◎今日のグラフ1:バークシャー・ハサウェイとS&P500 の年平均トータルリターン
昨日に引き続いて、ウォーレン・バフェットが投資会社バークシャー・ハサウェイの株主に出した手紙からグラフを作りました。
バークシャー・ハサウェイの年平均トータルリターンは19.1%
ウォーレン・バフェッットは、その筆頭株主であるとともに会長兼CEOであります。S&P500が過去50年以上にわたって、平均約10%のトータルリターンを挙げていることもすごいのですが、ウォーレン・バフェットが運営するバークシャー・ハサウェイの年平均トータルリターンは19.1%という高さです。S&P500のトータルリターンの高さはアメリカの底力ですが、それを毎年9%上回っているのはウォーレン・バフェットの底力です。
◎今日のグラフ2:バークシャーとS&P500 の54年間の総合トータルリターン
19.1%の年平均トータルリターンを54年間続けるとどうなるかというのが次のグラフです。
バークシャー | S&P 500 | |
年平均トータルリターン(1965-2017) | 19.10% | 9.90% |
全期間総合トータルリターン(1964-2017) | 1,088,029% | 15,508% |
S&P500は54年で155倍
棒グラフが2本ありますが、S&P500の方は棒グラフというよりは細い線です。15,508%ですから、155倍です。
バークシャー・ハサウェイは54年で10,880倍
一方のバークシャー・ハサウェイは、 1,088,029%ですから10,880倍です。約1万倍になります。例えば、1万円が54年間で1億円、100万円なら100億円になります。そして、ウォーレン・バフェット自身も、現在9兆円の資産家になっています。
複利の効果
ここで大事なことは、年平均19.1%のトータルリターンだけではなく、複利の効果だということです。つまり54年間あれば、
19.1%×54=1,031% ではなく
{(1+0.191)の54乗-1}×100% なので、その1000倍の 1,088,029%
になるということです。ウォーレン・バフェットは若いころに、「もし、今日床屋に行かなければ、その床屋代が、数十何後にはすごい金額になる」ので、床屋に行くべきかどうか悩んだそうです。
自動車を買うことの機会損失
現在、東京に住む若者は、自動車を持たない、持つ必要がない、持ちたくない人が増えているそうです。地方と違って、東京では公共交通網が発達していますから自動車を持つ必要はあまり感じません。また、現代の若者が物質欲が以前より、かなり縮小しています。東京で自動車を持つためには、年間50万円から100万円ぐらい必要なのではないでしょうか。それが10年、20年と続けば、複利では数千万円になります。
S&P500の利回りを前提として判断
私は東京生まれの東京育ちで、自動車を持つ必要性を感じたことはなく、実際に持ったこともありません。ただし、私は家庭菜園が好きなので、少し広めの庭を買って野菜などを毎年作っています。自動車は消費財なので、いずれなくなります、東京の便利な地域の地価は、当分下がりそうもないだろうと思います。現在の銀行預金の超低金利ではなく、S&P500のETFのトータルリターンの複利の持つ効果を念頭に入れて、資産を選択することが賢明だと思います。