膨大する国債残高と個人ができるインフレ対策(2018改訂版)1

私がこのブログを立ち上げて1年が経過しました。その間、資産運用に関する環境も変わり、私の運用状況も変化してきましたので、このブログの固定ページについて、改訂版を掲載することにしました。今回は「膨大する国債残高と個人ができるインフレ対策(2018改訂版)」です。

<私と連れ合いの会話>

借金大国ニッポン

連れ合い:国は毎年借金を増やしているけど、どれくらいになっているの?

私:2018年のGDP比で言うと、日本は236だからGDPの2.4倍だね。

連れ合い:他の国はどうなってるの?

私:昔、ハイパーインフレに苦しんだドイツは、60と低い。アメリカは共和党が小さな政府を目指していたりしてるから、108。英国86、フランスは96。

連れ合い:それじゃあ、日本は異常に高いわね。ちょっと前に財政危機と言われていた南欧はどうなの?

私:イタリアが130。

連れ合い:イタリアより国債残高の多い日本って、やばくネ?

私:今は、とりあえず大丈夫。

債務残高の国際比較(対GDP比)(2018年)

(出典)IMF “World Economic Outlook Database”(2018年4月)
(注1)数値は一般政府ベース。
(注2)本資料はIMF “World Economic Outlook Database”による2018年4月時点

国債を買い続ける日銀

連れ合い:その国債は誰が買っているの?

私:今までは国民や金融機関が買っていた。

連れ合い:国債を買うにはお金が必要だけど、国民はお金をそんなに持っているの?

私:団塊(1947~1949年生まれ)の世代を中心にシニア世代が、いっぱい貯蓄しているから、今は大丈夫。

連れ合い:でもこんなに国の借金が増え続けると、いつかは国民の貯蓄も底をつくんじゃない?

私:そうだね。それに、団塊の世代は引退する人が増えてるから、生活費などでどんどんシニア世代の貯蓄は減っていくね。

連れ合い:それじゃあ、買う人がいなくなるじゃない?

私:それで、今は日銀がどんどん買っている。

連れ合い:でも、いつまでも買い続けられるの?

お札を刷り続けると国が儲けて国民が損をする

私:お札を刷り続ければできるよ。お札は日本銀行券というくらいだから、日本銀行がどんどん刷れる。

連れ合い:どんどん刷るとどうなるの。

私:今あるお札の、2倍になる。

連れ合い:そうすると、みんながお金持ちになるの?

私:みんなが持つお札の枚数が増えるけど、それはお金持ちとは言わない。

連れ合い:それってどういうこと?

私:インフレになるから、お札の価値が半分に下がる。

連れ合い:マジか。ほかに変わることは有るのかな?

私:銀行預金も額は変わらないけど、価値が半分になる。そしてGDPの金額は2倍になる。国債の額は変わらないけど、国の負担は半分に減る。

連れ合い:そうすると、国は儲かるね。

私:国は儲かるけど、その反対に損する人もいる。

連れ合い:それは誰?

私:銀行に預金している人、郵便局に貯金している人。預貯金で半分のものしか買えなくなるからね。

連れ合い:個人が持っている財産の中で銀行預金の割合ってどのくらいなの?

私:家の金融資産のうち、5割だね。アメリカは1割、ヨーロッパは3割だから、日本は極端に銀行預金と郵便貯金の割合が高い。

(明日に続く)