バークシャー・ハサウェイ2021年株主総会 3

<昨日の続き>

著名投資家ウォーレン・バフェットが率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイは2021年5月1日、オンラインで年次株主総会を開きました。

バフェットが株式に関してどう考えているかは、とても興味深いので5月3日のCNBCの記事をもとに勉強しましょう。以下は拙訳です。

バフェットはまだ航空会社を持ちたがらない

バフェットは昨年航空会社株売却を明らかにしてニュースになりましたが、このことについて話しました。航空会社の長期展望、特にビジネスの旅行についてはまだ不安定ですが、航空会社の株はバフェットが売却した後に上昇したので、伝説的投資家による売却は間違いだったと批評家は言っています。パンデミックの中、政府は航空会社に支援を提供して助けましたが、株式を売却したことに問題はなく、バフェットが大株主でなかったことで、政府が航空産業を救援しやすくなったのかもしれないと言いました。

「1000億ドル未満の売り上げしかない産業は、かなりの損失を被り、海外旅行は戻らないので、将来儲ける力を失った。バークシャーの歴史にとって、その売却が重大だったとは思わず、アメリカのどの会社よりも、わが社は多くの純資産を獲得した。わが社が売却したので航空会社はよくやっていると思うし、幸運を祈るが、それでも航空会社を買いたいとは思わないだろう。」

芽生える産業を探すよりも、投資にとってもっと大切なことがある

バフェットは、偉大な会社を選ぶことは有望な産業を選択するよりも複雑だと警告します。

「将来何が素晴らしい産業になるかを考えることより、株式を選ぶ方が重要だ」とバフェットは言います。

バフェットは「M 」で始まる自動車会社の全リストのスライドを提示したが、リストが長すぎてスライドには合いませんでした。オマハのご託宣は、1ページに収まるように「Ma」で始まる自動車製造企業のリストを短くしなければなりません。

1900年代の10年間に約2000企業が自動車業界に参入したのですが、その理由は、素晴らしい将来があると投資家と企業化が期待したからだと、バフェットは言います。2009年には3自動車会社が残り2社が破産手続きをしたと、彼は言いました。

世界は劇的に変わる可能性があるのでインデックスファンドに投資しろとバフェットは言います

ウォーレン・バフェットは、現代の上位20社のリストでプレゼンテーションを始め、今から30年後にまだ何社が残っているか尋ねました。大手企業は、アップル、サウディ・アラムコ、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット、フェースブックです。

1989年の20社のうち1社も今日のリストには無いと、観客に言いました。30年以上前、世界における上記企業の半分以上は、銀行、工業などの日本企業でした。アメリカの企業でリストに載っていたのは、エクソン、GE、メルク、IBM、AT&T、フィリップ・モリスです。

「このことから資本主義は、特に資本家にとって信じられないほどうまく機能していることが分かります。世界は、極めてドラマチックに変化しうるのです。」とバフェットは言い、そして最良の投資方法はインデックスファンドに投資することだと付け加えます。

年次総会始まる

ウォーレン・バフェットは隣にいるチャーリー・マンガーと一緒に総会を始め、ピーナッツ・ブリットルのお菓子とコカ・コーラ製品をそばに置いています。バフェットは、会議の冒頭で導入部分とバークシャーの所得を説明した後、市場に参入した記録的な新人投資家の人数を示すことは、何らかの「教訓」になると言った。

バフェットは、昨年の総会で航空会社株売却というビッグニュースを発表した

バフェットは昨年の総会で、アメリカの4大航空会社、アメリカン、デルタ、サウスウェスト、ユナイテッドの株を売却しましたが、その価額は2019年12月時点で40億ドルになり、パンデミックのせいで不振にあえぎ、年初から交通量は90%減少していたと発表しました。

アメリカ航空会社の赤字は昨年350億ドルで、乗客数は60%以上落ち込んで1984年以来最低になりました。

しかし、昨年のバフェットの発表の後、連邦政府の540億ドルの給与支援、新型コロナワクチンに関する投資家の高揚感、需要の回復によって、航空会社の株価は上昇しました。アメリカン、デルタ、ユナイテッドの株価は1年前に比べて80%上昇し、サウスウェストの株価は2倍になりました。

バフェットは2016年にこのセクターに戻る前は、航空への投資は避けていました。「もし先見の明のある資本家が、ライト兄弟が最初に飛行機を飛ばしたキティー・ホークの地にいたら、弟のオービル・ライトを撃ち殺して自分の後継者に大いに便宜を図っただろう」と、バフェットは2007年の説明書で株主に語った。

バークシャーの営業利益は20%も増加し、自社株買いは継続

  • コングロマリットの第1四半期営業収入は、保険から鉄道まで多くの事業がパンデミックのダメージから回復したため、前年同期の58.71億ドルから20%アップして70.18ドルになった。
  • 株取引の代わりに、昨年は記録的な247億ドルのバークシャー自社株買いをした後、第1四半期にさらに66億ドル寺社株買いしました。第4四半期の記録的90億ドルよりは自社株買いペースとして少しだけ遅くなりました。
  • バークシャーの現金積み上がり額は四半期の間に5%上昇して1454億ドル以上になり、昨年の第3四半期末の最高記録夜は少し少ないレベルです。