連れ合いの運用実績2020年1月:評価益は高級車2台分

運用益20%の壁

運用益に20%の壁があります。これで3回、試しては跳ね返されています。20%というのは、連れ合いの場合高級車2台分に相当します。連れ合いは、2007年に投資を始めてから7年間マイナス運用が続き、2015年に初めてプラスになりましたが、20%をなかなか超えられません。

1306とSPYを買いたかった

連れ合いは2007年に、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))とSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)に合計1000万円を投資しました。当時私はマイホームを建てたばかりで、手元に資金がありませんでした。しかし、2001年にTOPIX連動型の上場投信が発売されて以来、手元に金に余裕ができたらそのETFを買いたいと思っていました。また、アメリカの株式ETFとしてはSPYが良さそうだと思っていました。

2007年の好景気

2007年は株式市場が活況を呈していたので、徐々に焦る気持ちが募って来ました。そこで銀行預金を持っていた連れ合いを説得して投資をさせたのです。しかし、後になって分かったのは、その時期がアメリカにおける住宅バブルのピークだったということです。

サブプライムローンとリーマンショック

数か月後にサブプライムローン問題が表面化し、株価が下がり始めました。連れ合いは、「株価が下がっているけど、大丈夫なの?」と私に問いかけました。私は、根拠もなく「大丈夫だよ。株価は下がったり、上がったりするものだ。」と答えたものの、内心はびくびくでした。翌2008年9月にリーマンショックが起こり、株価は暴落。投資金額の半分以下になってしまいました。

売って買い戻す

連れ合いは「だから、大丈夫かって聞いたじゃないの。投資なんかしなければよかった。まだまだ下がりそうだから、今売って、もっと下がってから買い直した方が良い。」と言い張りました。私は、「そんなことをして儲かるなら、みんなが金持ちになってしまう。株は上がったり、下がったりするから、売ったり買ったりしないで持っていた方が良い。」といいました。

暗いムードの家庭

家庭内の雰囲気は最悪です。私は家に帰るのが嫌になるほど暗い気持ちになりました。この言い争いと、暗い夫婦関係が3年続きました。しかし連れ合いの偉かったところは、一度もETFを売却せずに持ち続けたことでした。

株価上昇

2012年になると、アベノミクス相場、日銀による異次元金融緩和政策が始まると株価が上昇し始めました。それまで株式市場のテレビニュースを見るたびに起こっていた連れ合いは、2013年から追加購入を始めたのでした。銘柄は1306です。そして2014年には、再び私の勧めでSPYや、USMMFなどの外貨MMFを購入したのでした。

またもやチャイナショック

しかし、2015年の夏には、チャイナショックの影響で評価益がほとんどなくなりました。連れ合いは、「いつも一番高い時に買わされて、その後暴落する。」と文句を言います。その通りなので、何も言えません。

非課税だった外貨MMF

外貨MMFは、現在譲渡益が出ると20.315%課税されますが、2015年まで譲渡益が出ても課税されませんでした。逆に譲渡損が出ると、株式の配当などと損益を相殺できます。そこで比較的円高だった2013年に買った外貨MMFを、円安になった2015年に売却し、その直後に買い戻したのです。その理由は、2015年の売却にによって譲渡税を課税されないで、取得価額を高くすることができたのです。

ETF分配金と外貨MMFの損失を相殺して非課税にする

当時は1ドル120円でした。例えば、今それを売れば1ドル109円ですから11円の損失になります。ETFの分配金は毎年受け取りますから、その分配金と損失を相殺すると、税金を低く抑えることができるのです。

信用の無い私

この売買取引は上手く行ったのですが、ここで、連れ合いがまた「高い時に買わされたから損をした。」というのです。私が「高い時に買ったのではなく、安く買った外貨MMFの帳簿価額だけを高くした。」と何度も説明したのですが、分かってくれません。ここでも私が悪いことになっています。投資に関して、私は信用を失っています。

新型コロナウイルスはどう影響するか

2019年10月から相場が良くなってきたので、最近は少し機嫌がよくなっています。1月下旬は新型コロナウイルス騒動で株価が暴落していますが、「2割くらい安くなったら、押し目買いをして安く仕入れたい。」と、あらかじめ予防線を張っています。

バイ・アンド・ホールドを実践した連れ合い

過去の連れ合いの投資で良かった点は、一度も損切りなどの売却をしなかった点です。売ったり買ったりしても、証券会社に手数料を取られるだけで、良いことはありません。特に連れ合いの証券口座は野村證券ですから、ネット証券と違って売買手数料が高いのです。おおざっぱに言うと売買金額の1%が手数料です。ただし、売り買いせずに持ち続ければ、大きな問題ではなくなります。例えば20年間持ち続けるとすると、1年あたりでは0.05%ですから、あまり気になりません。それに、連れ合いは「ネット証券は何となく不安だ」という古いタイプの人間ですから、0.05%は安心料だと割り切ることもできます。

株価が低迷したときに買い続ける仕組み

一方、過去の連れ合いの投資で反省すべき点は、株価の低迷した2008年~2012年に追加購入しなかった点です。株式相場が低迷している時期には買いたくなくなり、相場が良くなると購入したくなるというのは普通の人間の心理ではないでしょうか。それを克服する方法の一つとして、定期的に分割して購入する仕掛けがあるのだと思います。そういう意味で、連れ合いのようなタイプの投資家には、ドルコスト平均法が相応しいのかも知れません。そして、夫婦の中を悪くさせたくない人もドルコスト平均法の方が無難ではないでしょうか。