NISAとつみたてNISA

◎今日のテーマ:NISAとつみたてNISA

NISAのロールオーバー

今年2019年は、2014年にスタートしたNISAが初めて5年の非課税投資期間満了を迎えます。ロールオーバーする人が多いと聞いています。ロールオーバーとは、5年間の非課税期間が満了した後も、その資金を翌年のNISA非課税投資枠へ移すことで、さらに5年間非課税で保有することができるということです。例えば、2014年にETFを100万円買って、現在価格が130万円になったした場合、130万円すべてのETFをNISAで運用できるということです。

初年度はNISAを利用せず

実は、私は初年度はNISAで運用していません。インターネットで調べたところ、次のような場合に問題が生じるとされているのを見たからです。それは、100万円でETFを購入し、5年後に20万円値下がりして80万円になった時に、それを特定口座に移管した場合の取得金額は80万円になります。その後、値上がりして150万円になった場合には、150万円―80万円=70万円の値上がりですから、税金は、その20%の14万円になります。最初から特定口座で運用していれば、150万円―100万円=50万円の20%が税金になりますから10万円で済みます。運が悪ければ、このようなことにもなるので、とりあえず1年目は様子を見ることにしました。しかし、2~4年目の3年間は満額をNISAで運用することにしました。

つみたてNISAとの比較

5年目は、つみたてNISAがスタートしましたので、NISAは使っていません。NISAとつみたてNISAの二つの制度を比較すると、つみたてNISAは20年という長期で積み立てて運用する制度ですが、NISAは短期・中期で売買する制度です。短期・中期で売買するのであれば、昔ながらの個別株式の売買とあまり変わりがありません。つみたてNISAの方が、個人の資産作りとしては圧倒的に優れていると思います。

つみたてNISAに一本化が望ましい

私の希望としては、NISAとジュニアNISAを廃止して、つみたてNISAに一本化すれば分かりやすくなると思います。また、口座開設期間を20年間でなく、期限なしの恒久的制度にすべきだと思います。拠出限度額については現在40万円となっていますが、金額が小さすぎると思います。iDeCoが老齢になった時の年金として利用するものであるのに対し、つみたてNISAは、住宅購入や自由な用途を目的としたものであると推測します。住宅の購入価格が数千万円にも上るのですから、40万円20年間=800万円では、かなり少額ではないでしょうか。

各省庁の縦割りを止めて、分かりやすく一本化してほしい

更には、インフレ率よりも低い利回りになってしまった財形貯蓄、小規模企業共済、国民年金基金などは今後どのようになるのでしょうか。これらの制度の位置づけはそもそもどうなっているのかを整理する必要があると思います。私には、各省庁の天下り先の確保としか思えません。