現金の価値が相対的に上がります。しっかり現金を持つべきです。

⇒2019年は年金が0.1%増え、インフレ率は1.0%になるといわれています。そうすると、現金の価値が実質的に下がるのではないでしょうか。それに、1100兆円をこえる公的負債残高がこれからも増え続けることを考えれば、ハイパーインフレになる可能性が高いので、少しでもETFやインデックスファンドなどを始めて投資の知識を身に着けるべきではないでしょうか。