最小リスク ポートフォリオ 最適ポートフォリオ

投資は、できるだけリスクを抑えながら行いたいものです。その手法はいろいろ研究されているので、勉強します。

最初は野村證券の用語解説を見ます。


最小分散投資

銘柄の組み合わせを変えたり、組入比率を増減することによって株式ポートフォリオ全体の価格変動リスクを抑えるよう投資する手法。

株式ポートフォリオの価格変動リスクと期待リターンの関係において、組入銘柄やその組入比率を変えることでポートフォリオのリスクを変えることは可能であり、低リスク・ポートフォリオの将来の期待リターンは低く、高リスク・ポートフォリオの期待リターンは高い、という「ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン」の関係が理論上は成立する。価格変動リスクを定量化する際には、一般的に株式のリターン分布の標準偏差を用いて計測するが、最小分散投資の「分散」は標準偏差の2乗であり、リスクを意味する言葉として使われている。

株式市場全体を母集団として複数銘柄でのポートフォリオを組み、横軸にリスク、縦軸に期待リターンをとって同一リスクのポートフォリオのなかでリターンが最大となるポートフォリオを結んだ曲線(=効率的フロンティア)を描いた際、この曲線上でリスク(=分散)が最小となるポートフォリオが最小分散投資である。

最小分散投資に関連し、様々な株式ポートフォリオについて、過去のリスク(=分散)が小さいほど、その後の実績リターンが大きくなり市場平均のリターンをも上回る「ローリスク・ハイリターン」の実証研究結果が相次ぎ報告されたことが、運用リスクを抑えたうえで高成績を狙う株式ポートフォリオ運用につながった。こうしたリスクを低減し中長期的に市場平均に勝つことを目指す株式ポートフォリオ運用は低ボラティリティ運用戦略とも呼ばれ、スマートベータ指数としても実用化されている。


みずほ証券の効率的フロンティアの図を見ましょう。


効率的フロンティア

効率的フロンティア (Efficient Frontier)とは、分散投資を実施したときに実現するポートフォリオの中で、あるリスクの水準で最大のリターンを獲得できるポートフォリオの集合のことを指す。
図1のように安全資産が存在しないときには、投資可能な領域(投資機会集合)の上方が効率的フロンティアとなるが、図2のように市場に無リスク資産が存在しているとき、投資家はシャープレシオが最大となるポートフォリオを選択する。このときのリスク資産のみのポートフォリオを接点ポートフォリオと呼び、接点ポートフォリオと安全資産からなる効率的フロンティアを資本市場線という。
【図1】複数資産の分散投資
【図2】複数資産の分散投資+安全資産

岡三証券の解説を見ます。


最適ポートフォリオって何ですか?

岡三Naviハイブリッドでは、リスクを抑えながらリターンを最大化できるよう、一人ひとりに合った「最適ポートフォリオ」(最適な資産配分)をご提供しています。お客様のリスク許容度(どの程度リスクを取れるか)によって、最適ポートフォリオは5種類に分かれます。その中でリスクが中程度のポートフォリオのイメージ図を見てみましょう。米国株や日欧株、米国債券など6つの資産に最適な割合で分散しています。ではなぜこの割合が「最適」だと言えるのでしょうか。

岡三Naviハイブリッドのポートフォリオ(イメージ図)岡三Naviハイブリッドのポートフォリオ(イメージ図)

最も効率的なポートフォリオが「最適」

投資をするならより高いリターンを追い求めたくなりますが、リスクとリターンはコインの表裏の関係であり、高いリターンが狙えるポートフォリオはリスクも高くなりがちです。

リスクを抑えながら安定的に投資をするには、まず年齢や年収、資産の額などからどの程度のリスクを取るかを決め、そのリスクの中で最も高いリターンが期待できるポートフォリオを組むのが有効です。「最適ポートフォリオ」の「最適」は、取るリスクに対し、期待できるリターンが最も高く効率的だという意味での「最適」です。

資産の組み合わせ方は無数に考えられます。岡三Naviハイブリッドは、1990年にノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏が唱えた「現代ポートフォリオ理論」を用いて、無数に考えられる組み合わせの中から、最適なポートフォリオを選んでいます。これは、世界の機関投資家や富裕層の資産運用でもよく用いられる、スタンダードな方法です。

現代ポートフォリオ理論の考え方を見てみましょう。

資産をどのような割合で組み合わせるかによって、リスクや期待されるリターンは異なります。

もしリスクが同じポートフォリオがいくつかあるならば、その中で期待されるリターンが最も高い組み合わせを選ぶのが合理的です。つまり、どの程度のリスクを取るかを決めると、その中で最も高いリターンが期待できる「最適ポートフォリオ」が決まります。

リスクが同じで期待リターンが違うならどれを選ぶ?

リスクが同じで期待リターンが違うならどれを選ぶ?

下図は、縦軸が期待されるリターン、横軸が過去のデータから推計されたリスクです。一つひとつの点は、異なる資産の組み合わせ、すなわちポートフォリオを表しています。ここには数えられるほどの点しか載せていませんが、実際には、無数のパターンが考えられます。

リスクが同じで期待リターンが最も高いのが最適ポートフォリオ

効率的フロンティア(イメージ図)

リスクが同じで期待リターンが最も高いのが最適ポートフォリオ

点線で囲んだ複数の点に注目してください。縦に並んでいるということは、リスクの大きさが同じだということです。点線で囲んだ点の中でいちばん上にあるのが、期待リターンが最も高い点(最適ポートフォリオ)です。

次に、リスクをもう少し取ったときに期待リターンが最も高くなる点を探します。そうすると、少し右上の点が最適ポートフォリオになります。逆にリスクをもう少し下げると、少し左下の点が最適ポートフォリオになります。

このような作業を続けていくと、リスクが同じで期待リターンが最も高い点の集まりは、曲線を描きます。この曲線は、最適ポートフォリオの集まりであり、「効率的フロンティア」と呼ばれます。

岡三Naviハイブリッドは効率的フロンティア上にある無数の点の中から、5つの点(最適ポートフォリオ)を選んでご提供しています。リスク許容度(どの程度リスクを取れるか)によって、最適ポートフォリオをひとつ選ぶことができます。

5段階のリスク許容度のうち、「リスク許容度1」が最も低リスク、「リスク許容度5」が最も高リスクです。「リスク許容度1」では比較的リスクの低い債券の割合が高くなり、「リスク許容度5」では比較的リスクの高い株の割合が高くなります。

5つの「最適ポートフォリオ」を提供

岡三Naviハイブリッドのリスク許容度1〜5のポートフォリオ(イメージ図)

5つの「最適ポートフォリオ」を提供

リスク許容度は人によって異なります。例えば、若い人ほど給与収入などによって資産を増やせる期間が長いため、リスクを多く取ることができます。また、保有する資産が多いほど、資産運用が生活や心理面に与える影響は小さく、リスクを取りやすいと言えるでしょう。「相場が急落した時にどう行動するか」といった投資に対する考え方も考慮すべきでしょう。

岡三Naviハイブリッドは、年代や収入、資産の額、投資の考え方をベースにした5つの質問への回答から、リスク許容度を診断します。

すでに岡三Naviハイブリッドをご利用の方であれば、「ナビゲーション」メニューより「ポートフォリオ(Portfolio)」を選択すると、設定したリスク許容度の最適ポートフォリオを確認できます。

最適ポートフォリオは更新が必要

最適ポートフォリオは、世界の金融市場のデータに基づき計算されます。市場の状況は時間の経過とともに変化するため、ある時点で最適だったポートフォリオがその後も最適なままとは限りません。10年や20年といった長期の資産運用において、「最適」なポートフォリオで投資を続けるためには、最新のデータを使って、定期的に最適ポートフォリオを更新する必要があります。岡三Naviハイブリッドでは原則として年に1度、最適ポートフォリオを更新しています。

ただ、岡三Naviハイブリッドでは、短期的な相場変動を見て頻繁に資産配分を変えることはしません。日々変動する相場のどこが底でどこがピークかを見極めることは非常に難しく、相場を読んで頻繁に資産配分を変えることで、パフォーマンスが悪化することもあるからです。

岡三Naviハイブリッドは、リスクに対して最大のリターンが期待できる「最適ポートフォリオ」によって、お客様が効率的にリターンを獲得できるようサポートしています。