社会人とお金11

新社会人へのアドバイス

私は長いサラリーマン人生の間に、資産運用関係の仕事に携わって来ました。その知見をもとに、就職が内定した自分の子供にお金のアドバイスをしました。このブログでは、数回に分けてそれを説明しています。

⑤ インデックスファンドとETFは価格が下がっても決して売らない。数年で必ず回復する。

1306は2000社

1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)は東証一部上場のすべての会社約2000社に分散投資しているので、そのうち何社かが倒産したりしても、投資信託全体の価値がゼロになることはありません。2000社の中には倒産する会社もあれば、好業績を残す会社もあります。従って、持ち続ければ、いつかは回復すると思います。1990年の株式バブル崩壊後、日経平均はまだ最高値の38,957円には達していませんが、配当金と株式分割分を含めて考えると、かなり以前に最高値の株価を超えているのだそうです。

アメリカの株式は200年で100万倍

ウォール街大暴落

アメリカの株価の推移はこのグラフの通りです。株価は右上に一直線に伸びていますが、縦軸は対数目盛です。200年で100万倍に増えているのです。アメリカで最も長期に株価が低迷したのは、1929年のウォール街大暴落でした。株価が回復するまでに25年かかりました。現在は、株価の低迷に対して世界各国で協調して対応するようになっていますから、25年もの期間を要することは無いでしょう。

損切は必要か

株式の用語で、損切という言葉がありますが、プロのディーラーや、個人でも個別株式を売り買いする人の場合は、そのような処置が必要な場合があるかもしれませんが、インデックスファンドとETFの場合には、必要ありませんし、有害だと思います。

リーマショックでも売らずに持ち続ける

私の連れ合いは、サブプライム問題発覚やリーマショック直前の2007年に1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)やSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)を購入しました。株価が半値以下になったのですから、動揺しました。「今売って、もっと安くなったら買い戻した方が良い。」という連れ合いに対し、「何もせずにじっとしていれば必ず、ETFの株価は戻る。」と私が反論しました。そんなやり取りが数年にわたって何回かありました。そして現在、連れ合いは自動車一台分の運用益を手にしています。その経験があるので、最近のトランプ大統領が仕掛けた米中貿易戦争による株価下落に遭っても、動じている風がありません。

親の経験が子供に活きる

私が子供に「株価が下がっても売らずに持ち続けた方が良い。10年前に私たち両親が激論(怒鳴りあい)を交わしたけど、長期で保有していると結局は運用益が出ることが分かっただろう。」とアドバイスしたところ、当時の激論を聞いていた子供は、心から納得しています。

インデックス、ETFに損切り入りません。Buy and Holdで、「買いっ放し」が良いのです。