超低金利の時代が続いています。
私は、金融資産全体の3分の2を外国ETFに、3割弱を1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)に投資しています。銀行預金、MRFなど超低金利の商品はほとんど持っていません。これらの商品を含め、個人向け国債(変動・10年)、MMF、定期金利などの現状をおさらいしたいと思います。
⑧ 個人向け国債 変動10年
半年毎に適用利率が変動し、最低金利保証は0.05%
実勢金利の動きに応じて半年毎に適用利率が変わり、そのときどきの受取利子の金額が増減します。仮に3年後の実勢金利の水準が現在よりも上昇したとすると、固定金利の場合は、受取利子は3年後も変わりませんが、「変動10年」の場合、受取利子は増えることになります。最低金利保証は0.05%です。
中途換金
発行から1年経過すればいつでも中途換金が可能で、購入金額の一部または全部を中途換金することができます。
金利設定方法 = 基準金利×0.66
基準金利は、利子計算期間開始日の前月までの最後に行われた10年固定利付国債の入札(初回利子については募集期間開始日までの最後に行われた入札)における平均落札利回りです。
インフレの3分の2をカバー
「変動10年」の良さは、インフレが始まった時に、そのインフレ率の3分の2はカバーできるということです。インフレの全額をカバーしたいのであれば、外国の株式ETFやインデックスファンドを選ぶことができます。ただし、外国もインフレになる可能性がありますから、100%安心な投資というものはありません。
以上、8つの低金利資産について述べてきました。以下はその要約版です
① MRF(証券会社):
現在の利率は0%で、預かり金と一緒ですから、将来投資するための待機資金という位置づけです。
② MMF:
現在は扱いがありません。
③ 普通預金:
預金保険制度によって、1000万円までは守られますが、あまり多額の資金を置きっぱなしにするのは考え物です。
④ 定期預金:
普通預金の金利が0.001%、定期預金が0.01%ですから、検討に値しない金利レベルだと思います。
⑤ 財形貯蓄:
給与天引きで貯めやすく、比較的容易に引き出せます。生命保険会社の場合、予定利率が1.0%前後ですから、現代の超低金利の時代にあっては、検討の余地があるかもしれません。ただし勤務している会社で取り扱っていないと利用できません。全体のポートフォリオの一部として使えるかもしれません。
⑥ 国民年金基金:
加入時期によって金利格差がはなはだしく、現在は最低の金利水準です。引き出しにくいこともあるので、興味の湧かない商品です。掛金は全額を所得控除できます。
⑦ 小規模企業共済:
国民年金基金よりは自由度がありそうです。掛金は全額を所得控除できます。
⑧ 個人向け国債:
変動10年:現在の超低金利では魅力がありませんが、インフレの3分の2はカバーできるというところは、多少のメリットかもしれません。全体のポートフォリオの一部として使えるかもしれません。
ETFなどで9割、財形貯蓄などは1割
ウォーレン・バフェットは、自分の相続財産の運用方法について、9割をS&P500のインデックスファンド、1割を短期の政府証券で運用するのが良い、としています。この方法に倣えば、9割をアメリカか世界のETF・インデックスファンドで、1割を超低金利の財形貯蓄、個人向け国債、普通預金などで保有するのが良いのかも知れません。