私(江戸庄蔵)のポートフォリオ 2022年3月

私(江戸庄蔵)のポートフォリオは、今月もつみたてNISAを33,000円購入した以外は変化がありません。なお、新興国とヨーロッパのETFの分配金が合計で6万円ほど支払われました。

アメリカの経済に影響しないウクライナ問題

2月24日に開始されたロシアによるウクライナ侵攻の行方が心配で、株価に関しては、新興国、ヨーロッパへの影響は今でも残っていますが、アメリカ株への影響はほとんどなくなりました。アメリカにとってウクライナ問題は政治的には重要ですが、経済としてはほとんど影響がないようです。ロシア、ウクライナは市場としても小さいですし、資源に関してもロシア、ウクライナに頼ることなく自国で生産できることを再確認しました。一方で日本は、石油、天然ガスなどの資源、小麦、大豆などの農産物の面で危うい状態が続いています。

大戦でも影響を受けないアメリカ

第2次世界大戦の時に、日本人は空襲、食物でひどく苦しみましたが、アメリカは経済も順調に成長していきました。ウォーレン・バフェットが自分の相続財産の9割をS&P500に投資するのが良いと言っていることに、説得力があります。

ポートフォリオの検討

私は約5割をS&P500に投資しているのですが、このポートフォリオを今後も続けて良いのでしょうか?今回のウクライナ侵攻をきっかけに少し考えてみたいと思います。

金(ゴールド)

有事の際に重要な資産は金だと言われます。2000年に1トロイオンス279ドルでしたが、2021年には2,000ドルまで上昇し、21年間で6倍になりました。同じ期間にS&P500は、3.3倍になっていますので、この結果を見れば、金にも少し投資しておけばよかったということになります。しかし、10億円くらい、金融資産を保有していれば、10%程度金に投資てみても良いでしょうが、そんなに資産があるわけではないので、なかなか行動に移せません。逆にここまで上昇すると、当面は食指が動きにくい気もします。今後の検討課題です。

数十年前に、とある弁理士が金庫に金を数億円保有して相続しましたが、税の申告をしなかったので摘発されました。国税局の力を侮ってはいけません。税金はちゃんと払いましょう。

平均(ドル/トロイオンス)
2021 1,799.58
2020 1,769.59
2019 1,392.60
2018 1,268.49
2017 1,258.25
2016 1,251.17
2015 1,159.94
2014 1,266.23
2013 1,411.77
2012 1,668.86
2011 1,572.34
2010 1,225.60
2009 973.01
2008 872.17
2007 695.91
2006 604.06
2005 444.72
2004 409.35
2003 363.58
2002 309.88
2001 271.05
2000 279.16

(注) トロイオンス(troy ounce)は、貴金属や宝石の原石の計量に用いられるヤード・ポンド法の質量の単位であり、1トロイオンス = 正確に 31.103 4768グラムである。

米国債

今後アメリカの金利が上昇すれば、米国債を購入したいと思うことがあります。ただし、金利3%程度ではなく5%以上になった時が好機かもしれません。その時は、長期国債にすべきかあるいは債券ETFにすべきかを考えなくてはいけません。その辺りに関しては全く知識がありませんので、今後少しずつ勉強していくしかありません。

現在は、アメリカを中心に世界の株式ETFで運用していますが、通常であれば債券も重要な投資対象ですから、その時代がやがてやってくるかもしれません。

1990年頃に渋谷区松濤の資産家の奥さんに、資産運用をするなら何が良いかを訊ねられたことがありましたが、その時に10年物米国債と答えました。当時の利回りは8%でしたから、10年で2倍以上になったはずです。

10年物国債なら、購入時の利回りが10年間維持されますが、ETFだと利回りが変動しますので、低金利が続いた場合には、他の金融資産に変換することも考えなければいけません。そういう意味では株式ETFと違って、債券ETFは取り扱いが難しい気がします。また、10年物米国債は10年後に資金が戻ってきた時に、その資金で何を買うかを考えるのも面倒です。だから、ウォーレン・バフェットは9割をS&P500で運用するように勧めているのかもしれません。

不動産

不動産への投資は基本的に考えていません。現在は、資金さえあれば世界中の株式ETFを手軽に購入できますから、わざわざ不動産を投資対象として考える必要はないように思います。東京都心のマンション物件の値上がりを見極められるような人ならいざ知らず、私のような素人にそんなことができるはずはありません。また、不動産は隣人との問題、借主との問題、相続の問題、売却したいときに適正な価格で売却できない問題等がありますから、投資対象としては株式ETFなどと比較して圧倒的に劣ります。

リート

リートに関しては、将来的に有望な投資資産の一つだと考えています。しかし、株式に比較して市場規模が小さいので価格変動が大きいという問題もあります。私としては、もし余裕資金があれば、S&P500の株式ETFであるVOOを優先して買いたいと思っていますので、今後10年ほどは購入することがないでしょう。また、現在の株式ETFを売却してまでリートに投資するほどの魅力も感じません。

そういうことで、今後ともしばらくは、現在のポートフォリオを維持しつつ、つみたてNISAを33,000円ずつ買い増すことになりそうです。