<昨日の続きです。>
個人が投資を始めようとするとき何をするでしょうか。
- インターネットで「個人」「投資」などのキーワード検索をする。
- 個人投資に関する本を買って読む
- 新聞・雑誌で情報収集する
- 「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 」の順位を参考にする
- 親など家族に聞く
- 友人など知り合いに聞く
- 銀行、証券会社の窓口に行って相談する
- ロボ・アドバイザーに入力して、アウトプットを参考にする
- ファイナンシャルプランナーに相談する
<今日は7.から始まります。>
7.銀行、証券会社の窓口に行って相談する
銀行の窓口に訪問して、個人金融資産を運用する商品を紹介してもらったことがあります。訪問したのは三菱UFJ、三井住友、三井です。その時のみずほ銀行訪問記のまとめと、印象を再掲します。
〇 まとめ
- 国債については、現在利回りが低すぎるので魅力を感じません。
- 外貨建て一時払い保険は、仕組みが複雑で商品内容が分からない上に、金銭面でのブラックボックスが多いので不安な商品です。
- バランスファンドとインデックスファンドについては、コストが高すぎます。
〇 対応してくれた行員の印象
説明が滞りなく、商品内容をよく理解していると思いました。私から盛んに情報を聞き出そうとしていて、優秀な行員だと思いました。しかし、残念ながら、商品自体に魅力がありませんでした。優秀な行員に高い給料を払うには、高いコストの商品を売り込む必要があるのでしょう。優秀な行員にはもっと有意義な仕事をしてほしいものです。
銀行で利用してよいサービス
銀行と付き合うコツは、普通預金、給与振り込み、年金振込、税金・クレジットカード代金引き落としなどだけにして、金融商品には手を出さないことです。
野村證券には概ね満足。だが・・・
私は、証券会社は野村証券1社に口座を持っています。40年近い付き合いで、多少不満なこともありますが、概ね満足しています。野村證券の印象は以下の通りです。
- ETFの品揃えは、ほぼ満足しています。
- 国内のETFは通常の個別株式と同じく、すべて取り扱っていますので問題ありません。
- 海外のETFは、ネット証券より少ないですが、私の必要としている、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)、(バンガード社のアメリカS&P500のETF)、VGK(ヨーロッパ)、VWO(新興国)、ASX200(オーストラリア)を取り扱っているので問題ありません。
- イデコ専用、つみたてNISA専用の株式投資信託は投資コストの安い商品があるので問題ありません。
- 課税される投資信託は、コスト高のものしかありませんが、私は利用しないので問題ありません。ただし、若い人などで、課税される投信積立を利用しようとする人は、コスト高なので、ネット証券が推奨されます。現に、私の子供には、野村證券ではなく、SBI証券を勧めました。
- ETF、個別株式、為替手数料は、ネット証券より割高ですが、売買を繰り返さず、バイ・アンド・ホールドに徹すれば、一回だけ販売手数料を払えばよいので、コスト高はあまり気になりません。逆に、売買手数料が高いので、それが売買を抑止して、バイ・アンド・ホールドを続ける動機づけになります。
- 証券会社の営業から、内外の新規社債、株式公開される株式の売り込みが、電話、郵送のチラシで度々ありますが、すべて断るべきです。その理由は、企業が引き受けなかったような不人気の商品が個人に回ってくるということが背景にあるからです。私は、このような商品をすべて断っているので、最近は営業の人もあきらめていて、電話もパンフレットの郵送もありません。
- 対面証券会社と付き合うコツは、自分が必要とする商品だけ買い、バイ・アンド・ホールドに徹し、証券会社からの営業はすべて無視することです。
銀行、証券の勧める商品は高コスト
ETFや低コストインデックスファンドに比較して、証券会社の勧める商品は2~3%割高、銀行の勧める商品は4~5%割高と考えた方が良いかも知れません。
8、ロボ・アドバイザーに入力して、アウトプットを参考にする
ロボ・アドバイザーについては、実際にデータを入力して、このブログでも紹介しました。そのうちの一つだけ再掲します。
松井証券:投信工房
年齢 ⇒ 63歳
資産運用の目的 ⇒ 老後に備えた資産形成
年収 ⇒ 300万円以上500万円未満
投資経験 ⇒ 10年以上
次の用語の中から、知っている用語の数 ⇒ 3個
もし、保有している資産が20%値下がりした場合、どのような対応を取りますか ⇒ そのまま保有し続ける
(以下省略)
お客様のポートフォリオ
松井証券:投信工房 | |
国内株式 | 11% |
先進国株式 | 15% |
新興国株式 | 8% |
国内債券 | 11% |
先進国債券 | 32% |
新興国債券 | 8% |
国内リート | 1% |
海外リート | 11% |
コモディティ | 3% |
リターン | 4.7% |
リスク | 11.0% |
信託報酬 | 0.3742% |
ETF中心の運用ならさらに低コストを実現できる
信託報酬が0.374%ですから、アクティブファンド中心の運用ではなくインデックスファンドをメインに運用しているのでしょう。しかし、低コストのETFを使えば、もっと安くできるはずです。
以下のコメントがあります。親切なコメントだと評価できます。
「『分散投資(バランス型)』は、国内外の様々な資産を投資対象とすることでリスクを分散しています。株式・債券・リートなどへバランスよく投資することで、安定性よりも収益性を重視したポートフォリオです。
安全資産とリスク資産がほぼ半分ずつです。株式の中では、先進国の割合が少し高めに設定されています。米国を中心に先進国経済の成長率は日本より高く、先進国株式の方が上昇期待を持ちやすいと考えられます。債権に関しても先進国の比率が高めです。米国を初めとする先進国はマイナス金利政策の日本より金利の高い国が多く、先進国債券も国内債券より高めの利回りが期待できる一方、新興国よりは安定しているので債権の中では中リスク・中リターンと言えます。
全体の半分を安全資産に振り向けて大きな値崩れを回避するとともに、リスク資産の中では少しチャレンジして先進国株式も組入れるものの、高リスク・高リターンの新興国資産は抑えてバランスを取ろうとしている組み合わせです。」
ロボ・アドバイザーのアドバイスはかなり画一的
以上が、ロボ・アドバイザーの結果の一例でした。私の印象としては、かなり画一的、無難なアドバイスという印象です。ただし、現在のように、債券の利回りが低い時代に有っては、債券の割合が大きすぎると思います。また、高年齢でも、生活費を賄う程度の安定した収入があれば、かなりの部分を株式に投資しても良いと思います。加えて、 信託報酬が0.3742%では、少し高いと思います。
<明日に続く>