キャピタル・フライトは既に始まっている・・・

キャピタルフライト

資本市場などから資金が逃避すること。国の財政赤字や対外債務の増加などを背景に、投資資金が国外に流出することを指します。キャピタルフライトでその国の通貨が売られると、自国通貨安・他国通貨高となって輸入価格が上昇するため、急激なインフレに見舞われることがあります。また、外国企業が撤退して雇用が悪化する可能性があります。このため、キャピタルフライトは国民の生活を脅かす恐れがあるとされています。

この文章を読むと、日本ではすでにキャピタルフライトが始まっていると考えられます。

財務省OBや日本銀行OBは退職金を円で持ちたくないので、外貨や金(ゴールド)に変えています。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」の上位は外国株式投資信託ばかりです。これらの人は、日本人のごく一部でした。

そして、最近の投資信託の上位銘柄も外国株式が主流になってきました。

資金流入ランキング(すべての種類・地域)

過去1カ月で資金流入(購入)が多かったファンドのランキング(以下のすべて:国内株式 | 先進国株式 | 新興国株式 | グローバル株式 | 国内債券 | 先進国債券(投資適格) | 先進国債券(非投資適格) | 先進国債券(格付混在) | 新興国債券 | グローバル債券 | 国内REIT | 海外REIT | 転換社債 | コモディティ | バランス | その他)

  • 上位20位までに日本株式は入っていません。
  • 上位5銘柄のうち、低コストインデックスファンドが4銘柄を占めています。

赤は、低コストインデックスファンド

順位 ファンド名 資金流入(1カ月)(億円) 購入時手数料(%) 実質信託報酬(%)
1 eMAXIS Slim 米国株S&P500 706.21 0 0.0968
2 A・バーンスタイン・米国成長株投信D 394.74 3.3 1.727
3 eMAXIS Slim 全世界株式(オール) 366.39 0 0.1144
4 SBI・V・S&P500インデックスF 306.79 0 0.0938
5 楽天・全米株式インデックス・ファンド 289.91 0 0.162
6 ダイワJ-REITオープン(毎月分配型) 189.23 2.2 0.792
7 ピクテグローバルインカム株式F(毎月分配) 188 3.85 1.81
8 A・バーンスタイン・米国成長株投信B 184.08 3.3 1.727
9 インベストカンパニー・オブ・アメリカICA 174.54 3.3 1.133
10 ファンドスミス・グローバル・エクイティ・F 154.22 3.3 1.8335
11 世界割安成長株投信 Bコース(ヘッジなし) 137.57 3.3 1.65
12 ダイワ・US-REIT・オープンBコース 124.95 3.3 1.672
13 GSテクノロジー株式ファンド B(H無) 122.96 3.3 2.09
14 J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算) 100.54 3.3 1.1
15 世界厳選株式オープン<為替Hなし>(毎月) 99.92 3.3 1.903
16 キャピタル世界株式ファンド 92.77 3.3 1.701
17 のむラップ・ファンド(普通型) 90.62 1.1 1.353
18 フィデリティ・USリート・ファンドB 88.59 3.85 1.54
19 eMAXIS Slim 先進国株式インデ 85.33 0 0.1023
20 SBI・V・全米株式インデックス・F 81.14 0 0.0938

日本株への投資の上位銘柄を確認します。

資金流入ランキング (国内株式)

過去1カ月で資金流入(購入)が多かったファンドのランキング

⇒国内株式トップのひふみプラスが56億円しかありませんから、全銘柄のトップ20位に入りません。

順位 ファンド名 資金流入(1カ月)(億円) 購入時手数料(%) 実質信託報酬(%)
1 ひふみプラス 56 3.3 1.078
2 インデックスF225 28 2.2 0.572
3 トヨタ自動車/トヨタグループ株式F 27 1.65 0.759
4 スパークス・新・国際優良日本株ファンド 24 3.3 1.804
5 ストックインデックスF225 19 2.2 0.517
6 フィデリティ・日本成長株・ファンド 14 3.3 1.683
7 たわらノーロード 日経225 13 0 0.187
8 つみたて日本株式(日経平均) 12 0 0.198
9 キャピタル日本株式ファンド 12 3.3 1.584
10 eMAXIS Slim 国内株式TOPIX 11 0 0.154

ZAi FX! 6366年6月8日の記事にキャピタルフライトが言及されているので確認します。


キャピタルフライト目前の米ドル/円相場。国内金融資産2000兆円が動き出せば、誰も円安を止められない!今は、その瀬戸際…

一方的な円安が続いている。米ドル/円は重要な節目である135円も近づいており、いったんマーケットも落ち着くかと思ったが、息をつく暇なく突破しそうな勢いだ。

理由は明確。日本でもっとも政治力を持つ安倍元首相、そして金融政策の責任者である黒田日銀総裁、この二人が超金融緩和政策である「アベノミクス」を支持しているからだ。

最近、私のところには、資産を米ドルに移すべきかどうかという相談がたくさん来ている。まさにキャピタルフライト前夜という感じだ。

キャピタルフライトと大げさに言わなくても、資産運用の対象として、海外の金融商品を選ぶ人が増えている。スマホのクリックひとつで売買できるので、心理的抵抗をまったく感じなくなったのだろう。

今後、円安になり、インフレになるというマインドセットが多くの人の心にできてしまっている。日本人の国内金融資産2000兆円が動き出すと、もう誰にも円安を止めることはできない。今はその瀬戸際にあるように見える。

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